ふぶきの部屋

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韓国史劇風小説「天皇の母」117(今やフィクション)

2013-06-28 16:30:00 | 小説「天皇の母」101-120

バブルがはじけて大分、時間が経っていた。

各地で続く大きな地震、大震災、噴火・・・加えて地下鉄サリンにサカキバラ事件・・・

今まで日本人が経験した事のないような事件の連続に、時が経つのも忘れる程だった。

そんな中で景気は緩やかに、そして静かに下り坂となり、蟻地獄のような穴にずるずると

落ちて行く国民は落ちて行く。

自民党は、そんな蟻地獄からどうやって這い出したらいいかわからなくなっていた。

なんせ地価は下がり、株価も下がり・・・・そのスパイラルは日々スピードアップしていくような

気がしたからだ。

オブチ政権の業績はあまり国民に正しく知らされる事はなかった。

赤字国債の発行による公共事業を増やす政策や、国歌・国旗法や男女共同参画、日米ガイドライン等、それなりに

評価されるものが多々あるのだが、彼の功績として後々有名になったのは

「ばらまき」と呼ばれた「地域振興券」だった。国民一人あたり2万円の商品券をばらまくもので、貰える方は嬉しいながらも

馬鹿にしていた人も多かったのではないだろうか。

それから、2000円札の発行である。沖縄の首里城の門や紫式部をデザインしたお札が来年発行になる・・・といっても

多くの日本人は「何で今さら?」と思ったに違いない。

正直、このころのオブチ首相のやる事なす事、すべて「ズレてないか」という意識があったのは事実。

多分にそれはマスコミによってつくられたイメージだったのだが、自分の事で精一杯の日本人はマスコミに巣食う

反日組織の介入に気づいていなかった。

そんなオブチ政権が何とか支持率アップに・・・・と考えた事が「マサコ妃の懐妊」だった。

36になろうとしているマサコにぜひ親王を産んでもらい、日本がもう一度「おめでたい景気」に沸いて欲しい。

そんな意識からだったろう。

それがカマクラ宮内庁長官らの思惑と一致し、政府あげての「プロジェクトチーム」が発足したのだ。

そこに名前を連ねたのがツツミだった。

しかし、高い不妊治療費はどこから出すつもりなのか?それには一切誰も触れない。

ツツミは医者としてやるべき事をやるだけだ・・・と思いつつも、湯水のように使われる費用の出所に疑問を持った。

 

プロジェクトチームを立ち上げられては皇太子夫妻といえども逆らえない。

渋々同意する。事ここに至ってもマサコには事の重要性がわかっていなかった。

マサコにすればフランスドイツに行けなかった事が「恨み節」として頭から離れなかったのだ。

そんな2月に、突如、ヨルダンのフセイン国王死去の知らせが届き、皇太子夫妻は急きょ葬儀に出席する事になった。

思えば、中東訪問時に世話になった国王で、それを思えばしんみりとする筈だったのだが、

久しぶりの外国訪問とあって、マサコは非常にうきうきしていたのだった。

「妃殿下、今回は葬儀ですから」と、回りは喪服を揃え、とにかく格式にのっとった支度をするのだ、

当の本人はにこにこと笑っている。

ただ一つの不満はすぐに帰ってこなくてはならない事だった。

出来ればもう一度ヨルダンで素晴らしく贅沢な接待を受けたい。マサコのもくろみはそこだった。

しかし、実際に行ってみると、とにかく退屈の一言でしかも回りはしんみり。

(当たり前だが)

観光もなく、マサコにとってはつまらない海外旅行にすぎない。

それでも行かないよりはましだった。

国王の葬儀に参加するだけでもいい・・・と思える自分が情けなかった。

その後、宮内庁は埋め合わせのように北海道公務のついでにスキー遊びを加えたり、四月には浅草観光なども

入れてくれたのだが、マサコの気はなかなか晴れなかった。

澱のように心の中にずしっとたまっている「懐妊」の二文字。

とにかくこれを果たさないと誰も認めてくれそうにない。

学歴とそれにともなう権力を後ろ盾にし、それだけを信じて生きてきたマサコにとって、どうしても理解できない

「懐妊」の二文字。

不妊治療を受ける度に敗北感がつきまとい、どうにもならない。

そう・・これは敗北だった。

自分は宮内庁と天皇に負けたのだ。そうでなかったらこんな嫌な事をする筈がない。

何よ。あなたは私を守るって言ったんじゃないの?なんでこんなにつらい事を強要するわけ?」

時々ブチきれて皇太子にあたってみるが、その度に皇太子はおろおろするばかりで要領を得ない。

でも子供がいないと・・・・」

どんな歴史ドラマでも女性が権力を得る為には世継ぎを産むというのは必須項目。

そんな簡単な歴史を知らないマサコは、自分が崖っぷちに立たされている事がわからないのだ。

しかし、皇太子は違った。仮にも生まれつき皇族である。

自分の母が「民間」出身であろうとも、地位を確立できたのは自分という「世継ぎ」を結婚直後に授かったからだ。

今まで、男系男子が継ぐという事に疑問を持った事はなかった。

自分は生まれた時から「世継ぎ」であり、天皇の孫であり、皇太子の長男であったから。

けれど、今、マサコが子供をなかなか授からない事で、そんな制度自体にちょっと疑問を感じ始めている。

皇室外交させてやると口説いたのはほかならぬ自分。

しかし、子供が出来ないばかりになかなか外国にいけないという事実。

自分がマサコにあまり愛されていない事はうすうすわかっていた。

この結婚は失敗だという事も。それでも皇太子はあっさりと彼女を斬って捨てる事などできなかった。

なぜなら、この一人の気の強い女性に執着したのはやっぱり自分なのだから。

あの時、天皇も皇后も弟も妹も親族みんなが反対していた。それを単独で押し切った・・・あの達成感たらなかった。

今まで弟に感じていたコンプレックスが一気に解消したような気がした。

キコよりも学歴が上で美人で金持ちの女性をめとった自分。

そしてマサコもまた日本一名家の長男と結婚するメリットを選んだのだ。それはわかってる。

だからこそ、自分達夫婦はこれからも「夫婦」でなければいけない。

やっぱり間違っていました・・・・とは絶対に言えないのだ。

マサコとてそれはわかって言っているのだろう。

あたる所が自分しかないならサンドバックになってやるしかない。

そこには皇太子としてのプライドもへったくれもなかった。

ただただ、現実を認めるのが嫌な自分がそこにいるだけだったのだ。

 

その年の梅雨時、皇后の父が亡くなった。

皇后は深い悲しみに打ちのめされた。

先年、母を亡くした時もそうだったが、自分が皇室に嫁ぐと決めた時の父の顔が忘れられない。

あの時、黙って私を見つめていたっけ。

ただただうろたえるばかりだった母の隣で、覚悟を決めたような・・・あまりにも厳しい父の顔。

それは娘の結婚が決まって喜んだり、ちょっと悲しんだりする普通の父の顔ではなかった。

あの日から、父は会社と自宅の往復しかしなくなった。

酒が好きだった筈なのに、クラブにもバーにも行かなくなり、他人との付き合いに慎重になった。

日本でも有数の大企業の社長なのに、ひたすら目立たぬように気を遣い、娘の名前を一切出す事もなく

孫が生まれてもすぐに会う事も許されなかった。

いくら民間人とはいえ、あんまりだ・・・と思う瞬間も多々あったろう。

ショウダ家にはショウダ家のプライドがあるし、歴史に誇りも持っている。ただ爵位がなかっただけだ。

でも、ついに先帝に目通りも叶わなかった。

唯一、ヒロノミヤ達が研究所に見学に来た時だけ。あの時の父の表情は本当に幸せそうだだった。

半生を娘の為に犠牲にした父の寂しい死だった。

葬儀には皇后、そして皇太子夫妻、アキシノノミヤ夫妻、ノリノミヤが出席。30日間の服喪に入る。

 

しかし・・・・

わずかその1週間後にセツコの結婚披露宴が行われ、皇太子妃が姿を現したのだった。

 

 


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17 コメント

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Unknown (さくら)
2013-06-28 16:58:54
ふぶき様、本当に悔やまれますよね、皇太子の結婚。当時マスコミが紀子様よりおきれいな雅子様という刷り込みを盛んにしていました。私の中では歯並びの悪い美人はあり得ないので、どうして、外交官の家に生まれ海外生活もありで、皇室に嫁ぐほどの御嬢さんが歯並びが悪いのか理解できなかったことを思い出します。
ずれている (こなゆき)
2013-06-28 18:34:50
私の整体の先生が当時、雅子妃の会見をみて
歯並びはもちろんですが、あごがきちんとかみ合わず上下でずれているので、それは骨幹がずれている、つまり腰盤がずれているのでお子が授かりにくいのではないかと心配されていました。
それにしてもこの方は何に関してもずれています。
あまりに周囲や世の状況をよめない、頭が悪すぎます。
いつも感服です。 (ジュゴン)
2013-06-28 19:30:46
ふぶき様、今回も素晴らしい!

ドス子 美人の件 ちょっと読んでいて、違和感(笑) 実際 奴等が結婚当初、八幡平で、見たことがあるが、体格のガッチリした、色黒の、オーラも全くない、普通の女であった事を思い出します。
当時は、時代にのっとり、私もミーハーで、写真なんか撮ってしまいましたが、
今となっては、我が家の恥ですので、
どこかにしまい忘れ タンスの肥やしならぬ
タンスのゴミスペースの無駄になっております 苦笑

ところで、文春の記事、ドス子さん、怖いです。
絶対皇后にしてはいけません、
留守中の悠仁様が心配になってきました。あの外戚、本当にとんでもない!一族です。
やはり、チャウシスクです!
Unknown (ふぶき)
2013-06-28 19:44:55
>さくらさま
歯並び・・・というか、みだしなみに気を遣わない人なのでは?

>こなゆきさま
歯の矯正は高いけど、お金がある家の筈なのにね・・・・

>ジュゴンさま
目鼻立ちがはっきり・・・という意味ではまあ、美人といえなくもない?でも、今や劣化が激しくて。
こんばんは。 (千菊丸)
2013-06-28 19:59:38
雅子様の暴走は何処まで・・
それよりも、秋篠宮家についての報道が全くされないことに対して疑問が。

夫妻のスロベニアご訪問も、皇太子夫妻のオランダ訪問・皇太子様のスペイン訪問と同じレベルで報道されるべきでは?

何だか、裏であの人が情報操作しているようにしか見えません・・。
Unknown (螢のひかり)
2013-06-28 21:39:27
夕方のニュースで『雅子妃が山梨への公務に行かれる可能性がある・・』と宮内庁が発表したと言っていましたが、『可能性』とはいったいなんなのでしょう。『行く気があるのかないのか、はっきり示せ!!』と声を大にして言いたいです。私達国民は今まで、あまりにも温かく見守り過ぎてしまいましたね。それは私達国民も反省しないといけないと想います。優しさが仇になる事があります。特に雅子妃はお立場が違います。私達国民とは比べものにならない責任がおありなのです。これからは、私達国民も【厳しい目】で雅子妃を見守っていく必要があります【厳しい目】を向ける事は、意識を向ける事であり、今までの様なその場限りの誤魔化しは通用しなくなります。
Unknown (まみ)
2013-06-28 23:58:42
ふぶき様のコメント、的を獲過ぎです!!

雅子妃、二十年前は、歯並び悪いながらも、
目鼻立ちが、ハッキリして、
妙に、華やかな感じもありましたが、
年月経ち、、、なんだかなぁ風。になられました。
なんだかなぁ。。。垢抜けないというか、、、
表現にも困ってましたが、
ふぶき様の~劣化が激しい~がぴったりですね。
あの美は、ハリボテだったのですね。

Unknown (K)
2013-06-29 09:32:03
 ふぶき様の時系列を追いながらの謎解き、とてもフィクションとは何時も思えず感心しております。それにしても天皇家に嫁ぐなら一番にお世継ぎが望まれると言うのは当たり前のことで、ご本人の覚悟のなさに情けないです。やっぱり帝王学を学ばれたという東宮の責任に他ならないと思います。東宮のごゆっくりさんについては最近知りましたが、それならば余計に嫁選びを慎重にすべきであったと思います。その余波は此れからの皇室の行く末を不安にさせています。自民党の新憲法案では天皇は元首になっているようでお飾りではとても勤まらないと思います。 長文失礼致します。
Unknown (お転婆娘)
2013-06-29 12:52:19
雅子妃の幼稚さと無知にはただただあきれるばかり・・・・ 別に一般庶民の方ならその周辺の方の問題だけなんですが。 跡継ぎの事もですけど、そのようなバランスが欠如した無知なお方が日本の中心の座におられる事が問題なのですよ―。 小和田ご夫妻も始めから解っていたのでしょう。絶対に適応できないって。これ からも雅子妃の尻拭いの人生を生きられますか。これからは、これまでの20年の様には行かないと想います。国民が気付いてしまいましたからね。
Unknown (まみ)
2013-06-29 15:44:26
ジュゴン様は、ナマ マサコをご覧になられたのですね。
私は、まだ、ありません。
美智子様と、サーヤ様しか。。。

テレビ撮影のライト、プリンセス、、、のナレーション入りだと、洗脳されてしまうのかな。。。

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