第169回芥川賞受賞作 第128回文学界新人賞受賞作
「私の身体は生きるために壊れてきた」の副題に、誰でも驚くはずである。
普段この手の受賞作には飛びつかないのだが、あまりにもセンセーショナルな副題に思わず手に取ってしまった。
偏見と思われても仕方ないけれど、私はこれまでいわゆる障害を伴った方達をあまり深く知る事を拒んできた事は否めない。
それでも最近はこの年齢の社会人として、少しだけ知ろう、いやちゃんと知っているべきとの教訓から機会があれば向き合うつもりです。
そして何か微力ながら、私にできる範囲内でお手伝いができないだろうか、との思い。
そして読み始めた ハンチバック 。
途中読むのが忍び難い身体的事情の描写があり、
途中で読むのを辞めそうになってしまいました。
救われるのは、描写がユーモラスに表現されている事、そして単なるお涙で済まない若き憂な女性の心理描写に心を奪われました。
今後は 市川沙央という作家に注目したい、その前にどうぞ他の作品も描いてくださいとお願いしたい。