障害年金社労士 吉野千賀 ブログ

障害年金など社労士の仕事を通して感じたこと、知って為になること、面白いことをよしの社労士事務所の代表吉野千賀が綴ります!

2022年1月改正 傷病手当金(健康保険)

2022-01-20 | 社労士の障害年金
こんにちは!
社会保険労務士の吉野千賀です。

とても寒い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
この寒さもオミクロン株も、あと数ヶ月の辛抱・・・
なんとか乗り越えていきたいですね。

さて、令和4年1月1日付けで2つの重要な改正がありました。

前回は、眼の障害認定基準が改正になったことを紹介しました。

今回は、健康保険の傷病手当金の支給期間が

「通算」で1年6ヶ月と改正されたことを紹介します。


【健康保険の傷病手当金とは】

傷病手当金は、社会保険に加入している会社員

要件を満たせば受給できるものです。

(残念ながら、国民健康保険には、傷病手当金はありません)

傷病手当金は私傷病によって

働けなくなった4日目から支給開始されます。

最初の3日間は「待機期間」と呼ばれています。

支給期間は、同一傷病又は負傷につき1年6ヶ月です。

病気で休職中に、別の傷病や負傷が生じたとすると、

別の傷病や負傷について、別途1年6ヶ月の傷病手当金が支給されます。

うつ病で休職中、通院時に交通事故に遭ったなどが該当します。


【従来の傷病手当金】

従来の傷病手当金は

「支給開始日から起算して1年6ヶ月を超えない間」支給されていました。

たとえ、1年6ヶ月間の途中で

出勤できた期間(復職期間)があったとしても、

その期間も含めて1年6ヶ月でした。

例)


出典:厚生労働省 通知

なんとか無理をして復職した期間が、

たとえば10ヶ月間あったとすると、

その10ヶ月を含んで1年6ヶ月でした。

その後、休職が続いていても

傷病手当金の支給は、支給開始から1年6ヶ月で打ち切られていました(涙)。


【改正後の傷病手当金】

改正後は、「支給開始日から通算して1年6ヶ月」となりました

字面では分かりにくいですが、大きな進歩です。

上記の例でいうと、

復職していた10ヶ月間はカウントされません!

純粋に休職していた期間だけをカウントしていって

通算して1年6ヶ月間、支給されることになりました。

これは、とても助かりますね。

例)


出典:厚生労働省 通知

傷病手当金は、3日間の待機期間を経た4日目から

暦にしたがって1年6ヶ月間を計算します。

例)

令和4年3月1日〜3日 待機期間
令和4年3月4日を支給開始日として1年6ヶ月を計算→ 支給日数549日間となる

総支給日数の549日から

働けなかった期間を日数でカウントダウンしていき、

支給日数が0日となったら、支給満了となります。

何度も言いますが、もう支給開始日から1年6ヶ月という期間は関係ありません


【改正前から傷病手当金を受給している場合は?】

そこで気になるのは、

今まで傷病手当金を受給している方

どうなるのだろう・・・ということ。

今回の改正の対象範囲は、

「施行日の令和4年1月1日前に1年6ヶ月経過していないこと」です。

ということは・・・

令和2年7月1日に傷病手当金が支給開始されているなら、改正の適用外
 
 すでに1年6ヶ月経過しているので、従来の法律が適用されます。

令和2年7月2日に支給開始されていたら、今回の改正が該当します。

途中で復職していた期間がある方にとっては、

傷病手当金の支給開始日が

令和2年7月1日だったか?

令和2年7月2日だったか?

涙の分かれ道になりそうです。


【傷病手当金の支給額の計算は?】

今回の改正では、傷病手当金の支給額の計算方法では変更がありません。

「支給開始時」に計算された支給額が、たとえ数年後でも支給されます。

休職した都度、計算し直さないよ、ということ。

ちなみに、傷病手当金の支給額は、

標準報酬日額(標準報酬月額の30分の1)の3分の2 です。


【障害年金と傷病手当金の調整】

今回の改正による変更はありません。

元々、障害年金と傷病手当金は調整があります

同一傷病又は負傷で

障害厚生年金の支給を受けるときは

傷病手当金は支給されませんから、

あとで、障害年金部分を健康保険に返却することになります。


【さいごに】

傷病手当金は、働けない期間、給料の3分の2が支給される

経済的に大きな生活の支えとなる制度です。

今回の改正で、

通算1年6ヶ月となって、該当する方は本当に助かりますね。


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【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「社労士の障害年金」記事一覧
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2022年1月改正【眼の障害】の認定基準

2022-01-11 | 社労士の障害年金
こんにちは!
社会保険労務士の吉野千賀です。

新年早々、東京に大雪が降ったり、オミクロン株が拡大したりと
いろいろ心配なことも多い毎日ですが、いかがお過ごしですか。

2022年も精進して仕事を続けて参りたい所存です。
今年もどうぞよろしくお願い致します!

令和4年1月1日付けで2つの改正がありましたので、紹介します。

ひとつは、障害年金の障害認定基準で「眼の障害」が改正されたこと。

もうひとつは、健康保険の傷病手当金を受け取れる期間が「通算」で1年6ヶ月になったことです。

今日は、眼の障害基準改正について記載します。

傷病手当金については、近いうちにUPしますね。

「眼の障害」の認定基準改正は、

視力・視野ともに今までよりも認定範囲が「少し」広がりました。

【主な改正内容】

眼の障害の認定は、「視力」と「視野」に分かれています。

そして、視力と視野の両方に障害がある方は、併合されて上位等級になる可能性もあります。

ここからは、改正内容です。

1 視力の認定基準

→ 「両眼の視力の和」から「良い方の眼の視力」に変更されました。

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例)
視力(矯正視力) 右0.07  左0.07の場合

両方の視力の和=0.14 →3級(従来の基準)

良い方の眼の視力=0.07 →2級(今年1月から改正)
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上記のように、今までは両眼の視力を足す認定基準でしたが、

今年1月からは、良い方の眼の視力で認定されることになりました。

この改正により、今まで2級だった人が1級へ、3級だった人が2級に該当する場合は、

「額改定請求」を行ってくださいね!

以下のケースが該当します。

<2級→1級>

矯正視力が 0.03と0.03の方、0.03と0.02の方

<3級→2級>

矯正視力が良い方で0.07以下の方(従来、0.07と0.07で3級だった方など)

詳細は、日本年金機構のホームページに掲載されている資料でご確認ください。


2 視野の認定基準

→ 視野障害は今まで2級と障害手当金の基準しかありませんでしたが、

1級と3級の基準も新設されました。

この改正により、

2級→1級に該当する方、

新たに3級に該当する方がいると思います。

該当するかもと思う方は、日本年金機構のホームページでご確認ください。

※視野障害は周辺視野(または開放視認)と中心視野(中心視野視認)の数値により認定されます。

※従来より手帳よりも年金の基準の方が緩かった部分↓

「求心性視野狭窄又は臨場暗点があるものについて、I/2の指標で両眼の視野がそれぞれ5度以内におさまるもの」

従来通り2級認定されます。等級が落ちることはありませんので、ご心配なく。


→視野を計測する医療機器が、

「ゴールドマン型視野計」から「自動視野計」に置き換えられているため

自動視野計に基づく認定基準が新設されました。

診断書様式にも自動視野計の欄が新たに設けられています。

今まで、診断書の視野図に医師が手書きで記載していたのですが、

「視野図のコピーを添付」するようになります。

新しい診断書様式は、年金事務所等で入手可能ですし、

これから再認定(更新)される方へは、昨年12月頃から新しい様式が郵送されています。


【アクションが必要な方】

今回の眼の障害の改正で、3級→2級、2級→1級になる方は、

額改定請求を行ってください!


【額改定請求の注意点】

・提出前3ヶ月以内の診断書が必要です。

・提出した翌月から額改定されますので、該当する場合は早めに進めてください。

・今回の改正により上位等級になる場合は、1年を待たずに額改定請求を行うことができます。

・65歳以上で一度も2級になったことのない3級の方は、額改定請求は行えません。

・3級→2級になる方で、配偶者や高校生以下の子がいる場合は、戸籍謄本等も提出します。


ちょっと長くなりましたが、眼の障害の認定基準が改正されたのはいいニュースですね。

傷病手当金の1年6ヶ月「通算」も、該当する方には朗報です。

このような朗報をお届けできるのは、嬉しい限りです。

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Chika Yoshino

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