coffee break おしゃべりしましょ

美味しいものがあれば幸せ♪

諸橋美術館へ

2013-05-19 01:49:45 | 美術館

1週間も過ぎてしまって、いまさらのアップなのですが・・・(^_^;)



先週の5月11日、諸橋美術館へ行ってきました。
この日は、ダリの誕生日でした。生きていれば彼は109歳のおじいちゃんです。
義父が生きていれば100歳なので、ダリはそんなに古い人ではないのです。


シュルレアリスムの寵児と呼ばれたダリは、自らを天才と称するなど奇人変人ぶりを披露してきた人ですが、作品を見る限りやっぱり天才!

中学の美術の教科書で見た、『記憶の固執』がずっと頭にあり、あのくにゃっとした時計と時計に群がる蟻、長いまつげが見える顔の一部のようなもの、それはダリなのか妻のガラなのか、それとも全く別の生物なのか今でも気になるのですが、それが横たわる海岸のような風景が、死んだように静かで現実を拒絶するような孤独感を感じ、胸がキュンとした覚えがあります。



夫に言わせると、ダリはちょっとキモイそうです(^_^;)
確かに、フロイトやアインシュタインの影響を受けた“偏執狂的批判的方法”と言われる描き方はキモイかも。
でも、ピカソなんかと違って、生涯ガラを愛したダリはロマンティストな人でもあると思うのです。


今年から、ロビー展示の作品が撮影可能になった諸橋美術館。



ダリの彫刻で一番好きな宇宙象。
震災のあった年は、木枠の中に梱包されたまま展示されていました。

(諸橋美術館は冬の間休館しているので、美術品はしっかり梱包されていて震災の被害は無かったそうです)


 
 

オリーブの木に掛かっているぐにゃりとした時計の彫刻、上は「時間のプロフィール」下は「時間の気高さ」
上の段の時計は、涙を流しています。
この柔らかい時計は、ダリの作品にたくさん出てきます。「記憶の固執」で感じたほど強くは無いのですが、ダリは「時間」を畏れているように思えて仕方がありません。

そして、「人の形をしたキャビネット」 やっぱりちょっとグロテスクでしょうか。
逞しい筋肉ですが、女性です。長い髪が覆っていて顔は見えません。
女性の心の中を覗いてみたいという願望がこのような形になったと言われています。

引出もまた、柔らかい時計と同じように、ダリの作品にはたくさん出てきます。
ダリが表現する引出は、フロイトの言う無意識の領域を表しているのだと思います。つまり、意識してはいけないものを閉じ込めておく場所が引出なのでしょう。
ダリは、その無意識の部分を探り、芸術で表現しようとしたのですね。

ダリの作品は、観る度に新しい発見があるように思えます。そこが何度も諸橋美術館に通ってしまう理由かもしれません。


ただ今、美術館ではこの方の作品展も開催中です。



岡本太郎さん。
この方もシュルレアリスム運動にかかわったことがある方ですが、ピカソの影響を多く受けています。
「芸術は爆発だ」は、あまりにも有名なことばですね。






ダリの109回目のお誕生日ということで、先着109名にダリの「柔らかい時計」のマグネットが配られていて
私達もget!







                           
                                 ozさん作    


Comments (12)
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