さてシャンパーニュの3泊4日の休暇も最終日となった。
この日近くの村で骨董市があると言うので、カトリーヌに連れて行ってもらった。
カトリーヌはこういうものが好きのようだった。
骨董市で買ったらしい別荘で使っている陶磁器で割れたのも、接着剤で繋ぎ大事にしていた。
カトリーヌは、出かける前に段ボールの切れ端に「どうぞご自由にお持ち帰りください」と書き、不要になったものを別荘の門の前においていた。
骨董市に行き帰りの人が門の前を通り、自由に持って行けるようにしたのだった。
こんな田舎でも相当の店が出ており、近隣の村から沢山の人が車で来ていた。
私とカトリーヌは別々に好きなものを探すことになった。
本当に畑の真ん中の村で、骨董の店のすぐ後ろはひまわり畑と言うような具合だった。
パリの骨董市とさほど内容は変わらない。
見て回るとやはり欲しいものが目に付き、帰国時の荷物のことを強引に頭の片隅に追いやり、ピッチャーや花瓶を買った。
さらにリモージュの紅茶器セットが目に付いた。惜しいことにカップが一つ割れている。どうやらこの市に来て割れたらしい。店主は売れないとみて、台の下の方に押し込んでいた。
カトリーヌを探して一緒に来てもらい、一つ割れているからということで交渉してもらったら安くなり、また嵩張るのに目を瞑って買ってしまった。
(この割れたカップも大事に日本へ持って帰り、下手な自己流に金継ぎして持っている。これもカトリーヌの影響だろう。)
昼にカモ料理を頂き、
午後シャンパーニュの別荘を出発しパリに帰ることになった。ご主人のリシャールは高速をどんどん飛ばし、メーターは時速136キロを示していた。
パリに入ると、凱旋門近くの現在のアパルトマンに移る前に住んでいた、イタリー広場の近くのアパルトマンを見ながら帰ってきた。やはり彼等も懐かしいらしい。
特にご主人はこの地区を気に入っていて、子育てをしながら長く住んでいたこともあり、馴染みのカフェやパン屋さんなどもあったようで、離れたくなかったそうだ。
だが、カトリーヌが凱旋門の近くに引っ越しをすると言ったら、従うしか選択肢はなかったようなのである。
しかし実は、この時お昼に食べたカモが私のお腹を暴れまわり、そんな回り道しないで早くアパルトマンに帰りたい一心だった。
アパルトマンに帰るやいなや真っ先にこの問題の解決を図り、ほっとしたのだった。
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