阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

3・11 ムハマド・ユヌス氏と被災地で過ごした一日

2012年03月12日 23時43分34秒 | ボランティア

 あの日から1年。3月11日をどのように過ごすのか、自分の中でどのように位置づけるのか、多くの方が真摯に自分と向き合い、自分らしい行動を選択されたことと思います。

 1年が過ぎたこの日だけが特別なのではありません。被災者の方々は日々厳しい現実に向き合っている。そのことを心に刻んだ上で、国会議員として、ひとりの日本人として、この日は何度も通った被災地で、被災者の方々と寄り添いたいと思いました。未曾有の悲劇、そして大きな試練だからこそ、かつてない発想で復興を遂げるチャンスでもあり、そのためのアイディアを共有したいと思いました。そんな時、ソーシャルビジネスの研究と実践において日本の第一人者である九州大学の岡田教授から誘って頂き、ムハマド・ユヌス氏と共に被災地を訪れ、追悼式に参加すること、「ソーシャルビジネスと復興支援」というテーマで講演、シンポジウムを行うムハマド・ユヌス氏に同行することを決めました。私らしい一日の過ごし方だったと思います。

 ユヌス氏に会うのは今回が3度目です。移動の車内では隣に座り、沢山会話をしましたが、ユヌス氏もミャンマーの民主化の行方を気にかけていました。アウンサンスーチーと会った時、ユヌス氏のことを話し、ミャンマーにおけるソーシャルビジネスの可能性について話したことことを伝えるとユヌス氏の表情がさらに輝きました。ソーシャルビジネスを機能させ、多くの方々に利益が循環する経済システムを作るためには、民主的な政治体制の構築は不可欠であることをユヌス氏とも確認。直接会ったことはないけれど共通の価値観を持ったふたりのノーベル平和賞受賞者に意見交換して頂く機会を作ろうと思いました。この春には再度アウンサンスーチーさんに会う予定です。その際に、民主化と国民が利益を得る経済システムの構築をテーマに二人で意見交換して頂く機会を作るべく、ムハマド・ユヌス氏との会談を提案したいと思います。可能なら、7月に福岡と東京で開催される「ソーシャルビジネスフォーラム・アジア」をその場にしたいと思います。



写真上:名取市長から復興計画について説明を受ける


写真上:犠牲者の鎮魂のために祈る-名取市にて


写真上:ムハマド・ユヌス氏による講演(経済同友会主催)。ソーシャルビジネスが変える未来について、わかりやすく感動的な話でした。その後、東北大学より名誉博士号が贈られ、ユヌス氏の講演に続き、ソーシャルビジネスを研究・実践している方々とユヌス氏によるパネルディスカッションが行われました。


写真上:今回のシンポジウム用に作られたユヌス氏のポスター


写真上:神戸市から送られたキャンドルが「ありがとう」の文字を灯しました。(仙台市)


写真上:被災地の中学生によるコーラスを見るユヌス氏と私。参加者の心に染みいるような素晴らしい歌声に感動しました。
 
 

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