阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

それぞれの3月11日-私は被災地で

2012年03月10日 22時49分21秒 | ボランティア

 明日、東日本大震災から1年を迎えます。日本各地では様々な追悼イベントが行われます。国会議員として、この日をどのように過ごすのか。いろんな思いがありましたが、私は被災地で迎えることにしました。先ほど仙台市に到着。明日はグラミン銀行の創設者でノーベル平和賞を受賞したバングラデシュのムハマド・ユヌス博士とともに、宮城県をまわり、追悼式に参加するとともに、ソーシャルビジネスの手法を通して被災地の復興を支える方法を考えるシンポジウムなどに参加予定です。


ムハマド・ユヌス氏と(バングラデシュ・チッタゴンにて)

 さて、国内外の多くの団体から、3・11に向けてメッセージを寄せてくださいとの依頼を受けました。ありがたいことです。その中には、経済的には豊かな国ではないけれど、できる限りのお金を持ち寄って一生懸命に被災地の支援をしてくださった国々の市民団体の方々もいます。先日は「ビルマ市民ネットワーク」の祈りの会にビデオメッセージを寄せましたが、今日は、日本に留学していたキルギスの方から依頼されたメッセージを載せてみたいと思います。キルギス国際マラソンの事務局として頑張っているサマコワ・イバラットさんが中心になっている団体です。



 キルギスの皆さん、こんにちは。日本の衆議院議員・阪口直人です。

 キルギスの皆さんが、東日本大震災の被災者の方々を勇気づける素晴らしいイベントを実施されることに心から感謝を申し上げます。

 日本では、3月11日には様々な追悼のイベントがあります。私自身も宮城県に入り、グラミン銀行元総裁でノーベル平和賞を受賞したバングラデシュのムハマド・ユヌス博士とともに、犠牲者の冥福を祈り、被災地の復興を考えるイベントに参加予定です。

 震災、そして津波災害の後、日本人が示した忍耐強さ、そして苦しい中でも助け合い、支え合うモラルの高さは驚くべきものでした。被災地を復興させるだけではなく、再生可能エネルギーを中心とした町づくり、お互いが必要とし、支え合う町づくりなど、新たなテーマを持って力強く復興を開始しています。キルギスの方々に寄せて頂いた温かい励ましも大きな支えになりました。またキルギスの方が宮城県に届けてくださった水は日本とキルギスを結ぶ友好の証になりました。本当にありがとうございます。

 一方、津波に飲まれる前に犠牲者が残した言葉の数々が携帯メールなどで明らかになってきました。犠牲者が「最後に伝えたかったこと」を心に刻み、もう一度、生きることの価値について問い直す機運が広まっています。

 昨日は17歳の少女が残したメールを読みました。

「もうバッテリーがないよ。痛いと言わなくなったので、妹はさっき死んだみたいです。埼玉は大丈夫ですか?またお父さんと一緒にディズニーランドに行きたかったです。お父さん、今までありがとう。大好きなお父さんへ。本当にありがとう」

 息絶えた妹を隣に、死の恐怖と向き合いながら、どんな思いでこのメールを送ったのでしょう。災害や貧困、また戦争によって尊い命が奪われることのないように、お互いに力を合わせていきましょう。

 さて、私自身は国会議員になってから3回にわたってキルギスを訪れました。最初は観光開発の可能性について調査に行き、その後は、国民議会選挙と大統領選挙の監視活動に行きました。私自身、キルギスの温かい人々、そして美しい自然や文化に魅せられ、両国の絆を深めるために力を尽くしたいと強く感じています。

 今、力を入れていることは、5月26日に行われる第一回キルギス国際マラソンを成功させることです。イシククル湖畔を走る国際親善マラソンを実施することは、私自身の発案でもあります。フルマラソン、10キロ、5キロのレースがあります。皆さん、是非参加しませんか。

 日本からは被災地宮城県のランナーも走ります。また、世界的なミスコンテスト日本代表の女性も参加を前向きに考えてくれています。彼女はお父さんがモスクワオリンピックの代表選手でした。当時、日本とソ連の関係は複雑でした。日本がボイコットし参加できなかったお父さんの分も、同じ旧ソ連のキルギスで走って欲しい。そんな思いで準備しています。オリンピックから32年がたち、日本とキルギスの友好を象徴するランナーになってくれることを期待しています。

 私自身も何度かフルマラソンを走った経験がありますがイシククル湖畔を走るなんて世界でもっとも美しい風景のマラソンコースになると思います。国会の日程さえ調整できればキルギスに行き、走るつもりです。実は、オルズベック・ナザロフ元議員が日本の協栄ジムに所属していた頃、私も同じジムで練習していました。ナザロフさんも走るそうです。キルギス初の世界チャンピオンになったナザロフさんにボクシングではかないませんが、マラソンでは勝ちたい!と、練習しています。

皆さんと5月のイシククル湖畔でお会いできることを楽しみにしています。


 日本キルギス友好議員連盟 事務局長 
 衆議院議員 阪口 直人


イシククル湖畔で。子供たちが自転車に乗るかのように馬に乗っている国はキルギスが初めてでした。私もトライしてみました。

 


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1 コメント

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今こそ大いなる期待を! (三高 章)
2012-03-12 18:59:27
2004年のスマトラ島沖大地震の際も、阪口さんは当時NGOのスタッフとしていち早く現地に入り、被災地の方々の救援活動に奔走されていたことを記憶しています。
また、首藤信彦衆議院議員のもとで政策秘書をされていた際には、危機管理というものを十二分に学ばれたことと思います。
机上の理論を語る国会議員は数多くいるにしても、実際のフィールド経験や知識のある国会議員はそう多くはないはずです。そんな中で阪口さんのキャリアは、大変に貴重な存在ではないかと改めて思う次第です。
被災地の方々に、当たり前の平凡な日々が一日も早く戻ることを切に希望するとともに、阪口さんの活躍を大いに期待しています。
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