シャンパーニュへ着いた翌日、ランスへ出かけた。
ご主人のリシャールは別荘に残り、庭の手入れらしい。
一路広々とした田園をひたすら走る。
また大きな農業用機械を追い越したりすれ違ったりである。
背の高い農業機械
途中ガソリンスタンドに立ち寄りガソリンを入れ、それだけかと思ったら、器具を借りてきてカトリーヌ自身がタイヤに空気を入れた。何でもする彼女である。
途中休憩を兼ねてお城に寄ったが、閉っていた。
広大な庭の奥に見えるお城
門の上にはこの城の主の紋章があった。
この地方の広大な土地を支配していたのだろう。
やがてランスに着いたが、ちょうど昼時で食事をすることになった。
通りに出ている立て看板を見てあるビストロに入ったが、ランチがサーモンのバター焼きだった。
出てきたサーモンは実においしかった。
デザートのクレームカラメルも、大きなのが出てきた。(この写真を見た別のフランス人に、こんなの食べたらカロリー取り過ぎ、と言われました。)
これで7.9ユーロ(約800円)とは安い。
やはり地方はパリより物価が安いらしい。
ランチ後、目指すノートルダム大聖堂はすぐ近くだった。
目指す大聖堂
入口には荘厳な装飾が施されていた。
内部のステンドグラスもなかなかのものであった。
ノートルダム大聖堂の内部(ゴシック様式)
シャルル7世にこの大聖堂で載式を行わせたフランス救国の英雄、ジャンヌ・ダルクの立像もあった。
ここを見てから藤田嗣治の礼拝堂へ行ったが、カトリーヌはその間買い物に行った。
途中いくつもシャンパンのシャトウを見た。
いわば「シャンパン御殿」である。
シャトーその1
シャトーその2
シャトーその3
小さいフジタ礼拝堂は、日本人の訪問も多いようである。
フジタ礼拝堂入り口
建物への入場は有料になっていた。
フジタ礼拝堂の建物
内部は壁に藤田嗣治の描いた絵が書かれており、撮影禁止だった。
入り口の外から見た内の様子(中に入ると撮影禁止)
つまり礼拝堂とは言え、美術館のようであった。
カトリーヌが迎えに来て、今度はランスにあるもう一つの古い教会のサン・レミ・バジリカ教会へ行った。
カトリーヌはこちらの方が好きだと言った。
おそらくノートルダム大聖堂より人が少なく静かだったのと、建ったのがノートルダム大聖堂よりさらに古く、その古さが良かったのかもしれない。(ロマネスクとゴチックの様式が混在している。)
カトリーヌはヒールの高いミュールを履いていた。歩くと音が響く教会で、彼女はそれを脱いで持って歩いた。裸足である。
彼女は別荘の庭も裸足で歩くので足の裏が真っ黒だったが、そんな自然派の彼女が、神聖な教会という場所では、ごく自然に気遣いを見せたのである。
そして別荘に帰った。
長時間の運転にもかかわらず少しも疲れを見せない、彼女は本当に元気だ。