後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「今年最後の梅の花の写真を撮って来ました」

2021年03月07日 | 写真
今年の梅の花のシーズンも終わりにちかずきました。
しかし高尾山の麓の旧甲州街道沿いの木下沢の梅林は寒い山間にあるので今日から梅まつりです。
昨日午後に車をを駆って写真を撮ってきました。
今年最後の梅の花の写真をお送りいたします。









「今日のカトリック動画ミサ、そして遠藤周作原作の映画、『沈黙』」

2021年03月07日 | 日記・エッセイ・コラム
コロナが怖いので今週も教会のミサには出ません。その代わりカトリック関口教会かイグナチオ教会の動画配信ミサにあずかります。
今日は四旬節第3主日です。
10時から始まるカトリック関口教会の動画配信は、「関口教会 2021年四旬節第三主日ミサ動画配信」を検索してご覧下さい。
イグナチオ教会のミサは、https://www.ignatius.gr.jp/news/streaming.html にあります。

今日教会に行かない方々はこの動画配信のミサにご参加なられるのも良いと存じます。

カトリック聖イグナチオ教会は上智大学の構内にありますが大学とは別組織でイエズス会が直接に管理運営しています。イグナチオ教会の信徒数は2009年(平成21年)に14,382人で信徒数では日本最大規模の教会です。
イグナチオ教会はイエズス会の創始者で初代総長のイグナチオ・ロペス・デ・ロヨラの名前にちなむ名称です。

さてカトリックの信仰とはどういうものなのでしょう?
いろいろな説明がありますが遠藤周作原作、スコセッシ監督の『沈黙 -サイレンス-』という映画をご覧にになるのも手っ取り早い方法です。そこで以下にこの映画の概要をお送りいたします。

島原の乱も終り、江戸幕府のキリシタン弾圧がほぼ終了した時代に、2人のポルトガル人神父が行方不明の司祭を探しに無謀にも九州へ潜入して来たのです。ロドリゴ神父とガルペ神父です。
かつて尊敬していた司祭のフェレイラ神父は棄教し、幕府側になってキリシタンを捕縛、棄教させる役をしているという噂です。潜入したロドリゴ神父とガルペ神父は信者にかくまわれながらフェレイラ神父を探しまわります。
しかし2人とも捕まってしまい棄教を迫られます。ガルペ神父は海に落とされた信者を助けようとして飛び込み、自分も役人に海に沈められて絶命します。
一方、ロドリゴ神父は生きてフェレイラ神父についに会うことが出来ました。しかしかつて尊敬していた師、フェレイラ神父は沢野忠庵と言う日本名を使用していてロドリゴ神父に棄教を迫ります。苦悩の末に棄教したロドリゴ神父は幕府から日本名を貰い、処刑された日本人の妻女を妻としてあてがわれます。
そして死ぬまで幕府側のキリシタン取り締まりに協力します。

以上のようなストーリーですがこの物語の特異点は、キリシタン弾圧のほぼ終わった頃に、無謀にも潜入をした若い2人の神父とそれを支える隠れキリシタン達との強い絆と愛の物語という点にあります。

この映画は28年前に「沈黙」を読み、感動したスコセッシ監督が長い年月をかけて準備し完成させた労作です。映画芸術の一大傑作です。感動しました。心から皆様へお薦めいたします。
少なくとも人間とは何か? 宗教と人間の関係とは?というような疑問を考えたことのらある人は必ず見るべき映画です。貴方の疑問に解答は得られないでしょう。そして謎は深まるばかりです。
はたしてキリスト教は日本に必要なのでしょうか?それが日本に入って来たために殉教と言う大きな悲劇が起きたのです。
この遠藤周作の「沈黙」を読んだ私は35歳でカトリックの洗礼を受ける決心をしました。
私にとってこの映画は洗礼の喜びを蘇られさせてくれるのです。

さてそれでは数枚の写真でもう少しご説明いたします。写真の出典は、映画『沈黙ーサイレンスー』公式 (@chinmoku2017) | Twitter;https://twitter.com/chinmoku2017 です。

1番目の写真は厦門から困難な船旅の末やっと九州に秘かに上陸したロドリゴ神父です。隠れキリシタン達に熱い歓迎を受け、匿われます。隠れキリシタン達の為に洗礼をし、ミサをたてます。

2番目の写真はガーフィールド が扮したロドリゴ神父と窪塚洋介 が演ずるキチジローです。
キチジローは何度も踏み絵を踏むような意志の弱い男です。そして銀300枚のためにロドリゴ神父を官憲に密告します。
しかしキチジロウーはロドリゴ神父に告解を聴いて貰い神の赦しをえます。キチジローは何度もロドリゴを裏切ります。
そしてロドリゴも棄教し、日本名を使うようになってもロドリゴを離れようとしません。キチジローにとってロドリゴは最後まで神父、パードレなのです。最後に2人が別れるときもキチジローは「パードレ、告解を聞いて下さい」と言います。
この2人の最後の場面は感動的です。窪塚洋介 の演技力に驚きました。

3番目の写真は棄教前のロドリゴと塚本晋也演ずるモキチです。

4番目の写真は左から順に、村長のイチゾウ、モキチ、ロドリゴ、ガルペの4人です。ロドリゴ以外は殉教しました。

5番目の写真はフェレイラの苦悩に満ちた顔の写真です。
ロドリゴを演じたアンドリュー・ガーフィールドの演技には厚みがあり慈愛が滲んでいます。しかし棄教を薦める昔の師、フェレイラへの舌鋒は激しく攻撃的でした。それでもついにロドリゴも棄教します。
フェレイラを演じたリーアム・ニーソン の演技も棄教の悲しみをたたえ重厚なものでした。
弾圧する側の 井上筑後守( イッセー尾形 )や通辞( 浅野忠信)などの演技もそれぞれ役にあっています。
スコセッシ監督の丁寧な演出の結果です。

とにかく見ていただきたい映画です。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)


動画予告編;http://english.cheerup.jp/article/4464?d=rec4465