■삼촌 「おじさん」 2019年 〇〇〇〇-
(899)
2019年11月に公開されたインディーズ系の
サスペンス映画。
主人公の少女は、自宅で母親が殺された事件により、
強い心理的外傷を受け、10年以上も、家の2階の
部屋で寝たきりの生活を送っている。
一方、事件の犯人として刑務所に入っていたおじさん
(亡父の弟)が、余命宣告を受けた体で仮釈放になり、
少女の住む家に戻ってくる。
おじさんは、決して無実ではなかったが、おじさんが
母親を手にかけ、自死をくわだてた背景には、2人を
追い込んだ醜悪な真実があった。
△心理的要因から立てなくなった少女(映画より)
久しぶりに家に帰って来たおじさんは、過去の事件の
真の首謀者であり、さらには、現在、少女や少女の住む
家まで我が物にしようとしていたサイコ男(現在牧師)と、
真相を隠ぺいしたその父親(当時警察官で現在町内会長)に
無慈悲な鉄槌を加える。
さらに、この間、寝たきりの少女に性的な虐待を加えて
来た介護関係者や警官、地域の不良にも容赦なき制裁を
加える。
そして、最後におじさんは自死を遂げ、息を引き取る
間際、少女に「起ちあがれ」と促す。
△母と娘の2役を熱演した女優はチョン・イェジン(映画より)
事件の真相、そして何より、おじさんの母と自分に
対する深い愛情を知った少女は、ついに自分の足で
立ち上がり、外の世界へと踏み出していく。
難解な部分やグロいシーンのある映画ではあったが、
そこそこ見ごたえのある、いい映画であった。
(終わり)
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