阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

トルコへの原発輸出には反対!

2013年11月15日 18時05分48秒 | 政治

 国家政策部会長として、多くの法案の審議、賛否、対案作りに関わっていますが、トルコとUAEへの原発輸出を可能にする原子力協定への賛否は党内に様々な考えがあり、党内の意見集約がもっとも難しい議題です。昨日は3度目の部会を実施。白熱の議論が続きました。部会長としてはできる限り中立な進行を心がけましたが、一議員として採決では反対票を投じました。

 トルコへの原発輸出については外務委員会で3度にわたって岸田外務大臣に質問しましたが、未だ商業契約の中身が決まっておらず、事故が起こった時の補償の在り方、廃棄物の最終処分方法、北アナトリア断層が近くを通っている建設予定地の断層調査なども明らかになっていません。アメリカでも経済的に引き合わず原発の廃炉が続く中、20年以上かけて電気料金から4基2兆円の建設費を回収する計画が本当に経済性を伴うのかも不明です。黒海沿岸の美しい観光都市であるシノップ市の市長は原発反対を掲げて当選しており、建設費用は反対運動を受けて何倍にも膨らむ可能性さえあります。国会が実質的なチェック機能を果たせるのは原子力協定への賛否まで。今後の見通しが立たない状況で賛成とはとても言えません。

 私自身が維新に参加した大きな理由は、脱原発経済システムを構築する理想を維新こそは実現できる場だと信じたからです。「橋下さんは嫌いだけど、原発政策を変えるには橋下さんにすがるしかない!」こんな多くの声があったことを、橋下代表本人にも両院議員総会の場で伝えました。残念ながら、原発政策に関しての維新への大きかった期待はしぼんでしまっていることも痛感しています。

 特定秘密保護法案や国家戦略特区法案など、法案審議に関しては自民党にも真っ向から対峙し、対案を出しているにもかかわらず「補完勢力」のイメージを変えられない大きな理由は原発政策だと思っています。今まさに原点に戻り、改革政党としての期待をもう一度担えるか、自民党の補完勢力と思われてしまうのか、原子力協定への賛否は、ひとつの協定の賛否を遥かに超えて今後に大きな影響を与えると私は感じています。今日の報道で橋下代表自身も「反対」と知り、勇気づけられました。

 全員で議論する機会を作れたのは良かったと思います。欠席議員も含めた採決の最終結果が明らかになり、党としての方向性が決まれば、その決定には従います。





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