このままパリへ帰るのも惜しいので、コンピエーニュの街に別れを告げたあと、
エリックの運転でピエル・フォン城へと向かった。
ものの本によれば、もともと12世紀にはここに城塞があったと言う。それから色々城主が入れ換わったが、荒廃し、廃墟(はいきょ)となって放置されていたところを、1813年にナポレオン1世が買い取り、ナポレオン3世が当時の高名な建築家ヴィオレ・ル・デュックに再建を依頼、84年に完成したとのこと。
修復前の荒れたピエル・フォン城
現在のピエル・フォン城
城の内側の庭
ナポレオン3世
なお、ヴィオレ・ル・デュックはフランス南部のカルカッソンヌ城も修復したと聞いている。
この人がヴィオレ・ル・デュックさん
外観は、ほぼ往時の正確な修復とのことだが、小高い丘の上に立つ城を見上げると実にきれいだ。あのカルカッソンヌの豪快な城とはまた違う姿だった、
お城の売店に中世の騎士の兜のお土産品があった。エリックはそれを私に被らせた。堅い仕事(エンジニア)で真面目そうなのに、こんなユーモアもある。売り物なので普通はいけないことなのに、店の人は大目に見てくれたみたいだ。エリックの人徳のおかげらしい。
お城を出てから、近くのカフェでお茶をして休憩した。このお城は、コンピエーニュからのバスの便が少ないらしい。彼等のおかげで時間を気にすることなく見物出来た。
パリに帰ってから彼等の心づくしの夕食となった。
イカ飯
ズッキーニの詰め物
一応ご飯
おいしいパン
アイスクリーム
夕食後、持参した羊羹をお菓子に、抹茶をたてた。
エリックとイザベルは神妙に、飲んでいたし、お茶碗の拝見の作法なども、エリックはちょっとユーモラスではあったが素直にやっていた。
お茶を立てるイザベル
指で清めるエリック
拝見するエリック(実はカフェオレボール)
彼等は山登りが好きであるが、エリックは野外の料理のライセンスも持っていると、その免許を見せてくれた。
野外料理のライセンスを得意そうに持つ
野外料理のライセンス
エリックは料理が好きなのだ。
アパルトマンに置くことが出来る小さいワインの冷蔵庫も見せてくれた。
こうして楽しい夜は過ぎて行った。
翌朝、私は荷物をこの家に置かせてもらって、ソフィアン君とジョルジュに会いに行くことになる。
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