祥泉暦

日常の出来事の記録

いちまいの絵

2018-12-09 11:30:37 | 書籍


さすが原田マハさん、選んでる絵のジャンルが幅広い!
そして作者の絵に対する暖かい思い出が
それぞれ詰まっていて、
絵画の解説本とは違う。
まだ観ていない絵は、
勿論即観たくなったし、
観た事のある絵は、
再度観たくなりました。
そして今後も、
絵画を題材にした小説を期待したい!

話は逸れますが、
夏にフィレンツェ在住の
日本人女性の画家が、
吉祥寺で絵画展をやりました。
その方とはその時に初めて
お目にかかったのですが、
「日本人は絵を観る事を
敷居が高いと思っている人が多くて残念」とおっしゃっていました。
確かにその個展にも、
通りすがりの人がふらっと観に来ている
人はいませんでした。

日本人は、生活の中で絵画を観る習慣は
近代になってからなのかもしれません。
私の小さい頃は、
床の間には掛け軸が掛けてありました。
洋画などは美術の授業に
教科書で観るもので
興味はありませんでした。
いわゆる絵を家に飾る様になったのは、
結婚して自分の家を持ってからです。
結婚して間も無く「一枚の繪」という
一般家庭に繪を販売する目的で展覧会を
開催していたところで、
家に合いそうな絵を買いました!
その後はなかなか買えず、
もっぱら美術館で鑑賞するのが日常です。



話は元に戻して、
この本は、美術館に行くのは敷居が高いと思っている人が読んだら、
絵を観てみようと思えるのではないでしょうか。

最後の東山魁夷の「道」は、特に感動しました!!
誰でもこの絵の前に立ったら、
自分の「道」を思い考える事でしょう。
私も年末年始にでもまた観たいと思います!