後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「初夏の花の写真をお楽しみ下さい」

2019年06月11日 | 写真
家から車で40分くらいの三鷹市、花と緑の広場の初夏の花々です。昨年の今頃に写真を撮って来ました。
サルスベリや美しい八重のヒャクニチソウなどなどが一面に咲いていて見事でした。
初夏の花々をお楽しみ頂けたら嬉しく思います。









香港の民主主義の終焉を暗示する大規模デモ

2019年06月11日 | 日記・エッセイ・コラム
香港政府は、中国本土で政治的な犯罪を起こして香港に逃げ込む容疑者を中国共産党政府へ引き渡す法律を議会で成立させようとしています。これは共産党独裁の強化になるばかりでなく香港がやがて中国本土に併合されることを暗示しています。まさしく香港の民主主義の終焉を暗示しているのです。
これに対して香港市民が立ち上がりました。数十万人のデモが昨日ありました。
考えてみると香港はイギリスの植民地として悲しい歴史を背負った都市でした。
1841年のアヘン戦争に勝ったイギリスの植民地になってしまったのです。1997年に中国へ返還されるまでイギリスの植民地だったのです。

1番目の写真は香港沖でのアヘン戦争の絵画です。出典は、https://ja.wikipedia.org/wiki/香港の歴史 です。
1839年にアヘン戦争が勃発し1841年1月20日にエリオット大佐率いるイギリス軍は香港島を占領します。そして翌年締結された南京条約により、香港島はイギリスに永久割譲されてしまったのです。

2番目の写真は現在の香港です。写真の出典は1番目の写真と同じです。
さて次にyahooのニュースを示します。 
『「雨傘」の熱気再び 法案撤回大規模デモ 容疑者本土へ引き渡し 香港』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190609-00000038-mai-int
香港で9日、刑事事件の容疑者を中国本土に引き渡せるようにする「逃亡犯条例」改正に反対する大規模なデモがあった。幹線道路を埋め尽くすほど大勢の市民が香港中心部を行進し、法案の撤回を要求した。反対運動は、民主的な選挙制度の実現を求めた「雨傘運動」(2014年)以来の盛り上がりを見せている。
逃亡犯条例改正案について、香港市民の間には「冤罪で拘束され、中国本土で公平ではない裁判にかけられる」との懸念が強まっている。市民らは市中心部のビクトリア公園を出発。「悪法を撤回しろ」「香港の自由を守ろう」などと叫びながら、政府庁舎前まで約4キロを行進した。先頭がゴールに着いた時点で、公園にはまだ大勢の市民が出発を待っていた。
2014年の「雨傘運動」に参加した経験がある多くの若者らもデモに加わった。「雨傘世代」の大学生、許垣恒さん(22)は「この悪法は全ての香港人にとって脅威だ。絶対に食い止めなければならない」と話していた。
香港政府は6月中に立法会(議会)で逃亡犯条例改正案を成立させることを目指し、中国政府も強くこれを支持する。香港政府は、中国本土で犯罪を起こして香港に逃げ込む容疑者を効果的に摘発するためだと説明している。
ただ、中国本土でのトラブルに巻き込まれた企業関係者らが引き渡しの対象になる恐れがあるため、経済界からも懸念が出ている。香港の立法会は民主派が劣勢だが、経済界の支援を受ける親中派の一部が慎重な姿勢を見せている。【福岡静哉】・・・

3番目の写真はデモの出発地点となった公園を埋め尽くした群衆です。(毎日新聞 6/9(日) 19:49配信)
「雨傘運動」で抵抗のシンボルとなった黄色い傘をさしている人も多い=香港中心部で2019年6月9日午後2時55分、福岡静哉撮影

4番目の写真はデモの夜の様子です。
写真の出典は、https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45923410Q9A610C1EA1000/ です。

5番目の写真はデモ終了後、若者らが設置したフェンスを倒す警官隊です。なおこの大規模なデモにもかかわらず逮捕者が19名出ただけで、死者は出ませんでした。

さて何故このデモを見て私が香港の民主主義の終焉を暗示すると感じたのでしょうか?
香港には中国の軍隊が進駐して防衛の任務にあたっています。香港には自由な外交権が無く北京政府が持っています。
香港の民主主義を守る責任のある旧宗主国のイギリスは EUからの脱退問題で大混乱状態です。とても香港にかかわっている余裕はありません。
アメリカは中国共産党軍の進駐している香港は諦めているのか香港の民主主義の危機に対して声明一つ出しません。
この状態は独自の軍隊と自由な外交権を持っている台湾と大いに違うのです。
アメリカは台湾の独立のためには中国と戦う勢いです。中国と台湾の間の海峡には度々アメリカ海軍の艦艇を派遣させています。
そして日本といえば、ただ傍観しているだけです。
せめて日本の市民団体が香港の民主主義を守る運動をすべきですが、それもありません。
私は香港市民に強い同情を覚えます。
しかし最近の習近平政府の圧政ぶりを見ると香港の将来を悲観的に考えてしまうのです。
香港は将来、上海と同じような都市になってしまうのでしょうか?
皆様からのご意見をお待ちしています。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)