障害年金社労士 吉野千賀 ブログ

障害年金など社労士の仕事を通して感じたこと、知って為になること、面白いことをよしの社労士事務所の代表吉野千賀が綴ります!

障害年金 認定医は診断書のここを見る!

2018-01-23 | 社労士の障害年金
こんにちは!

社会保険労務士の吉野千賀です!

昨日は東京も大雪でしたね。

真っ白な景色は、いつもと違って新鮮で美しく感じましたが、

交通機関の混雑にはまいりました。


今日は、前回のつづきで

血液・造血器疾患の認定基準改正の専門家会合から

他の内部疾患や精神疾患にも共通する

認定医の診断書の読み方

等級認定の考え方   です。 

たくさん書きたいことがあって、

長文になってしまったので

2回に分けてお伝えします。


【認定医の診断書の読み方(内部疾患)】

第一回専門家会合の議事録から抜粋します。

——————————————-
(高井構成員)

・・・診断書を見た場合に、読み方があります。

その読み方は、

現在までの患者の状態を読みまして、

その次に、一般状態区分の上から読みます。

そして、最後は検査所見のもろもろになるんですけれども

臨床所見上、他覚所見が大事です。

———————————————-

高井構成員は、認定医の先生です。

診断書の読み方として、

とても参考になる発言でしたので、

ぜひ、ブログで共有したいと思いました。


【ところで、一般状態区分とは?】

症状の状態像」と置き換えることができるかなと思います。

具体的には、診断書に「一般状態区分表」の欄があります。

診断書のおもて面の真ん中あたりですよ。

お手元に内部疾患の診断書がある方は、一緒に確認してみてくださいね。

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一般状態区分表

 
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの

軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの 例えば、軽い家事、事務など

歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの

身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの

身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

----------------------------------------

【一般状態区分による等級判定】

障害認定基準では、以下のように定めています。

1級 一般状態区分「オ」に該当
2級 一般状態区分「ウ」または「エ」に該当
3級 一般状態区分「イ」または「ウ」に該当

ただし、一般状態区分の◯だけで

等級認定されるわけではありません。

たとえば、

人工透析を受けている方は、

たとえ一般状態区分が「ア」だったとしても

それだけで2級です。


繰り返しになりますが・・・

内部疾患では

 まず一般状態区分のどこに◯がついているかを確認する
 それから検査数値を確認する
 診断書の全体を確認する

という順で認定されると考えていいと思います。


等級認定の考え方」・・・

とくにボーダーラインの等級認定については、

次回に更新しますね!


【さいごに】

障害認定の現場は、どうなっているんだろう?

常日頃から興味を持っていました。


認定する現場を垣間見れるとすると、

認定基準改正の専門家会合で

認定医の先生から「こう認定している」という発言を聞くことだけです。

これは、認定医の先生が公の場で発言しているわけですから

間違いないです。


なので、専門家会合の議事録は、

私たち一般人にとって「情報」という「宝の山」です。


ご興味のある方は、

厚生労働省のホームページで議事録を公開していますから

読んでみてくださいね!

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【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「社労士の障害年金」記事一覧
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Chika Yoshino
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障害年金 血液・造血器疾患による障害 認定基準改定

2018-01-10 | 社労士の障害年金
こんにちは!
社会保険労務士の吉野千賀です!

2018年も始まりましたね〜。

お正月はどのように過ごされていましたか?

私は北海道へ帰省していました。

両親の具合が芳しくなく、実家へ帰省→ご馳走食べる というよりも

病院や施設へのお見舞いに終始していました。


さて、2017年12月1日に改正になった

「血液・造血器疾患による障害」の認定基準について です。


平成21年の政府統計によると(リンクは下部に記載)

「血液・造血器の疾患」で障害年金を受給しているのは、

わずか2千人(0.1%)です。

受給者全体の0.1%とは、少ないですね〜。

ちなみに、精神疾患では50万人(27.9%)

知的障害では40万人(21.9%)

精神・知的を合わせて、障害年金受給者のほぼ半数です。

私の事務所で扱っている案件も、

統計のとおりで、半分以上が精神・発達・知的障害です。

血液・造血器の疾患は数件で、すべて白血病の案件でした。



ブログを書くにあたり、専門家会合の議事録を読み返しました。
(まとまった時間がとれず、帰省時に読むことができました。)

認定医がどのように判断しているのか、

特に、グレーゾーン(ボーダーライン)の認定についてなど

興味深い意見が出ており、読んでいて、とても面白かったです。

血液疾患についても、勉強になることばかりでしたよ。


【血液・造血器疾患の分類変更】

まずは、疾患の分類が変更になりました。

(改正前)
・難治性貧血群
・出血傾向群
・造血器腫瘍群

(改正後)
・赤血球系・造血不全疾患(再生不良性貧血、溶血性貧血等)
・血栓・止血疾患(血小板検証性紫斑病、凝固因子欠乏症等)
・白血球系・造血器腫瘍疾患(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫等)


といっても、呼称の変更と具体的な疾患名の追記ですね。

これはスルーでいいと思います。

【赤血球系・造血不全疾患の変更点】

この疾患の分野は、再生不良性貧血などの貧血が主症状で、

日常生活の制限は、輸血によるものだそうです。

そして、輸血するとヘモグロビンの数値は一時的に良くなるため、

障害の指標として信頼できる検査項目は、

「網赤血球数」の絶対数だそうです。


輸血の頻度「ひんぱん」か「時々」か「必要に応じて」かどうか、

貧血「高度」「中度」「軽度」かどうかが

認定基準(A表)になっていますが、

「ひんぱん」か「時々」か「必要に応じて」や

「高度」「中度」「軽度」は

表現として漠然としていますね。

これでいいのかどうか、話し合われました。

頻度の表現方法を、たとえば

ひんぱん=1週間に一度
時々=月に2〜3回
必要に応じて=月に1回以上  と具体的に記載すると

頻度から外れた場合に運用が難しくなるため、

頻度の表現はそのままにして、

その代わり、A 表とセットになるB表に

造血機能の程度を正確かつ客観的に表す指標

「網赤血球数」を追加することになったのです。


改正前はB表の3つ以上該当しなかればなりませんでしたが、

改正後はB表の1つ以上に該当になり、基準としては緩くなりました。

と、こう書いてもA表だのB表だのって、わかりづらいと思います。

実際に自分や家族の傷病が該当するかどうかを

確認したい方は、弊事務所へお問い合わせくださいね。


改正後の再生不良性貧血のポイントとしては、

医師に診断書を記載してもらう時に、必ず網赤血球数を記載してもらうこと!

これにつきます。

ちなみに「網赤血球数」による等級(B表)は、以下のとおりです。

区分I(1級) 網赤血球数 2万/μl未満のもの
区分II(2級) 網赤血球数 2万/μl以上6万/μl未満のもの
区分III(3級) 網赤血球数 6万/μl以上10万/μl未満のもの

自分の網赤血球数がどの区分に当てはまるのをチェックすることも必要です。


なお、認定方法としては、他の内部疾患同様に

検査数値だけで決まるわけではなく、一般状態区分表にしばられます。

以下の3つを順番にクリアしているかどうかをチェックするわけです。

1 貧血の程度や輸血の頻度(A表)
2 網赤血球数(B表) 注:他にも検査項目あり
3 一般状態区分のアからオのどこに該当しているか 

認定基準を読み解いて、該当するかどうかを判断することは、なかなか難しいものですね。
 

【血栓・止血疾患の変更点】

血友病以外の重篤な凝固因子欠乏症に対応するために

新たに「凝固因子活性」の検査数値が、B表に追加されました。

また、インヒビターのある方の生活状況の厳しさは

インヒビターのない方に比べて、より厳しいと認識されているため、

診断書にインヒビターの有無に丸を付ける項目ができました。

この点も、診断書を書いてもらう時には、チェックするポイントですよ!

A表の頻度の表現については、赤血球系・造血不全疾患と同じです。


【白血球系・造血器腫瘍疾患の変更点】

大きな変更点(改善点)は、造血幹細胞移植についての規定が加えられたことです。

移植片対宿主病(GVHD)所見を記載する欄が診断書に新設され、

認定基準にも慢性GVHDの重症度を考慮する旨の項目が追加されました。


白血球系・造血器腫瘍疾患では、

・腫瘍そのものによる症状

・腫瘍があることによって正常造血が障害されて出る症状

・治療そのものによって起こってくる症状

の3つの症状を診断書から読み取って認定されます。


症状の出現は、患者さんにより異なります。

診断書に何も書いていないと「症状はない」と認定されますので、

もし、診断書に書ききれていない場合には、

病歴・就労状況等申立書(本人や家族が作成)で補足する必要があります。

専門家会合でも認定医の先生が

副作用などは病歴・就労状況等申立書も参考にしていると発言していました。


以上が、血液・造血器疾患の改正項目について です。

ザーッと書きましたが、わかりづらいことも多いし、

第一、該当する方が全体の0.1%と少ないので興味を持って読んだくださる方は

少ないと思います。残念なことに・・・。


でも・・・、ですね、

血液・造血器疾患の専門家会合で話し合われたことで、

他の内部疾患や精神疾患にも共通する

認定医の診断書の読み方

等級認定の考え方 について

とても興味深い発言がありましたので、

次回のブログで書いてみますね!

そちらの方が面白いと思います。

とにもかくにも

2018年も始まりました!

ただ年をとるだけでなく、今年も専門性を高めて精進していきたいです。

どうぞよろしくお願い致します!

よい年にしましょうね!!!


平成21年の政府統計のリンクはここをクリック!してくださいね。

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