阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

若いハートが変える社会-台湾の「ひまわり学生運動」から改めて学ぶ

2015年03月30日 23時51分20秒 | 政治

 安倍政権による言論統制、また権力に屈するマスコミ、野党がこの状況に危機感を抱く市民の受け皿になり得ていない状況に大いに危機感を抱いていることは何度もこのブログにも書いてきました。実は1年前の3月30日は、昨年台湾で行われた「ひまわり学生運動」において、最大の盛り上がりを見せた歴史的な日でもあります。日本では大きく報道されることはありませんでした。しかし、私自身の経験から世界の様々なデモや民主化運動と比較しても、もっともモラルが高く、市民と一体になった賞賛すべき運動のひとつがこの「ひまわり学生運動」だったと断言します。

 この運動は2014年3月18日「両岸サービス貿易協定」に反対する学生が日本の国会に当たる立法院を占拠。3月30日には50万人(主催者発表。警察発表は11万人。実際にはその中間ぐらいと言われています)の学生や市民が参加する空前の運動になりました。学生たちの行動が報じられると、支持は一気に台湾全土を巻き込んだ国民運動へと一気に展開していったのです。

 3月は台湾南部ではひまわりの季節。学生の行動を応援する人々から届けられたひまわりの花を掲げ、台湾の未来を守ろう!密室(黒箱)で決められた協定には断固反対と黒いTシャツを着て行動する学生たちは、太陽に向かって咲くひまわりのようだ!と、この運動は「ひまわり(太陽花)学生運動」と呼ばれるようになったのでした。

 この運動が最大のピークを迎えた3月30日、私は日台漁業協定に関するヒアリングのために出向いた台湾出張中だったのですが、幸運なことにこの運動を近くで感じる機会を得ました。民進党の陳瑩・前立法委員(国会議員)の案内でデモの様子を近くで見ることができただけでなく、学生たちとも対話することができました。

 私が何より驚いたのは学生たちのモラルの高さです。人々に埋め尽くされた路上にはゴミ一つ落ちていません。あちこちで分別を呼び掛ける学生たちによって、路上はデモの前以上にきれいに清掃されていました。座り込みをしながらも一生懸命本を読む学生も多く、私がインタビューした学生の中には医学書を読む医大生のグループもいました。また教授たちもデモへの参加を学生に勧め、路上で講義をする先生もいたそうです。一方で、スマートフォンの青い光を手に学生たちによって様々な歌が歌われ、「台湾を救うためにここにいるのだ」との高揚感が伝わってきました。

 ここで歌われていた歌の一つがレ・ミゼラブルの民衆の歌(Do you hear the people sing?)でした。レ・ミゼラブルは高校生の時に読んで大きな影響を受けた長編小説ですが、1987年にロンドンのパレスシアターでミュージカルのレ・ミゼラブルを初めて見た時、この歌の持つ力に体が震えたのを覚えています。バリケードを築いて行政府にたてこもる学生たちは、1830年のフランス7月革命の後に登場したブルジョワジー主体の7月王政を受け入れることができず民衆のために再び革命を起こそうとバリケードを築いて闘ったマリユスやアンジョルラスなどのパリの若者たちに自らの姿を重ね合わせていたのかもしれません。

 ひまわり学生運動で『民衆の歌』が歌われる様子を撮った映像のURLを貼ります。


ひまわり学生運動で『民衆の歌』を歌う台湾の学生たちのニュース映像 

ひまわり学生運動で『民衆の歌』を歌う台湾の学生たちを群衆の中から撮影 

 この歌はトルコなど、多くのデモでも歌われています。この歌が生み出す連帯感、高揚感は半端ではありません。安倍政権の暴走に対する抵抗の歌として、日本でも、大きな力を発揮するのではと思います。

 エルドアン政権の強権的手法に反対し『民衆の歌』を歌うトルコの若者たち 

 このような学生たちは多くの市民によって支えられていました。あちこちに携帯電話やパソコンを充電するための機材が置かれ、テントや食料、ひまわりの花などが沢山提供されていました。また、デモに参加する人々のために台湾全土からの無料のバスが走っていたり、シャワーや宿泊を申し出る人が大勢いるなど市民もボランティアで支えていました。また、健康管理のために医者も無料で診療をしていたそうです。

 また学生たちは自分たちの活動を翻訳して35ヶ国に発信。facebookやツイッターなどを通して国際社会に発信していました。その姿は見事という他ありません。

 私は紛争が発生した国の平和構築活動が専門分野なので、民主化支援活動として選挙支援活動や監視活動を多くの国で行ったり、様々な政治集会やデモに当事者として参加した経験があります。殺気を感じるデモ、高揚感がほとばしるデモ、また、ある種のお祭り騒ぎのようなデモもありますが、台湾のデモは、切実な中にも、信じられないほどのモラルの高さを感じる素晴らしい運動でした。このモラルの高さが台湾の人々を動かし、政治を動かしたのです。

 日本では最大与党の幹事長であった石破茂地方創生大臣がデモをテロと同一視し、また、安倍政権ではメディアに圧力がかけられ、政権に批判的な言論人の活躍の場が狭められています。健全な民主主義を守るための闘いが必要なのは私たちの日本かもしれません。

 『両岸サービス貿易協定』は、台湾と中国の経済自由化を促進するための協定。台湾に有利と思われるものも多いのですが、その内容は国民に十分には知らされなかったようです。なぜ、これほど大きな運動になったのか。学生、市民の多くは馬政権への不信感と中国に『飲み込まれる』恐怖感と言います。不人気の馬英九総統は、中国の習近平主席との会談の実現や、北京で開かれるAPECへの出席によって「歴史に名を残す」ため、密室で交渉し、国益を犠牲にして中国に大幅な譲歩をするのでは?と思われたようです。若者たちは、将来の就職に不安を感じているのに、中国から大量にやってくる人々に職を奪われるのではないか、と危惧していたところ、協定自体も立法院の委員会で十分に審議しないまま、馬政権と国民党は本会議での採決に持ち込もうとしました。ここで人々の怒りが爆発。3月18日に立法院前でデモ抗議運動が行われ、議場への侵入・占拠へとつながったのでした。

 私は個人的には馬総統のパーソナリティーには好感を持っています。少人数の食事会で2回お話をしたことがあり、予算委員会などで安倍総理と向き合った時にいつも感じた答弁も仕草も振り付け通り…の空虚さとは対照的な知性を感じました。また、スポーツマンで『よく走る馬はいい馬』と言いながら総統選挙の時には台湾を自転車で一周して活動したことも有名です。「自転車活動やジョギングをして人々と交流する姿、私も参考にして自分も政治活動をしたんですよ!」と挨拶すると、熱心にマラソンの話をしてくれました。2013年10月の国慶節の時は「台湾でも半沢直樹が流行っていて『倍返し』はこちらでも流行語なんです」などと、ユーモアを交えながら話す姿は、非常にスマートで、私も魅了されました。

 倍返しは今にして思うと皮肉な言葉です。その後馬総統は政治的ライバルである王金平立法委員長(国会議長)を追い落とそうと政争を仕掛けたのですが失敗。その王金平氏は立法府占拠の時、立法府の独立性を主張して政権の介入を許さず、また、「立法院は警察の管轄外である」として、警察による学生たちの排除も拒否しました。そのため警察は立法院の監視は続けたものの、中の学生たちは守られることになったのです。その上で「両岸サービス協定を監視する法律を作ることによって占拠を終了させる」ことを学生と約束させて国民の大きな支持を集めました。馬総統からすれば、まさに倍返しをされることになったのでした。

 ひまわり学生運動では、大勢の市民とともに医師、弁護士、大学教授など社会のエリートとされる人たちが大勢学生をサポートしていました。政権によって違法行為と断定をされた学生たちの行動に国会(立法院)が独自の立ち位置を示し、ともすれば体制側に組み込まれ、保身を優先しそうなエリートが学生たちを敢然と支える。その姿に民主主義のあるべき姿を見た思いでした。

 自分自身が政治活動をしていると、社会改革への支持がなかなか広がらず、大きな影響力を持ちえない自分自身の非力さを痛感することばかりです。しかし、社会は変えられる。そのカギは若い世代との連携。それ以上に、理想の追求のためには捨て身になれる若いハートを持った人々との連携、そのひとりに自分がなることと改めて感じた次第です。成熟さとエネルギーを持った社会をつくる運動の在り方としての「ひまわり学生運動」。改めて評価・検証し学ぶべきと感じています。

 なお、私たちを案内して下さった陳瑩・前立法委員(国会議員)(陳瑩氏のfacebook) は台湾原住民の出身。チェンバロ奏者でもあり、台湾を代表する音楽家です。国会の質疑を歌で行ったことで有名です。

 彼女は占拠された立法院の中に一緒に入らないかと強く誘ってくれました。世界が注目する場で、日本の国会議員として学生にメッセージを贈って欲しいのです…!との切実な訴えでした。非常に魅力的な誘いでもあり、彼らの戦略についてバリケードを築いた臨場感の中で聞きたい思いもありましたが、国会開会中にあくまでも日台漁業協定について協議することを目的として海外渡航許可を頂いていたこと、日本の国会議員が「不法占拠」された立法院(国会)の中で彼らと会うという事実が与えるメッセージの大きさ、私たちの真意がコントロール不能な状況で広がる可能性を考え、心底無念の思いで見送ることにしました。政党があまり表には出ない方がいいのでは?との判断もありました。このような時、立場の重さが足枷になることも実感しましたが、『民衆の心を動かす』運動の真髄を学ぶことができた貴重な時間でした。

 NHKで報道されたものに台湾語の字幕が入って放送されたものも見つけました。URLはこちらです。


ひまわり学生運動を特集したNHKのニュース映像 



陳瑩・前立法委員と


小雨の中、整然と活動する学生たち。多くの学生の手にはひまわりの花が!


デモに参加しながら勉強している医学生から話を聞く


占拠された立法府前の様子


馬英九総統と
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雨天の友と遠方の友から受ける闘魂注入

2015年03月08日 23時33分52秒 | 政治

 連日、地域を歩いています。先日は支援者の案内で紀美野町の小さな集落を歩いていたところ、父親の高校の同級生という女性に偶然お会いしました。町の中心から遠く離れ、残っているのは僅か数軒に減ってしまった集落。このような集落では平均年齢が80歳を大きく超え、80歳前後の方が主な働き手という状況が生まれています。少子高齢化と人口減少によってまさに消滅一歩手前のような集落を守るためには、とにかく若者が住みたいと思えるような環境作りを政治が後押ししなくてはなりません。その上での大きなテーマは外国人の方にどのような役割を担って頂くかです。私は、外国人の労働者、外国人の生活者を日本社会としてどのように受け入れるのか、今こそ国民的議論をしなくてはならないと強く感じています。
 
 それにしても『阪口直人を再び国会に送るために』と連日、それこそ商売そっちのけで(しかし、しっかり仕事もしながら)連れ歩いてくださる方々の熱い思いには本当にいくら感謝してもし切れません。

 守るべきは徹底的に守る。守るために変えなくてはならないものは変える。そのために必要なピッチャー交代。今日はそのための大きな一歩として『にへい文隆』事務所開きを行いました。私は選対本部長として挨拶した後、アントニオ猪木議員が送ってくださった『道』という詩を紹介。朗読しました。

 党派を超えて応援して下さる遠方の友の存在もまたありがたい限りです。



訪問活動中に会った父の同級生の女性。


アントニオ猪木議員が送ってくださった『道』


『道』を朗読する私


選対本部長として挨拶する私


連日自転車活動もしています。二瓶さんに乗られる自転車も大変です!


加茂郷駅での活動


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5人目の公認候補、二瓶文隆氏の記者会見

2015年03月03日 22時31分42秒 | 政治

 今日は和歌山県議会選挙に海南・海草選挙区から立候補予定の二瓶文隆氏の記者会見を行いました。和歌山総支部としては5人目の公認ですが、地元記者からは質問が相次ぎ、関心の高さが伝わってきました。

 二瓶さんは東京の中央区議会議員を3期務めた税理士ですが、昨年奥様とともに海南に移住。地球にやさしいエネルギーとして小水力発電事業を地域の活性化につなげるための事業を行っていて、私の知人もその事業に出資しています。昨年12月の衆議院選挙では何度も私の応援に入って頂きました。その時点で2期8年無投票が続いていた海南・海草選挙区から立候補の決意を固めて下さったのですが奥様は慎重でした。(当然ですが…!)

 しかし2月下旬にご家族にも了解を頂くことができ、3月1日に常任幹事会で公認を決定。その間、全力で準備していた政策ビラの配布やポスター貼りを一気に行い、今日は早朝活動の後は挨拶回りに歩きました。

 ポスターを見た方からは、「ご苦労やったなぁ」「阪口さん、この人に代わるんやな」との声も頂きました。私が引退して二瓶さんに代わると思われたみたいです。そういう解釈もあるのかと思いましたが、インパクトのあるキャッチコピーの影響力を感じています。

 今日からは毎日一緒に早朝から深夜まで一緒に活動し、維新の改革を和歌山に広げるための訴えを続けます。



政治への思いを熱く語る二瓶氏


記者会見では総支部の代表として経緯を説明しました


支援者の方々と手分けして、ポスターを貼って歩きました


海南駅での早朝活動


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「ピッチャー交代! 無投票12年は長すぎる」-二瓶文隆氏の勇気ある決断

2015年03月01日 21時53分15秒 | 政治

 今日は和歌山県総支部の常任幹事会を開催。2期8年無投票が続いていた海南・海草選挙区から二瓶文隆氏を和歌山県対策委員として公認することが決まりました。税理士であり、昨年海南市に移住し、小規模水力発電事業に取り組んでいる二瓶氏の勇気ある決断に心から感謝したいと思います。

 これで和歌山県総支部としては5名の公認候補予定者を擁立できることになりました。
 
 二瓶氏の公認を全員の賛成で決めた後は総支部代表として挨拶。統一地方選に挑む公認候補の方々と『持たざる者』が、白熱の勝負に持ち込む上での戦術、戦略について意見交換、心合わせをしました。

 私がいつも感じるのは選挙は熱伝導ゲーム。ストリートファイターに徹して目の前のひとりひとりの心を動かすことが基本だと思います。街頭演説の内容はなかなか意図した通りには伝わらないけど「あの陣営は熱い!」との評判は伝わる。移動は小走り、支援者を見つけたらダッシュ。そして、応援者、支援者が走っている姿は本人以上に有権者に伝わります。私自身が率先して走って走って走ること、皆さんに伝えました。

 限られた予算、人員、時間の中ですが行動量だけは絶対に限界までやって、和歌山の政治を変えます。




海南・海草選挙区から立候補予定の二瓶文隆氏


東牟婁郡から立候補予定の松下修巳氏


和歌山市から立候補予定の菅原博之氏


和歌山市議会に立候補予定の山野麻衣子氏


和歌山市議会に立候補予定の林隆一氏



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