大劇場千秋楽ライブビューイングを見ました。
ROBIN THE HIRO
斎藤吉正による芝居ってとにかく場面転換が多くて目がちらちらするのが欠点なんですけど、今回はそんな事もなく、多少の矛盾可愛く許せる範囲で、とにかく笑ってドキドキして最高に面白かったです。
昭和世代の心を掴んだわね
私達「ロビンフッド」と言えば「♪いとしのロビンフッドさま♪」なんですよ。榊原郁恵の。
それを夢白あやに言わせるってやっぱりな~~と変に納得してしまい。斉藤君は昭和大好き博士ちゃんだけど、今回は秀樹もなく榊原郁恵とB'z でくるか‥って感じ。
そして、フェアリーでファンタジー好きなおばさま達の心をわしづかみして。
朝美絢はコスチュームとファンタジーが似合う
元々フェアリー系の顔立ちで目立つ目立つの朝美絢。背が低いのが難でしたけど、ロビンフッドのような衣装なら背丈関係ないし、とにかく目線が美しくてかっこよくて、さらにコメディもばっちり。
朝美絢と縣千の蜜月ぶり
この二人、前回の「ベルサイユのばら」でオスカルとアンドレを演じてから絶対に心が繋がったでしょうと思わせること今更。
ツーカーの仲だし、女性顔のくせして強気な朝美絢を穏やかな縣千が支える構図はドラマ「秘密」の二人のよう。瀬央ゆりあと三角関係か?って感じですよね。
朝美絢と夢白ああやの相性がよい
付き合い的には長いので相性がよくて当然とは思います。
でも、あの男役ばりの夢白あやに負けていない朝美絢があっぱれかなと。
見た目がよろしいし、演技も似合ってるし。特に二人が入れ替わってしなうシーンは違和感なく見る事が出来た事、それが驚きでした。
今回映像の中で目立ち、特に目をかけたのが咲城けい。
星組にいた頃はただ可愛いだけの男役で、前回の「ベルサイユのばら」でもやっぱりまだ女の子っぽいかなと思ったのに、今回はどうした?いやにかっこよくセリフもはきはき。二枚目路線まっしぐらになって。この勢いで華世京を追い越せと思ってしまいました。
オーバーチュア
我が家の姫は「三木先生ご乱心」と言っていたけど、私からすれば「いや、最近はいつもこうだけど?」って感じです。
意味不明、後味すっきりせず、いやに革新的な部分、ジャズの多用などは「クライマックス」からであれ以来、三木先生の思考が読めなくなりました。
不協和音が多く、ジャズが多く、オープニングからメロディとりにくくない?って感じで。
縣千のシーンは結局何をいいたかったのか?
瀬央ゆりあのシーンは?
何より、朝美・瀬央・縣と場面がはっきりと分かれていること。
こういうのはわりと意図的で、組内がごたついているか、力関係に配慮しての事。
トップスターと二番手が同期というのは、時折こういう事が起きます。
縣千も上に上げたいけど上げすぎるわけにいかない。あっちを立てればこっちが立たず。
礼真琴と瀬央ゆりあの時には良好な力関係ができていて、暁千星が入ってもバランスはよかったのだけど、雪組ではどうもそれがうまくいかないのかな?
単に三木先生は夢白あやが好きで、彼女を中心に場面を考えていたのかなとも思えて。
バイクのシーンや、「ジュテーム」の情熱的なダンスなど、さらに大階段の夢白。
本当に驚いたのは、大階段に夢白を最初に載せて男役たちを翻弄し、最終的に縣千と降りていく。
その後の朝美絢が一人で歌ってはけた事で、これって「黒燕尾なし」「デュエットダンスなし」なわけ?
ひょえ~~こういうフィナーレありなんだと。
今回のショーって朝美絢が中心になっている印象があまりないし、見せ場もあまりないんですよね。歌って踊れて美しい朝美絢に何をさせたら一番光るのか。名シーンになるのか、ちょっと考え付かなかったかなと。
ただフィナーレ―の衣装は古きよき宝塚の衣装でほっとすると同時に、こういう時代に戻らないかなと切に思いました。
この所、色の洪水というか柄に柄を重ねるような衣装が多くて品が落ちているんじゃないかと思っていたんですよ。
ワンパターンでも一色にビーズばりばりでいいから、そういう衣装を使って欲しいです。
昨今、アパレル系も円安のせいで高くなっているのは事実ですけど、そういう所はケチらずにしてほしいかな。デザイナーの「品格」が今問われていると思います。
今後の雪組ね「あいあいあい」に変わったし、新しい何かが必要なのは事実。
もう少し、アドリブ力や遊び心を持って自由に動ける組になるといいですよね。