祥泉暦

日常の出来事の記録

リーチ先生 原田マハ著

2022-12-18 14:42:00 | 書籍






また一つ感動物の原田マハ作品に出会いました!!
「どこまでが史実でどこまでが虚実なのか」の魅力が詰まった一作で、とてもとても面白かった!
この小説は第36回新田次郎文学賞を受賞作で、選考の席での評価は、
「史実を良く調べているし取材も入念、虚実が絡み合って、ここまで仕上げたのは作者の腕力、お見事!」とのこと。
私は、何時もどの作品にもその魅力に取り憑かれている読者である。

バーナードリーチという人の名前は知っていたけれど、日本の陶芸界に大きな功績を残したというレベルでしかありませんでした…
そして、芸術家としての器や優しさ、真面目さや情熱全てを持ち備えたイギリス人が、多くの日本人芸術家にもたらした功績は大きかったことは想像できます。

私が特に感動したのは、
独自のものを生むためには、師と仰ぐ人とずうっと一緒ではいけない。
との部分でした。

書道を長くやってきて、それを時々経験して来たけれど、独りよがりになっていないか不安になります。それでも独りよがりも悪くはないのでは、かえってそれが自分の個性、独自性となるのでは?と思えてきました。なかなか自信が持てないので悩みどころですが、師のモノマネになることへの抵抗感もある時芽生えました。基本や古典を顧みながら自分らしい字を追求していこうと改めて思いました!

この小説は読み応えありましたが、全く飽きるどころか読み終えるのが惜しいくらいでした。

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