現代視覚文化研究会「げんしけん」

アニメ・ゲーム・漫画の視覚文化が日本を元気する!
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地獄少女 第四話「聞こえぬ叫び声」

2005年10月30日 02時14分31秒 | アニメ・映像全般
 第四話は【菅野 純子】のたった一人の家族である犬の【キャンディ】が死んでしまった。その死は有名獣医師【本篠 義之】のいいかげんな治療が災いしていたのだ。全体的には【純子】の【キャンディ】に対する家族と同等の愛情がアニメ劇中では描かれていた。それとは逆に【本篠】の医師としての倫理観の欠如も対照的に表現されていた。【純子】は早くに両親を亡くしたが、傍らにはいつも【キャンディ】が居た。食事の時も、散歩の時も一緒だったペットではなく、もう家族同然の存在が【キャンディ】だった。しかし、そんな【純子】の助けて欲しい想いを【本篠】は裏切った。自分の私利私欲の為に看る動物の患者にも優先順位を付けていた。
前半パートでは、愛犬【キャンディ】を失い、一人ぼっちになってしまう【純子】が一緒に写る写真を見ながら、数少ない家族の思い出と【キャンディ】をプレゼントされた時の事を想うのが切なかった場面。元気がなくどこか寂しげな感じもしていた。一人になり、寂しさが込み上げて「私、これからどうしたら良いの?」と言っている【純子】の姿も凄く印象的でした。その悲痛な姿とは反対に【本篠】は、高級車に乗り「小泉先生」の犬を看る為に回診に行こうとすると、助手の【関本 雅美】さんが急患が入ったと伝えるが【本篠】は「骨なんて、ほっときゃつくんだよ」と言う。【関本】さんの驚く表情がこの【本篠】の発言を強調する演出だと感じています。しかも、女優のプードルへの気遣いを口に出す。「あの女優の犬は死なせちゃまずいからな」と注射を指示して行ってしまう。病院に戻るとすると【純子】に会う。その時のセリフ「キャンディは幸せだったと思います。本篠先生みたいな良い先生に最後まで看て貰えたんだから・・・」と言う。純粋で優しい【純子】の感謝のお礼をする姿に【関本】さんは罪悪感を感じて【純子】に【キャンディ】の治療中での真実を話した。内容は議員とのゴルフの話だった、しかもボードの予定表には「チャリティ犬猫相談室」と書いてあったのに消してまでも議員とのゴルフに行く予定を立てる【本篠】に憤りを感じた。しかし、ここでもし【関本】さんが黙っていたら、どうなっていたか・・・と考えて観ていると色々思うべき所がありますね。そのまま騙されて続けていれば良いのか・・・知れなければ、それは嘘でも真実になるのかと・・・。そして【純子】は通りすがりの女学生の話から「地獄通信」の事を聞きアクセスする。その頃【閻魔 あい】は庭でテントウムシを見つめていた。指先に止まっているテントウムシを見つめる【あい】。風がふき飛び立って行くテントウムシを見て「はっ」とする驚きにも似た表情が良かったし、少女なセーラー服なのに大人を感じさせるあの妖艶な表情とのギャップも好きですね。【純子】の前に現れた【あい】は「黒藁人形」を差し出して「受け取りなさい」と言う。【純子】も「これを解けば良いのね」と赤い糸に手を掛けるが・・・【あい】の「恨みを晴らしたら代償を支払って貰う」の言葉に手が止まるのだった。この場面では部屋の暗がりの設定なので【あい】と【純子】が顔での表情だけ表現されている。特に【あい】は目での演技が良かった。【純子】は地獄の業火に焼かれる火炎地獄の恐怖のイメージを味わい息が乱れる。再度、糸を解こうとするが身体を焼き尽くされるイメージがその行為を抑制する「できない!できないわ・・・許してキャンディ。キャンディはあんなに苦しんで死んだのにあたしは・・・あたしは・・・」と葛藤に苦しむ姿も良い。アニメ劇中では、朝のワイドショーでの背任事件から証拠をつかむ事を考え【関本】さんに相談するが「それは、無理よ。」と言われるが【純子】の「キャンディだけじゃない。他の犬だって・・・」の言葉により【関本】さんは骨折して運ばれた犬を思い出し、証拠を集めを一緒にする事が・・・証拠も見つからず、最悪にも【本篠】に見つかってしまう。しかし【純子】は負けずに「話は全部聞いたわ!キャンディが苦しんでいたのに、ゴルフの話をして・・・」と詰め寄るが【本篠】は「君は何を言っているんだ?・・・私も最善を尽くした」と白を切る態度を示す。「証拠は見つかったのかな?」の問いに何も言えなくなる【純子】だが、ここで【本篠】が獣医師とは思えない行動をする<意志を示したり、話せない>動物たちの前で「どうだ?私はそんなに悪い医者か?・・・何を言っているのかよく分からないなあ・・・ちゃんと言ってみろ!」とわざとらしく聞く【本篠】の姿に違った意味で胸がアツくなりました。それに【本篠】の「家族?あの汚い犬が家族だと?どうせ、そのへんで拾って来たんだろう・・・あんな犬を連れて来るから病院が汚れるわ、臭くなるわ、ここを何だと思ってやがる!病院の為にさっさと死んだ方が良かったんだよ」と暴言を吐いた。この発言は怒りを素直に感じました。【純子】の【キャンディ】との思い出、家族との思い出を傷つけたと解釈しております。【純子】のショックを受け、頬を赤くした表情が忘れられません。ついに【純子】は赤い糸を解きます。一方、【あい】は水面に寝ていたか(?)浮いていたかで身を清めていた。この行水シーンでは、透けた着物と濡れた身体による【あい】のコントラストが美しくあり、愛おしくも感じました。この作品の見所でもある「地獄流し」が始まります。【本篠】が夜中の急診で車を飛ばしている運転していると前に女性の影が・・・横転事故を起します。そこに救急車が来ますが隊員は【輪入道】と【一目連】だった。その骨折した【本篠】を手荒く乗せて走り出し、気が付くと・・・【本篠】は犬と同じ状況で鉄格子につかまり、あたかも犬のように扱われ言葉も分からないと言われる。カッターの刃が【本篠】の顔に迫り「自分のやった事を詫びる気になったかい?」と「ペットも愛する人には家族の一員なんだよ」と言われるが【本篠】は「家族?ふざけた事を言っているんじゃない!・・・何で俺だけがこんな目に遭わなくちゃいけないんだ!俺は悪くない!」と自分中心的な事を言っていると・・・顔を上から覗き込むように【あい】が現れ、決め台詞「いっぺん、死んでみる?」と言われ流される。その船の周囲には動物たちが泳いでいて「先生、苦しいよ・・・」と動物たちが【本篠】を埋め尽くし、「やめろ!!!来るな!!!あぁぁぁぁ!!!」と叫び声がこだましながら鳥居の向こう側へ消えて行った。
 ラストは田舎に帰る【関本】さんを見送りながら言うセリフが今の【純子】の素直な気持ちを表しています。「お父さん、お母さん、キャンディ。みんなに会えないのは寂しいけど、もうちょっと頑張ってみます。だから、お空の上から見守っていてね」と風にそよいだ衣服から「地獄の刻印」が見えるのだった・・・。

舞-乙HiME 第4話「炎の転入生!!」

2005年10月29日 16時20分20秒 | アニメ・映像全般
 第4話は【アリカ・ユメミヤ】が「舞闘」での皆を救おうとした功績とその時に見せた能力と将来性の高さが認められ、特例で「ガルデローベ学園」への入学を果します。そして【アリカ】は色んな意味で学園内外での注目を集める人物になりますが、それに伴う様々な問題が徐々に表面化して行きます。そして、オトメになるという夢に対する「理想」と「現実」も描かれる。また【ニナ・ウォン】も「舞闘」での戦いぶりから事実上の勝ちとされ、学園に留まることが決まる。一方の【マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム】は、すべてが丸く収められたことに大いに不満だった。早速、入寮が果たされ、クラスメイトの【エルスティン・ホー】、【ニナ】と同室になる【アリカ】。いっしょに夢を目指す仲間としてがんばろうという【アリカ】に対し、【ニナ】は「仲間・・・?ここでは、みんながオトメになる事を目指して競争している。クラスメイトは仲間じゃない!ライバルよ!」と、冷たい態度で答えるのだった・・・。といった展開がアニメ劇中では描かれて行きます。
 前半パートでは「エアリーズ共和国」のエアリーズ共和国軍准将兼マイスターオトメである「珠洲の紅玉」を持つ【ハルカ・アーミテージ】とエアリーズ共和国大統領【ユキノ・クリサント】の2人の登場だと思います。何と言っても、この【ハルカ】と【ユキノ】が【アリカ】の学園への入学を押してくれ、審議会で渋る【マシロ】たちを説得をしてくれたのだった。私が好きなのが【ハルカ】の登場シーンです。崩れ行く飛行機に立ち向かう【アリカ】が「逃げて・・・早く・・・」と『蒼天の青玉』の力をフルパワーで使用して、飛行機を押える必死な表情とコーラルローブが限界を越えてしまいボロボロになるのを不安そうな表情をする【アリカ】も心情面が表現されていて好きなシーンですが、もうダメだと思って落ちて行く所での登場シーンも凄くカッコ良かったし、【ハルカ】の「そこのコーラル、よく持ち堪えたわね」と飛行機を片手に持ちながら、同時に【アリカ】も救う力強さも頼もしく思えました。一方では【ユキノ】が【ハルカ】の言った間違いを拡声器を使って訂正する2人の掛け合いも前作を思い出して笑えました。また【シズル・ヴィオーラ】とは違ったカッコ良さがあります。【ハルカ】曰く「オトメっていうのは、力と技と根性だぁ!!!」らしいですよ(笑)。審議会後に【アリカ】に【ハルカ】と【ユキノ】を【ナツキ・クルーガー】が紹介する場面でも、いきなり【ハルカ】が「ふ~ん」と【アリカ】の身体を触り「まだまだ、訓練が必要ね」「しっかりとこの学園で学びなさい!あなたには素質がある。この私が言うんだから間違いないわ」と激励する所を見ると【アリカ】は相当に期待されているのを感じます。それと【ハルカ】と【シズル】との掛け合いも前作を観ているとかなり面白い場面だと思います(笑)。次に【ナギ・ダイ・アルタイ】と【セルゲイ・ウォン】との車中での会話シーンもかなり意味深いと感じました。特に【ナギ】の「良いんじゃない。今のうちはさぁ、損してないし・・・」のセリフが気になります。後、このシーンでは【ナギ】に「頑張って、良いオトメになってね」と声を掛けて貰った【ニナ】の何か思いつめた表情が印象的でした。【ニナ】は何を想っているかと感じてしまう。【セルゲイ】の事?【アリカ】の事?なのか・・・それとも別の何かをと。【ニナ】は真面目なだけに考え過ぎる所がありますから、そんな苦悩する【ニナ】の姿にも共感を覚えます。そんな【アリカ】も「ガルデローベ学園」の制服に袖を通していた。そして、オトメたる「誓約」と守るべき「掟」があると説明されます。【マリア・グレイスバート】の「オトメは異性と触れ合ってはならぬ」事と【ヨウコ・ヘレネ】からのその事に対する科学的な説明がアニメ劇中では語られるが【アリカ】は「う~ん」と理解できていない表情をするが、【ナツキ】が恥ずかしくも分かり易く説明してくれます(笑)。もう一つは、仕える主とは「ジェム」を通じて一心同体であり主の為に命を懸け、恋を諦め女としての幸福を捨てる事がオトメになる事であり、その覚悟があるか?」と【ナツキ】に問われる。【アリカ】は一回、うなずき「はい」と返事し「コーラル・ジェム」を授けられる。オトメなる為に、かなりのシビアな現実も表現される場面でもあります。それでも【アリカ】はその事を受け入れて、星組のみんなの前での挨拶するシーンでも堂々と自分の夢を語れるのも【アリカ】の人を惹きつける魅力の一つだと思いますし、そんな彼女が私は好きですね(笑)。
 後半パートでは【アリカ】が入学したので、今シリーズでの新しいキャラクターがどんどん出て来ます。【ナツキ】の指示で【ニナ】と【エルス】がルームメイトなります。【ニナ】の「別に仲良くするつもりないから・・・仲間じゃない!ライバルよ!」と言って部屋を出て行ってしまう。かなり【ニナ】が【アリカ】の事を意識している感じが伝わります。その【エルス】からは「パールオトメ」とその上の「マイスターオトメ」になる事への厳しい現実を聞くが【アリカ】は全然気にしてない様子で「真っ向勝負でニナちゃんを負かしてやるんだから!」と言っていた(笑)。【アリカ】と【ニナ】を同室にした【ナツキ】は【ミス・マリア】との会話シーンでその理由を明かす所が描かれる。もちろん、2人がライバルとして、お互いを切磋琢磨されるのが目的なのは誰が見ても理解できますし、【黒き谷の使い】【シュバルツ】などの暗躍する連中に対する為である事も表現されている。その【アリカ】自身もこれから進もうとする道はかなり険しいと思われる諸問題の数々。まず「ガルデローベ学園」での授業料と教材費とその他の明細に関する事、名家でも一国の姫などではない身分に関する後ろ盾の無さ、【マシロ】女王と知り合い、憧れの存在である【シズル】との親密な関係などの嫉妬心などが今後どのように描かれて行くのかが楽しみです。そして今後、どんな風にみんなに受け入れられるのか?も期待しております。まあ【アリカ】なら、超前向きで元気な性格でこの逆境を乗り越えると思いますから何にも心配はないのですが・・・。私としては、友人関係に悩み、色んな妨害に対しても前向きに頑張る【アリカ】を観たいですね。そうなると【シホ・ユイット】が【アリカ】をイジメる最有力候補かもしれないですね(笑)。そして、ラストでも印象深いシーンがあります。【ニナ】は夜空の月を見ながらを歌っていた【セルゲイ】の写真と思い出を胸に感じながら「夢・・・」と呟くシーン。その頃【アリカ】は【エルス】の気遣いでベットで寝ながら赤く光る「ジェム」を触れながら思い出していた。【シズル】を見てオトメを決意した事、【マシロ】【ニナ】【セルゲイ】の言葉、そして『蒼天の青玉』を握り【ナツキ】との「オトメの誓い」を思い出しながら眠りに落ちて行くシーンも良かった。「大丈夫・・・だって、やっと見つけた夢だもの・・・お母さん・・・」と言って眠る所も、やっぱり一人の女の子だと感じる事ができる良いセリフです。
 アニメ劇中の最後では次回への布石が描かれています。暗闇の洗濯室で【アリカ】の汚れた制服を手に取る人物・・・誰なのか?

ARIA The ANIMATION  第4話 「その 届かない手紙は…」

2005年10月27日 23時37分53秒 | アニメ・映像全般
 第4話は「アクア」の開拓時代に迷子になってしまった「届かない想い」を【水無 灯里】が時代を越えてその想いを伝える放映回。今作では「想いを伝える為に・・・」が一つのキーワードだと感じております。物語の全体としても凄く感動的に仕上げておりますし、感動的な場面の展開と言語による表現など見所がいつもながらに多い印象を受けました。今回のストーリーの流れは「ある日の夕方、翌日の朝食の買い出しに出かけていた【灯里】が、不思議な鈴の音に誘われ入った路地。その奥には、夜光鈴を吊るした木々と何匹もの猫、そして、ひとりの少女【アミ】が立っていました。「手紙、届けてくれる?」。星を越え、瞬時に届く電子メールが主流となった今でも、人の手を介して届けられる手紙=郵便が残された「アクア」。でも、その手紙に書かれた住所は、そんな郵便配達の【ウッディー】さんでも届けられない場所でした。」といった感じで展開して行きます。
 前半パートでの注目は、謎の少女【アミ】との出会いだと思います。【灯里】が【藍華】と【アリス】とゴンドラでの練習を終えて、アリアカンパニーに戻りオールなどの使用した道具を片付けていると【アリシア】さんに「パン屋さんに行って貰っても良いかしら?」と朝食の買い物を頼まれます。そこへ【アリア社長】が来て【アリア社長】も行きたいアピールをします。お尻を向けた愛嬌のある仕草が凄く可愛いですよ(笑)。そして、活気の溢れた市場を歩いていると【アリア社長】が突然、かごからダイビングして顔面を打ちますが・・・起き上がりどこかへ歩き出します。その【アリア社長】の姿を追う事になる【灯里】。その【灯里】も「鈴の音」に呼ばれている不思議な感覚を覚えます。そして【灯里】と【アリア社長】は、どんどん路地の奥へ進んで行きます。その路地を抜けると【灯里】が「あっ!うわぁ・・・」と声を上げるほどに神秘的な中庭に出ます。その場所はあたかも時間が止まっている感じが表現される。この神秘的な空間で【灯里】は木の影に隠れている一人の少女【アミ】と出会います。【灯里】が「あなたは・・・」と聞くと「これ」と【アミ】は手に持っている封書らしき物を前に差し出します。【灯里】も自然とその封書に手を出してしまう。「お手紙・・・届けて・・・」「えっ?私が」「お願い・・・」「えっ?あの・・・」と状況がうまく呑み込めない【灯里】。そして【アミ】は「絶対に、届けてね・・・」と指きりをする為に、小指を差し出すと【灯里】もなぜか無意識に【アミ】と指きりをし、指を絡ませたと感じられるシーンと【アミ】の首にある「銀の鈴」を見る【灯里】の表情が印象深い所です。この場面では、どこか懐かしい原風景と心地良い音楽との演出が凄く良かったです。【灯里】は、【アミ】の為にこのお手紙を届ける行動を開始します。夜、自室のパソコンで「あて先」と「名前」を調べたり、郵便屋さんにも聞いて調べて貰います。分かったのはお手紙の中身が旧式のカードである事だった。また【灯里】がゴンドラに乗って【アミ】の事を考えていると【アリア社長】にまた「鈴の音」が聞こえ反応します。【灯里】「この水路がどうしたんですか?アリア社長。えっ?あっ?そっちに行くんですか?」と狭い水路を進んで行くと・・・またも、不思議な感覚を覚える場所に出ます。【灯里】の「こんな場所・・・ありましたっけ?」のセリフで「アクア」ではあるが、別の場所へ迷い込んだと思わせます。このシーンでは【アミ】を見つけたよりも呼ばれたと表現した方が良いです。そして【アミ】は「届けてくれた・・・」【灯里】「あっごめんなさい・・・まだ」と答えると【アミ】の水面に映った表情が寂しくなる描きが、彼女の今の心情を巧みに表現しています。このシーンでオススメなのが【アミ】のセリフの「約束したのに・・・あなたしかいないのに・・・あなただけが私に気が付いてくれた・・・」と「きっと、届く?・・・良かった・・・手紙は本当に時間と場所を越えて心を届けてくれるのね・・・」が凄く好きで【アミ】の心情面がよく描かれている所だと感じます。この場面での【アミ】の言い回しでの受けた印象で、なぜに【アリア社長】が【灯里】を【アイ】の所まで導いたのか?の答えがあると思います。【灯里】の人としての魅力かもしれないし、この人ならば信じられると想いを託したと感じられた。私の推測ですが【アミ】との出会いは運命に近い必然的な結果だと思います。【アミ】との出会いのきっかけは、もしかしたら【アリシア】さんからの朝食の買い物から始まっていたのかもしれないです。アニメ劇中では、夕方になり、郵便屋さんが調べて戻って来ます。このシーンでは走る【灯里】の姿から結果を待ち切れない感じがよく表現されています。このシーンでは、住所は分からない事、そのあて先と同じ名前の場所がある事、その場所を示す地図などが描かれる。ここでの【灯里】のセリフが良かった。郵便屋さんにゴンドラで行ける距離じゃないと言われているのに「約束したから行かなくちゃ」と言う所が【灯里】の責任感の強さを描いていて好きですね。
 そして、後半では【ウッディー】さんのエアーバイクで【灯里】自身を乗せて、その手紙のあて先の開拓基地に向います。この開拓基地に向う途中の【ウッディー】さんと【灯里】との会話シーンで良かったのが、【ウッディー】さんの「私たちは、こいつに乗って大切な気持ちを届けるお手伝いをする、水先案内人(ウンディーネ)さんたちはゴンドラに乗って、大切な気持ちを作るお手伝いをするのがお仕事なのだ・・・素敵なお仕事なのだ」だと言うシーンが良かったです。【灯里】も「あっ・・・大切な気持ちを作るお手伝い・・・」と自分に問い掛けるように言います。【灯里】の笑顔から何か嬉しい気持ちが伝わりますし、【ウッディー】さんの違う視点から見た言葉で【灯里】自身も気が付かなかった事を見つけられたと思います。実際に、開拓基地に着きますが、島自体には何もなく、てがかりもない状態。【灯里】が沢山の石の柱を見つけるとそれはお墓だった。しかし、基地は見付らないと探していると【ウッディー】さんが「う~ん、あれ?」と海面をエアーバイクのライトで照らします。すると開拓基地は海の中に沈んでいた・・・諦めかけていると【ウッディー】さんが「諦めないで、何かてがかりを探してみるのだー」と【灯里】を励まします。2人で探していると夕方になり、何と花屋さんから借りたエアーバイクで【アリシア】さんと【アリア社長】がやって来ます。【アリシア】さんから語られるこの開拓基地の大量の水による事故、その手紙は事故の情報が伝わる前に出された事を聞いていると【ウッディーさん】が【灯里】を呼びます。呼ばれて行くと、そこには、一つのお墓がありました。そのお墓には「アレン」と書いてあり、手紙と同じあて名だった。【灯里】は「せっかく、届けに来たけど・・・ごめんなさい・・・」と言う。すると【アリシア】さんが「届けましょう」と【アリア社長】のリックからカードリーダーが出て来た。【アリシア】さんが「うふ・・・カードリーダーを郵便屋さんが探して来てくれたのよ」と言うと【灯里】も自然と笑顔になった。そのカードリーダーにカードを通すと画面に一人の女性の姿【アガサ】さんが映り・・・そして、語り出します。この【アガサ】さんの語る「アレン」さんへの想いに【灯里】が瞳を潤ませる感動的な展開が描かれ、聞き覚えのある「鈴の音」が画面から聞えて来ます。そのリーダーの画面には【アミ】を思わせる「銀の鈴」を付けた猫と回る水車が映っていた。【灯里】の「あっ・・・この場所って」で全てが理解できた気がします。【アガサ】さんの「アレン」さんに対する愛する想いが詰った言葉と満面の笑顔により【灯里】が涙を堪え切れずに泣いているのだが、表情は笑顔なのが印象的だった。【灯里】の「今、届けたから・・・ちゃんと届けたからね・・・」のセリフと【アミ】の言葉を思い出す演出も良くて、観ていて心がアツくなりました。

ぱにぽにだっしゅ!  第拾七話「天道は親なし」

2005年10月25日 17時03分05秒 | アニメ・映像全般
 今回は、純粋に「桃月学園」の文化祭を楽しむ【レベッカ宮本】(以下、ベッキー)とC組を含む生徒全員の一日を描いております。【ベッキー】は、初めは「学校行事ってのは事務処理が増えて面倒なんだよ」「あくまでお店やさんごっこなんだから、赤字が大きくならないようにしてくれよ」とダラダラとやる気なしの発言をしていた。どちらかと言うと先生の本音的な感じを受けました。でも、【ベッキー】は先生とは言え10歳の女の子には違いありません。文化祭などの学校行事も初めての経験だと思います。もしかしら「世界最高学府MIT」でも似た行事があったかもしれないですが・・・、最初の先生の立場として面倒くさがっていた【ベッキー】から次第に、一人の「桃月学園」の一員として学園祭をむちゃくちゃ楽しんでいるようになって行きます。最後は、自分から率先して楽しんでいましたね。先生としての立場を忘れて(笑)。【橘 玲】が「戦国メイド喫茶 桃月」の成功をC組のみんなと分ち合って、宴会で【片桐 姫子】が「カニ」【桃瀬 くるみ】が「すき焼き」【上原 都】が「焼肉」と話していると教室に入って来た【早乙女先生】と【五十嵐先生】にチャリティーで集金されるというオチが待っていますが、みんなは集金された事に泣きながら、残念がっているとそんな事が有ったのも感じさせない位に(本人は忘れていますが)【ベッキー】は文化祭を満喫して楽しんでC組の教室に帰って来た【ベッキー】は【みんな終わったか~】【みんな何疲れてるんだ?若いのにだらしないな~】と言います。もちろん、【玲】は「誰のせいだと思ってる!」と怒っていると、【ベッキー】が「ほら!チョコバナナ。結構、美味しいぞ。なぁ?」と【玲】に手渡します。【玲】もいきなり「チョコバナナ」を渡され「まあなぁ・・・」と怒りが治まります。【くるみ】に「学園祭なんて面倒さいって言ってたくせに」言われて、【姫子】は「ベッキー!学園祭どうだった?」と聞かれて、【ベッキー】は少し考えてから「そうだな~うん!メッチャメチャ楽しかった!」とあれだけ無邪気な可愛い笑顔を見せられたら、もう何も言えないですね。【姫子】も「ベッキーが喜んでるから全部まるっ!」と【玲】もチョコバナナを食べながら「ふぅ・・・まぁいいか」と言うのでした。そして【ベッキー】の「さぁ、片付けが終わったら後夜祭だぁ!みんなグランドに行くぞ~!」の掛け声でC組がまとまって、【ベッキー】とC組みんなの良い思い出が出来たと思います。
 今作は、内容ってよりも「ぱにぽに」らしい面白みのある展開です。この演出の場合は「桃月学園」の各キャラクターの魅力が大いに描かれるので好きな放映回ですね。アニメ劇中でのC組は、模擬店の「戦国メイド喫茶 桃月」として文化祭に参加します。C組が模擬店の内容を決めている時のみんなの金魚の格好で泳いでいる姿が可愛いです。【一条さん】はナマズだと思いますが(笑)。この場面では【一条さん】の「一条祭り」も気になりました。それと「では多数決により、模擬店に決定したいと思います。異議のある人はい。多数決というのは民主主義の暴力だと思います」と自身で手を上げてまでも「一条祭り」やりたかったと意見する【一条さん】が面白かった。もう一つは【玲】の企業家精神ですね。【玲】「甘い!!!模擬店といえど商いは商い。やるからには利益を上げ、それを資本に株式にして、いづれは一部上場する意気込みで行く!」その本気さはアニメ劇中でも表現されています。まず、サンプルのケーキをバイト先の中華料理屋で作ります。この時の【姫子】の妄想で「中華なべで、ケーキを焼く」【玲】のチャイナドレス姿を想像する所が良かった。【玲】のチャイナ服は可愛いですね(萌)。みんなに試食させ、【玲】「ケーキは膨らませれば膨らむほど、少ない小麦粉で大きな利益を得る。これこそが「紀伊国屋文左衛門」の教え!」と謎の日本人も登場。【くるみ】がバイト先からコーヒーと紅茶は私がバイト先から業務用のを安く分けてもらってくる」言えば、【玲】「どうせなら賞味期限切れのタダでもらって来い!」と【6号さん】が「なにか他のメニューもほしいですね」と言えば、【玲】「わたあめとポップコーンも考えてある。どっちも少ない材料で大きな体積を稼げる」と言う。まだ【玲】「ほかに仕入れがタダ同然で売れるものというと」と【メソウサ】を見ますが(笑)【玲】「カラーひよこぐらいかな」と儲けを意識した発言が連発する。この場面では【6号さん】が面白かった「あれって塗ってたんですか~はじめからピンクや青のひよこさんじゃなかったんですか~うぅ・・・ショックですぅ」って、かなり天然系な発言ですよね。また【6号さん】のそんな所が可愛いですが(萌)。後、【一条さん】の「できましたよ」と【メソウサ】をスプレーで【カラーメソウサ】にジョブチャンジさせました。【メソウサ】の「こんなん出ましたけど~」のセリフがまた痛々しいですね(笑)。そして、文化祭当日は衣装部の【柏木 優麻と優奈】の協力で衣装代がタダにし、かわいいメイドに接客をさせ、客のサイフの紐を緩まそうという【玲】の売り上げ向上計画が見え隠れする。【ベッキー】のメイド服姿と髪型がとても可愛かったし、ポーズも良かった(萌)。 この場面では【玲】が眼鏡をかけていないと本人と分からない表現あります。みんなの「誰?」って反応が笑えた。しかし【玲】の素顔か・・・気になります。 そのC組のメイド喫茶は大盛況になる。【ベッキー】も先生の仕事に戻り、身回りをすることにする。【姫子】と共にB組のオバケ屋敷へ行った【ベッキー】だがフランケンに扮した【ヤンキー】の迫力ある迫り方と表情に2人でリアル顔で恐怖し、D組では、ジャングル動物園駄菓子喫茶に入ると【オオサンショウウオ】と【ネコ神様】、あの【タヌキ】と【メソウサ】が麻雀をやっていた。大負けした【メソウサ】に代わり、【ベッキー】が代打ちさせられそうになったり、【べホイミ】と【メディア】の逆転された立場、「落研」の【宮田 晶】と【五十嵐先生】との掛け合い、「映研」ではアクション映画の撮影ではなく、上映作品の主導権を賭けた交戦状態にオロオロする【来栖 柚子】などが劇中で描かれる。特に、オススメは【白鳥 鈴音】の吸血鬼と【秋山 乙女】の悪魔のコスプレがかなり可愛いですよ。もちろん、頭のツボは押されています(笑)。でも、最後の最後まで「一条祭り」と「一条祭り箱」は謎でした。あんまり近づくと「ゲップ」されそうです(笑)。もしかしたら、【一条さん】は「一条音頭」が踊りたかっただけなのかもしれないと思いました。

地獄少女 第三話「汚れたマウンド」

2005年10月23日 16時45分44秒 | アニメ・映像全般
 第三話では、依頼者である【岩下 大輔】が「地獄通信」と【閻魔 あい】に頼らずとも解決できたと思っております。野球部のスター選手【花笠 守】の部員【室井 伸一】に対しての金属バットによる暴行事件に関する真実は、アニメ劇中内で何度も公にするチャンスがあったと思います。確かに、状況と偶然が重なって機会を失ったとも言えるかもしれないですが、何度かこの状況を脱する選択肢があったと思います。まず、最初の【花笠】からの暴行後に【岩下】と【室井】の2人の帰宅シーン。【花笠】から言われて、2人でふざけ合って土手から転んだ事にするが、ここでは【岩下】自身は納得していないが、【室井】が「頼むから・・・」と野球部のみんなの為、大会の為に、その【室井】自身も野球がしたいとの想いに答えて2人の秘密にするが・・・この行為がチャンスを潰しました。そして【岩下】はシゴキにあった【室井】を家に送ったが、ケガがもとで命を落としてしまう。まさに「死人に口なし」の状態になる。後、【岩下】自身も【室井】の母親の前でも言う機会はあったが、その場面では「土手でふざけていて転んだ」と選択肢を選び、【岩下】は謝る事を選んだ。この行為により【花笠】の「俺のせいだって何か証拠でもあるのか?」と言われても反論できないし、証明してくれる人もいない。最大の機会は【室井】の葬式シーンです。刑事さんから【室井】の死因の事で事情を聞きたいと言われる所での【岩下】の行動が更に状況を悪くします。【岩下】が「おれじゃ!ないんだあ!!!」とこの場から逃げてしまうのが良くなかった。確かに、【室井】の母親泣きながらの訴え、他の部員から「大会もおじゃん」、【花笠】の迫真の涙を誘う演技、【岩下】の両親の謝罪など、真実を言える状況ではなかったかもしれないが、逃げてしまったのが一番に悪い選択ですね。この後、【花笠】の暴力を必死に訴えるが逆に犯人と疑われてしまう。後半でも【花笠】と【岩下】が対峙するシーンがありますが、この場面で【花笠】が素直に謝罪していたら、【花笠】が大会に出場したくない為に、わざと【室井】の暴行事件を仕立てた事を言わなければ、【岩下】は「黒藁人形」の赤い糸を解く事はなかったではないかと考えております。ただ、残念な事は【室井】が死期を悟って、事件の真相を語って入ればとも感じます。今回に関しては【岩下】がもう少し機転と頭の回転の速さがあれば、状況は変わっていたし【あい】と「地獄通信」のお世話になる事はなかったと感じております。このアニメ作品は、フィクション性はありますがどこかリアルな現実の社会に置き換えても通じそうな内容です。
 それでは、本編を観て行きたいと思います。今作は初の男性の依頼者でした。全体的にはあっけなく「黒藁人形」を差し出した感じがします。いつもならば、赤色の支配する木の下で、【あい】と【骨女】【輪入道】【一目連】たちが依頼者から今までの経緯を聞いたりするのですが無かったし、【あい】自身もビー玉を転がせて遊んでいると、パソコンに「地獄通信」からの送信が入るが、それを黙って見ているだけの【あい】。この場面での【あい】と「お婆ちゃん」との会話シーンが印象的でした。「行きたくないのかい・・・」「大丈夫だよ・・・お婆ちゃん」「仕方ないものね・・・やらなくちゃ、しょうがないものね・・・」との2人のやり取りが表現される。もしかして、この依頼に関しては【あい】達が出て行かなくても解決できると思っていたのではないかと個人的には思っております。やはり、後半の【あい】たちの呪いの地獄流しが始まるシーンは押えて置きたい。今回は野球がテーマなので、地獄の野球場で【花笠】を地獄に送ります。意外と笑える展開だと思います。キャッチャーが【一目連】、主審が【輪入道】、最も良かったのが【骨女】たちのチアガールの応援です。「室井アウト!岩下アウト!・・・花笠アウト!」って何となく笑いがありましたね。【輪入道】「どうした?アウトの意味も知らんのか?だったら殺すって意味だ」とアウトの意味を理解するとかなり怖いです。【花笠】自身も死球覚悟の速球を投げたり、【岩下】がホームかえって来る時に金属バットで殴ろうとするなど、人間の怖さと本性が表現されていました。そして、【花笠】が追い詰められた時のセリフ「俺が何をした」「ちょっとできるレベルじゃないの十年に一度の逸材だって言われてんの」「岩下だって、室井だって同じさあ、俺の為に死ねれば本望だろ」が聞いていて、【室井】はみんなの為にと黙って命を落としたのに、【花笠】は自分のプロ入りの事だけを優先して、自己中心的な振る舞いと言動は地獄に流されるしかないと感じます。次に【花笠】が船で流されるシーンではかなり恐怖感を増す演出をしていました。水面に無数のボールが・・・よく見るとそれは【室井】の顔をしたボールで【花笠】に語り掛けます。【室井】が野球をやりたいとの言いますと【花笠】が「そんなにやりたきゃ、勝手にやりゃいいじゃないか」と叫ぶと「そうすか、じゃあ一緒にやりましょうよ、花笠さん」と船から無数の手と【室井】たちが捕まえに来ます、すると【花笠】が「一人でやれ、俺はごめんだ!!!」と言うと【室井】が「あれ、花笠さん知らないんですか?野球は一人ではできないもんだって」と・・・鳥居の向こうへ・・・この場面での【室井】の声に関するエコーが掛かったセリフの表現が更なる恐怖を演出していました。
 ラストでは、3人の学生の会話からあの事件は【花笠】が後輩をバットで殴った事になって終わっているが・・・【岩下】と父親の車中での会話を聞いていると切なくなります。車の窓に映った「地獄の刻印」と【岩下】の表情が印象的です。

舞-乙HiME 第3話「はじめてのケ・イ・ケ・ン」

2005年10月22日 21時37分27秒 | アニメ・映像全般
 今回の第3話の見所は、前半パートでは【アリカ・ユメミヤ】と【セルゲイ・ウォン】との【レナ・セイヤーズ】に関する懐かしい歌での2人の接点と会話でのやり取り。後半パートでは【アリカ】と【ニナ】の「舞闘」での対決シーンとアスワド5人衆の一人。サイボーグ戦士【ラド】と「嬌嫣の紫水晶」こと伝説のマイスターオトメ【シズル・ヴィオーラ】との激闘が今作のおススメです。第3話の物語は「【アリカ】の入学と【ニナ・ウォン】の処遇は、アルタイ公国の【ナギ】大公の提案により、2人で「舞闘」をし、勝者が「ガルデローべ」に残る事になった。そして【ニナ】は、義父である【セルゲイ】と【アリカ】が、かつて縁があったのではないかという疑いを覚える。その【アリカ】は舞闘を控え、ひとり森の中で、おぼろげに覚えている懐かしい子守唄を歌っていた。その声を聞きつけた【セルゲイ】は、同じく記憶の中にある憧れの人「蒼天の青玉」のマイスターオトメの【レナ】の歌声を思い出し【アリカ】の前に姿を現すのだった。」という展開です。
 まず、前半での【ニナ】と【セルゲイ】の「舞闘」に関するやり取りをする会話シーンが【ニナ】の今の不安で複雑な心境を描いて好きです。「ガルデローベ」の学園内でも【アリカ】と【ニナ】との「舞闘」の話題になっていた。その中でも【エルスティン・ホー】(以下、エルス)は【ニナ】が「舞闘」が決まってから、ずっと思いつめた感じがあると心配する。その【ニナ】自身も「蒼天の青玉」の継承者である【アリカ】に対する想い、【セルゲイ】の【レナ】に対する想いなどから複雑な心境だった事は否定できない。この場面では、そんな【ニナ】を【セルゲイ】が、頬を手でやったり、抱きしめたりして、優しく言葉をかけて諭す所が義理ながらも良い親子関係だと感じた。【ニナ】の幼少期の回想シーンでは【セルゲイ】の書斎で見たアルバムにある【レナ】の写真、【レナ】と一緒に写る【セルゲイ】を見て、幼心にやきもちを焼く幼少の【ニナ】の心情的な描きも良かったが、この中でも最も良かったのが、【ニナ】が瞳を潤ませながらのセリフ「私、勝って良いんですよね・・・」と言う所と【セルゲイ】の衣服の胸あたりを手で握る仕草が彼女の今の気持ちを一番に表現した演出だと感じます。その【ニナ】を見送って【ナギ】に対する恨み節を言っていると、森の中から懐かしいメロディーと歌を耳にして【セルゲイ】は【レナ】の事を思い出して森の中に入って行くと【アリカ】が歌っていた。この場面での【セルゲイ】の「オトメになるって事がどう言う事なのか?」と「君の夢は、(【ニナ】の夢を潰すだけの)それだけの価値があるのか?」と問われ、【アリカ】は迷いながらもしっかりした気持ちでと答える所が印象的です。【アリカ】の「ここに来て、オトメが戦うのを見てピーンと来たの、これだって!やっと見つけた夢なの!だから、無茶でも何でもあたしはやる」と言うセリフがこの子のやる気が伝わる良いセリフ。【アリカ】が自分の夢を語る時の表情は、どこか無邪気だけど真剣で好きなんですよ。【アリカ】の純粋な想いに【セルゲイ】も納得した感じだと思う。もちろん、このシーンでは2人の掛け合いも面白い。【アリカ】が【セルゲイ】に言われる「蟻んこ」と「音程がはずれてる、人前で歌わない方が良い」などに対する【アリカ】の様々な反応も可愛いですし、指先を口にあてて考えている様な仕草、自分のおさげをいじっている所、目をパチパチさせてから怒るなどの【アリカ】のコミカルで可愛く表現される色々な表情と仕草も押えて置きたいです。
 後半では【マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム】の即位式の余興として【アリカ】と【ニナ】の「舞闘」と同時に描かれる【シズル】と黒き谷よりの使い【ラド】との対決シーンが見所。まず、【ニナ】はコーラルナンバー1の実力で、ローブに関しても慣れている。対する【アリカ】は【シズル】のジェムでローブをコントロールして貰って、ほとんどぶっつけ本番の状態で戦います。「舞闘」の序盤はローブを使いこなせず劣勢な状態の【アリカ】、体術に置いてもかなりの差を感じるが【ニナ】のおさげを持っての頭突き攻撃などで応戦するなどの何をして来るかわからない素人の戦い方が良かったし、【ニナ】の容赦ない連続攻撃も決まるが立ち上がる【アリカ】の底力もあり潜在能力の高さを感じた。この「舞闘」のシーンでも、2人のお互いの心情を描いた部分があります。【ニナ】の「あなたが「蒼天の青玉」の継承者だとしても、うんん・・・なら、余計に・・・負ける訳にはいかない!」と言うセリフに【ニナ】の自分のプライド、【セルゲイ】に対しての恥じない想いなどが表現されていたし、一方【アリカ】は【ニナ】の全力の必殺技をローブの能力と手をクロスにして受け止めて「ばっちゃが言ってた・・・諦めたら終わりだって」と「あたしの夢はここにあるの。だから・・・あたしは負けられない!」と頭部から流血しながら構える【アリカ】の強気な表情が、彼女の夢に対する強い想いを感じたし【アリカ】が凄く良い表情をしていた。その【アリカ】の迫力が【ニナ】を圧倒させ、【ニナ】自身も【セルゲイ】と【アリカ】の姿が重なった・・・かなり重要な場面。そして、【シズル】と戦っている【ラド】の攻撃により宮殿が破壊され「舞闘」会場も混乱する。【ナツキ・クルーガー】が【マシロ】を守り、【ニナ】も【ナギ】を守る為に離脱するが、【アリカ】は「逃げて・・・みんな」「みんな助けなきゃ・・・助けなきゃ」と崩壊する宮殿にダメージが残る身体で向うのだった。必死にみんなを守ろうと動かない身体を引きずって行く【アリカ】の姿に感動させられた。みんなの為にって感じが表現されていて心が打たれました。

ARIA The ANIMATION  第3話 「その 透明な少女と・・・」

2005年10月20日 19時43分24秒 | アニメ・映像全般
 この第3話は、まだ“見習い”水先案内人(ウンディーネ)でありながらも、そのオールさばきなどの技量は皆が一目置く天才的な才能を持つオレンジぷらねっと所属の【アリス】ちゃんの初登場の放映回でした。【藍華】と同様に「でっかい○○」と言う決め台詞を持っています(笑)。今回の物語は「半人前の水先案内人(ウンディーネ)、片方だけ手袋をつけている(シングル)の【水無 灯里】と【藍華】は、一日でも早くその手袋を取って一人前になるため、今日も練習に励みます。でも、そんな二人の横を、一隻のゴンドラが軽々と抜いていきました。そのゴンドラを操っていたのは、まだペア(両手袋)の【アリス】。ミドルスクールに通っている彼女は、月刊「ウンディーネ」でも取上げる天才少女。でも、そんな彼女にも、ちょっとした悩みがあったんです。それは…。」といった感じに展開して行きます。アニメ劇中の【アリス】は、14歳です。思春期が真っ最中で、自分が何者かもまだ分からない女の子。その【アリス】の悩みは、自分の素直な気持ちをどの様に他者に表現して良いのかが分からない事。アニメ劇中では【灯里】と【藍華】以外にオレンジぷらねっとの「先輩」とミドルスクールの「下級生」に対してもどう接して良いかを悩んでいる姿が描かれていました。【アリス】は、頭では理解しているのですが、その気持ちを表現する事に対して抵抗感を持っていたと思います。だからこそ、【アリス】が自分にない物を持って、一緒にいると周囲の人たちまで笑顔にし、楽しい気持ちにしてしまう【灯里】の魅力に惹かれて行ったと思います。作品内でも【アリス】が自分でも気が付かない内にドンドン惹かれて行く姿が表現されるし、最後には【灯里】の影響で恥ずかしいセリフを自分の気持ちを言葉にして話す【アリス】が描かれます。本編では、その【灯里】の誰にでも優しい笑顔と自然体に接する心に触れて、【アリス】に心を開くきっかけを教えてくれたと感じております。一方では、【灯里】が【暁】さんに何かされていると思ってオールを構えてたり、【灯里】が「もみ子」と言われてのを「嫌がっているんだから、止めて下さい」とハッキリ態度と言葉に示せる一面も【アリス】の魅力です。それに、【アリス】は【灯里】の明るく優しい笑顔に逆らう事がもう出来ないと思いますよ(笑)。
 それでは、注目の第3話の本編を観て行きたいと思います。まず、オープニングトークが【灯里】【藍華】【アリス】の3人になっています。この所での【灯里】のセリフが【アリス】の今の気持ちを端的に表している。 また【アイ】ちゃんとのメールのやり取りから始ります。このメールのやり取りにより「アクア」が夏になりつつあると上手く描かれています。前半パートでの【灯里】と【藍華】が上級者コースでの【アリス】との出会い。そして【藍華】と【アリス】の「姫屋」と「オレンジぷらねっと」との意地とプライドを賭けたゴンドラ勝負があります。ほとんど、【藍華】の一方な感じの勝負です(笑)。【アリシア】さんのお土産にお花を摘んだり、「アリアカンパニー」の売り上げを聞いたり、ミドルスクールの制服の【アリス】、月刊「ウンディーネ」の表紙が【アリシア】さん、久しぶりに登場の【暁】さんに「もみ子」と言われて否定したり(笑)、その【暁】さんを乗せた回想シーンでいきなり岸にゴンドラを激突させた【灯里】、【暁】さんの【アイ】ちゃんばりの「俺たち、友達だもんなあ」とタダ乗りしたり、【アリス】が勘違いをして【暁】さんにオールで威嚇したりと、コミカルな表情と可愛さを交えて描いていました。その中でも、前半でのオススメは【アリス】のミドルスクール内での彼女の描きですね。下級生からサインを求められて困った表情をしたり、噴水のわきに座って昼食を取っているシーンでの【アリス】の笑顔を意識した表現がとても良かった。水面に写った顔を笑顔にしてみるが、その自分の笑顔に対して驚く【アリス】が印象的で、彼女の心境を巧みに表現した場面。
 後半になりますと、【灯里】と接する事により【アリス】が徐々に心を開いて行く様々なシーンが描かれています。【暁】さんが【灯里】に何かしたと思って「ムッ」とした表情をしたり、【灯里】の笑顔に何かを感じて【暁】さんとの観光案内の練習に付き合ったり、【灯里】が「もみ子」と言われても怒らないで笑っているだけの姿を見て、自分の気持ちに嘘をついていると思って誤解したり、【暁】さんの待ち人の兄さんを待っている時に【灯里】がやった見せたお爺ちゃんの「人間観察」に「本当にどうでも良い」と言った【暁】さんと【灯里】の会話を見て自然な笑顔を見られて恥ずかしくて頬を赤くした表情をする【アリス】、「アリスちゃんが笑ったとこ初めて見ちゃった。なんか幸せな気分」と言われて何かに気付く表情、【灯里】の笑顔の秘密が分かり自然と「灯里さん」と呼んだシーン、【暁】さんに貰った「浮島」への従業員用のチケットで行った時の【アリス】の手を握って走る【灯里】、夕陽に彩られた「浮島」から町並みの景色に感動して2人とも口が開いたままとか、【暁】さんに「浮島」の感想を聞かれて、【アリス】の「本当ですね・・・まるで鳥になって、空を飛んでいるみたい・・・ぅ・・・ぁ・・・ちょっと、恥ずかしかったですか?」と【灯里】に聞いて「うんん、全然」とお互いで気持ちを確かめ合ったりいますが、私が一番に印象に残っているのが【アリス】の「流れに逆らわないで、上手に水をつかんで、ゆっくり、ゆったり進んで行く誰かをゴンドラに乗せて、心を開いて、心を軽くして、一緒に風になれたら・・・きっと・・・自然に・・・」と言った後に【灯里】に自分から話し掛けるシーンです。「初めて、名前で呼んでくれたね。アリスちゃん」と言われて、恥ずかしくて下を向いてしまう【アリス】の表情も可愛くて良かった。
 ラストは、ちゃんと【アイ】ちゃんとのメールのやり取りで終わっております。「心を思いっきり軽くしたら、風になれるかなあ・・・」と「そうしたら・・・空も飛べるかもね・・・」の2人のメールでのやり取りにも楽しい気持ちになりますね。

ぱにぽにだっしゅ! 第拾六話 「微かなるより顕かなるはなし」

2005年10月18日 16時18分38秒 | アニメ・映像全般
 今回は、【一条さん】メインの『ぱにぽに』らしいと言うか【一条さん】らしいと思う。人間(?)と宇宙人の結ばれない切ない恋物語。第拾六話は【一条さん】と【エイリアン艦長】(以下、艦長)と【エイリアン部下】との人類学を越えた描きに注目しました。今作では【一条さん】のいつもと違った女の子らしい表情と仕草などが表現されています。普段はほとんど摩訶不思議キャラですからね(笑)。アニメ劇中で気になった【一条さん】は【艦長】と携帯でメールをしている場面での「ソーラン節」を口ずさみ切なそうな表情をしたり、携帯メールで「会ってお話しませんか?-学級委員の一条-」と送信して返事を待っている姿、諜報部の【綿貫 響】【宮田 晶】【来栖 柚子】に追跡されている所では、ショーウインドのウエディングドレスを見て泣いていたりします。【一条さん】の「私に何やら危険が迫っています」との、メールには彼女の様々な想いが入っております。【艦長】が「危険が迫っているだと、大変だあこうしてはおれん」と規則違反を犯して助けに行く所もカッコイイ場面ですが、たぶん【一条さん】は、携帯電話のメール相手の【艦長】に会いたくて、助けという趣旨のメールを送信したと思いますね。こうでもしないと会えないと【一条さん】は思い行動を起したと感じます。後半パートになると、主に【一条さん】と【艦長】とのお互いが惹かれ合っている場面と心情を感じる会話シーンがあります。人前では【艦長】は「ダンディーな外人」さんになっているようですね(笑)。車中での会話シーンでは【艦長】が助けた後「君をほっておけなくてね。ハニー」と言うと【一条さん】が「ハニーではなく、学級委員の一条です」と言う場面、2人で「ソーラン節」を歌ったり楽しい時を過します。次に【エイリアン部下】に宇宙から怪光線で回収された後の【一条さん】との会話シーンでは2人のお別れも同時に表現されますが、【一条さん】が「田舎から送ってきたにしんの干物です・・・よく焼いて下さい」と手渡した時の【一条さん】の笑顔は今までのアニメ劇中でも観た事ないです。とても可愛かった(萌)。後、このセリフ「私は、いつもの姿の方が好きですよ」って言う【一条さん】が良かった。ちゃんと判っていて今までお話をしていた所が【一条さん】らしくて好きですね。車が炎上後の【一条さん】が岩場に立っているシーンでは、【上原 都】と【橘 玲】の問い掛けに、ハンカチで涙を拭っている仕草をしている後ろ姿の【一条さん】が印象的でした。やはり【一条さん】は泣いていたと思う。その照れ隠しの為に涙を拭いたハンカチから鳩を出す手品をしたと感じております。そして、ウサ耳をした【一条さん】が「ハニー一条のマジックショーです」と言う所は特に良かった。先程は【艦長】に車中で「ハニー」と言われて訂正したのに、今度は自ら「ハニー一条」と名乗ったのが印象的に残ります。【艦長】との別れが【一条さん】を成長させたと思いますし、この時の【一条さん】の横顔が物思いな感じを受け、いつもでは見る事のできない彼女の表情になりました。その【一条さん】のいつもとは違う微妙な変化を感じ取り、C組のみんなを連れて撤収する【レベッカ 宮本】(以下、ベッキー)も良い演出をしていた。昇る朝日の光を浴び、頬を赤く染めて微笑む【一条さん】の表情もすごく可愛かったし、「へっくしっ。長いな…今年の花粉症…』とクシャミをする【一条さん】も好きですね(萌)。このような【一条さん】はもう観れないかもしれないので忘れないようにしたいと思います(笑)。一方、【艦長】は、宇宙船のイメージルームで、教えて貰った「ソーラン節」を口ずさみ、壊した携帯を見ながら【一条さん】の言葉を思い出す所とにしんの干物を見ながら「あ・・・さよならハニー」と言うが心情が表現されていて良かった。それと、私が意外と好きなのが、脇役の【艦長】と【エイリアン部下】(以下、部下)と本編での会話シーンが上司と部下で良い関係を築いていると感じる場面が多かった。【部下】が2人で【艦長】の体調の事を言ってたり、銀河携帯でなく地球の携帯でメールを着信し「地球人との接触は規則違反」と迫ったりしながらも、【艦長】を宇宙から回収したり、最後は「本星へは何と報告するんだ」と言われて「しない事にしました・・・クルー全員一致です」と言う所など、【艦長】と【部下】の良好な関係も描かれているのも良かった。
 今作のアニメ的(ゲーム的)な演出面にも軽く触れて置きます。いきなり、夕陽の鉄塔に座る【一条さん】・・・デビルマン?、伝説の樹の下とか、全体的にRPG風に進む展開で会話もゲーム画面とPCゲーム風のHボタン連射など、「ぱにぽにの書2」が消えたとか、摩天楼のマンハッタン風にスポットライトと飛交う銃弾の・・・ルパンⅢ世?、黒服でのハリウッド映画並みのMIB追跡劇、ラストは勇気部の部長の【一条さん】・・・笑ゥせえるすまん?これが一番に驚き笑えました(笑)。まだまだあるとは思いますがここまでにして置きます。

地獄少女 第二話「魅入られた少女」

2005年10月16日 04時32分57秒 | アニメ・映像全般
 今回の物語は「【鷹村 涼子】はひどいストーカー行為を受けていた。警察も捜査を続けるがどうしても捕まえる事ができない。次第にエスカレートしていくいやがらせに【涼子】はついに「地獄通信」にアクセスしてしまう。」という展開。内容的にも、ストーカー行為を受ける【涼子】の心理描写が巧みに描かれていた。行為に襲われる恐怖と精神的に追い詰められる感じがアニメ劇中では表現されていた。行為自体は【如月刑事】がやっていた事だが、そのエスカレートする行為と過程の表現が時系列で描かれています。【如月刑事】のメールやプレゼントなどの異常な行動や【涼子】の父親や【秋元刑事】に対する凶行などの物的な怖さの部分の演出も良かったし、犯人をいったん【秋元刑事】に向けさせるのも展開としては飽きる事なく観れました。劇中の電話の声を聞けば、犯人が【如月刑事】なのは理解できます。それと、所々で出て来た「犬のおまわりさん」の歌の歌詞は、今回のターゲットの職業が「刑事」って事にかけていると個人的には思っております。そして【涼子】が「地獄通信」にアクセスした本当の理由も表現されています。もちろん、自身へのストーカー行為に関するのが一番だと思うが、【涼子】が【閻魔 あい】たちにストーカー行為の全てを語るシーンでのセリフが印象に残っています。「それより、パパとママを見ていられない」と言った【涼子】。ストーカー行為による父親と母親の苦悩を見ていられない【涼子】の両親を想う気持ちが表現されていたと思います。
 それでは、本編の内容を観て行きたいと思います。この第2話ではオープニングから、すでに「地獄通信」にアクセスして送信しているのが特徴で、【涼子】の切羽詰った感じがよく出ています。夜中に響く電話の着信音も意外と怖い演出。ここでの注目は【あい】ですね。今作はかなり【あい】を妖艶に少し可愛く描いている印象を受けています。赤色の支配する世界に住む【あい】。彼岸花を見つめるなどちょっとした事ですが【あい】が凄く魅力的に見えますね。そして【あい】に「地獄通信」が届き、お婆ちゃんに呼ばれる【あい】のセリフも良かった。「うん、今行くよお婆ちゃん。今行くから」と言うのですが、最後の「今行くから」は、依頼者に言ったと思います。その劇中ではこの作品のコンセプトでもある「人間の心(闇)」が出ている部分が【涼子】の父親と【如月刑事】の会話シーン。真実は【如月】自身が犯人なのだが、当事者の前でも顔色を変えずに部下の【秋元刑事】が犯人だと告げ、色んな理由を付けて時間を稼ごうとする姿が表現されている。
 後半になると【如月】の異常さが際立って描かれている。放課後に迎えに来た父親が木の下に居た【秋元刑事】を見つけてゴルフクラブを持って行くと、既に【秋元刑事】はやられていて、父親もスコップで殴られるといったOVAにしても良い位に凄くリアルな描写があります。この場面では、迎えに来た車に行くと何故か【如月】が乗っていて「おかえり」と言う所、【涼子】と同じ携帯ストラップに絶句する姿が表現されるが、特に、緊張感と恐怖感があった場面は【涼子】を連れ去り廃墟となったファミレスでの2人の会話シーンです。暗闇の中で話される異常な内容と【如月】の笑みを浮べた表情と怯えた【涼子】の表情がこの場面を盛り上げていた。そして、【如月】のスコップを用いた凶行が「黒藁人形」の赤い糸を解かせる結果になる。しかし、この場面で【涼子】が赤い糸を解かなければかえらぬ人になっていた確率は高かったと思う。次に【涼子】の父親が入院しているシーンが展開される。そこに【如月】もやって来る。「許さない。お前は俺を裏切った思い知らせてやる」と歩くシーンのドアか窓に写った【如月】の姿がドクロになっていた。細かい演出だが、もう【如月】への呪いの地獄流しが始っているとの暗示的な演出が良いし、その【如月】への見せる悪夢の数々「流れる血の水道」「無数の手」「病室でドクロになった父親に襲われ、それを踏みつけると自分の姿」もジワリジワリと追い込む感じが表れています。逃げ出した【如月】が【一目連】【輪入道】【骨女】に取り囲まれてもまだ往生際が悪く「何の話だ。俺は悪い事なんてしていない」「悪いのは涼子だ!裏切ったあいつが悪いんだあー全部あいつが悪いだあー」と言う。人間の心の汚い部分を見事に表現したと思います。このアニメの最大の見せ場が【あい】の決め台詞と「いっぺん、死んでみる・・・」と淡々と言う所。ラストでは、船で流される【如月】は【骨女】に抱かれ、骨の手で胸をえぐられ、「犬のおまわりさん」のフレーズが観ている私の背筋を寒くさせてくれました。そして、【涼子】には普段の日常と明るい笑顔が戻るが「地獄の刻印」を見つめる切ない表情が印象的です。

舞-乙HiME 第2話「乙女の園を駆ける疾風!?」

2005年10月15日 19時13分49秒 | アニメ・映像全般
 今回の物語は「伝説のマイスターオトメ・五柱のひとり【シズル・ヴィオーラ】の舞闘と格好良さに夢中になる【アリカ・ユメミヤ】。【アカネ・ソワール】により連れられた、オトメ学園「ガルデローベ」で、【アリカ】は学園長の【ナツキ・クルーガー】に入学を懇願する。【アリカ】の胸元にある「蒼天の青玉」に気づいた【ナツキ】は、それを持つ【アリカ】の素性を調べるため、彼女を学園で預かることにする。翌日、【アリカ】はガルデローベの研究室で、裸で目を覚ました。各国の代表が集まり、審議をしていると聞いた【アリカ】は、学園への入学を直談判するため、ベッドのシーツだけをまとって研究室を抜け出すが…。」という展開が描かれてる。
 全体的な内容に関しては【ナツキ】と【セルゲイ・ウォン】との【アリカ】と「蒼天の青玉」に対する様々な思惑と駆け引きが描かれる。【セルゲイ】はマイスターオトメ【レナ・セイヤーズ】との想いに関してなど、かなり個人的な意見が多い印象を受けた。それと【セルゲイ】と【ナツキ】は「蒼天の青玉」と14年前の惨劇を知っているし、もしかしたら【アリカ】の母親の事も知っているのかもしれないと思わせる演じがアニメ劇中では表現されている。まず【セルゲイ】の【アリカ】に対して「このペンダントはしまっておけ、人には見せない方が良い」と言い、【セルゲイ】自身も少年ぐらいの回想シーンで【レナ】が赤ちゃんを抱いて、子守唄を歌い、その赤ちゃんが「蒼天の青玉」を付けているが、その赤ちゃんは【アリカ】なのか?と憶測させる所。一方【ナツキ】はガルデローベの研究室で【ヨウコ・ヘレネ】と「蒼天の青玉」について「調べてみないと・・・」といった部分と【マシロ】との対峙するシーンでの【ナツキ】の「正統な継承者か・・・フン、我ながら・・・よく言う」と【シズル】の「でも、まだわからしませんやろ。あの姫さんがほんもんかもしれませんし・・・」との意味深なセリフもあります。【アリカ】の知らない所で何やらキナ臭い事が起きそうで今後が楽しみです。後半パートでは、抜け出した【アリカ】と前作のキャラクターを登場させてストーリーを展開させています。シーツ一枚を身にまとって(ほとんど、裸同然)、学園内を走り回る【アリカ】とそれを追いかける【シホ・ユイット】との追っかけバトルも面白いし、【ユカリコ】【チエ】【ナオ】との絡みのシーンもみんな前作からあまり変わってなくて良かった。その中でも【シホ】と【ナオ】ですね。【シホ】はダークさが増しています(笑)。物思いにふける少女が・・・いきなりの豹変ぶりが怖い位に最高。他の女生徒の前では【ニナ・ウォン】の心配をしているが、一人になると「トラウマキ人形」を取り出して「ざまみろってのよ」と取っ手の所を巻き巻きしていた。しかし、その姿を【アリカ】に見られた。その時の【シホ】は身体に電流が走り、ドリル型の髪型がショックでピーンとして、汗を大量にかいている表情も良く、そして【アリカ】が学園の生徒じゃないと知ると「お前も、巻き巻きしてやるぞー!!!」と追っかけて来る。あの【シホ】の表情は、もう美少女を越えたなあ・・・あの二面性のギャップは観ていて怖さ半分、面白さ半分です(笑)。それと【ナオ】ですね。【アリカ】の足を引っ掛けて転ばせたり、助けて、議事堂を教えるが違う方向を指差しするなど、こちらも前作のあの性悪さが残っています。特に良かったのは【シホ】と【ナオ】の掛け合いシーン。【シホ】が不審者を捜しているのと聞くと、【ナオ】が「そう言えば・・・」と言って、【シホ】が「見たの!」と反応する。すると【ナオ】が凄くバカにした感じで「見ていな~い」と言うのが【ナオ】らしいし、その後の【シホ】の「アルタイの性悪女が、いつか巻き巻きしてやるんだから~」とメモを取っている所も、2人が犬猿の仲でなると面白く表現していた。ラストでは【ナギ・ダイ・アルタイ】が審議会に登場して【アリカ】と【ニナ】の「舞闘」を【マシロ】姫の即位式の余興としてやる事を提案する。勝った方が学園に残る、負けた方は去るといったサバイバルが・・・。【ニナ】もそれまでは黙っていたが「やらせて下さい・・・その子と戦わせて下さい」と進言する。その【ニナ】の姿を見た【ナギ】の口元に笑みが見えた。この【ナギ】も前作同様に裏で暗躍するのかなと楽しみになります。