正統派の眼鏡っ娘は電波系な天然女子高生なのでした・・・転校生と告白のこと。

　全て、偶然の産物なのだ。無限に拡がる宇宙に漂う隕石。それがある湖へと落下する。それは小さくて、誰にも気づかれない。時は過ぎて行った・・・。
　２０年後。２０１７年になっていた。どこか懐かしさを感じる吉祥寺。【海老原 千波美】１７歳。ごく普通の女の子である。朝食の支度をしている。両親よりもずっとしっかりとしている印象を受ける。まだ、転校先の制服は貰っていない。お気に入りの絆創膏を選び、父からの地図を貰い登校する一般の光景だった。その時、テレビの画面が一瞬だが乱れた。
　【千波美】の秘密。見た目は普通の女の子なのに、彼女にはとんでもない秘密がありました。銀行のＡＴＭを見て驚き転んでしまって、先ほどの絆創膏が役に立ちます。乗ろうとしたバスも行ってしまう・・・停留所の電光掲示板が乱れた・・・電子機械との相性が悪いらしい。やっと乗れたバスの車内はケイタイで溢れていた。【千波美】は何とか座席に座れたが、ふと見るとお年寄りに気づき席を譲る。立っていると【千波美】のお尻に手が触れた。悲鳴と共に車内の全てが乱れた。感情の高まり・・・電磁波が出てしまう能力と言った方が適切だと思う。【千波美】にとっては登校する事も必死な作業になってしまう。
　【千波美】の口癖は「ごめんなさい」。趣味は、読書とか家庭菜園とか・・・。転校先でのクラスでの自己紹介。近未来では黒板も・・・乱れた。故障ではない・・・。そこにはいなかった・・・【巫 光太郎】。様々な人たちとの出逢いがある。良き友人になってくれる【小松菜 圭子】。同じ能力を持つ巫女【斎橋 由真】。その【光太郎】に想いを寄せる【九条　園美】。様々な人たちの流れが存在していた。
　昼休み。【圭子】と校内を見学して回る【千波美】。校内の危険な箇所をメモして行く。そんな中【光太郎】のいる「科学研究部」。通称「巫要塞」。彼女の緊張が最も高まります。何かにおびえるかのように歩いていると・・・部室内の【光太郎】と視線が合ってしまう・・・。それは、運命だったのかもしれない。逃げ出した【千波美】を見て・・・何かを感じ取る。電気を生成する変わったレポート。
　放課後。【千波美】は忘れ物をした事に気づき教室へ戻る。そこで見つけたメモ帳。安堵する【千波美】に【光太郎】が声をかける。全てはここから始まった。

『付き合って下さい・・・興味があります。いや、もっと正確に言いましょう。君の・・・君の身体に興味があります』

　その感情の高まりは校内を破壊していった。夕陽に照らされた【光太郎】の表情は真剣そのものだった。