後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

日本の宗教的風景と南国、タイの仏教的風景

2014年12月09日 | 日記・エッセイ・コラム
今月はクリスマスがあります。日本の街々はクリスマスツリーやイルミネーションに飾られて楽しい風景です。私の心も楽しくなります。これも日本の俳句の歳時記の一つになっているのです。そしてそれは少し宗教と関係があります。皆がキリストの誕生を思い、そして家族の幸せを願うのです。それも日本の美しい宗教的風景です。
お正月になれば多くの人々が神社やお寺へお参りに行き、家族の幸せを祈ります。それも歳時記になっています。美しい日本の風習です。
さて、それはそれとして南国のタイの仏教的風景を見てみましょう。
青木保氏の書いた「タイの僧院にて」を読むとタイの仏教が明快に分かります。
私は1977年頃に読んで感銘を受けました。
この本は、青木さんが人類学者として研究を始めた頃、1972年3月から1973年12月までの1年8ケ月間、小乗仏教のタイの僧院に修業僧として戒律を守りながら生活した時の記録です。
小乗仏教は生活の中に戒律があり、それを守ると、お釈迦様の教えが理解出来ると信じられています。
この本の面白さはその戒律の内容が解り易く説明してあります。殺すな。盗むな。性的な事は禁止。黄色の衣を着て、托鉢をする事。などなどの戒律が227もあります。そしてそのの戒律が生活の中に自然に溶け込んでいる僧院の中の日常が書いてあります。
もう一つ興味深い事は一般人と僧との関係です。成人すると男性は必ず数か月から1、2年、髪を剃って僧院で修業僧の生活をします。それが修了して環俗して職業生活を続行するのです。ある一定の期間僧になるのです。
一般の女性は托鉢に来る修業僧へ食べ物や供物を捧げ、僧を尊敬します。
下にチェンマイに長く住んでいる日本人のGakuさんのブログからお借りした写真を示します。タイの民衆が僧侶たちの托鉢を助けている光景の写真2枚をお送りします。



タイでは仏教が身近の日常生活の部分になっているのです。
昔この本を読んだ時は、小乗仏教の戒律の内容に興味がありました。そして成人した男性が一度、僧院に入る事実に感動します。
宗教は訓練です。一度でも訓練を受けると一生忘れないのです。その訓練を現在も重要視している国が存在している事に感銘を受けるのです。この様なタイの仏教を日本にも導入しようとしている人もいます。
タイでの政争やクーデターはよく新聞に出ます。マスコミも興味本位に報道します。しかし一方ではタイの成人男性は僧院で修業しているのです。その事実を日本のマスコミは報道しません。片手落ちです。
他国に関する報道が興味本意であるとしたら、それは自分達の心の貧しさの証です。そんな事を考えさせる青木保著「タイの僧院にて」です。
そして下にタイのお寺の風景写真を2枚お送りします。写真の出典は、http://kunio.raindrop.jp/photo-thai.htmです。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)








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