阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

アウンサンスーチー氏との会談

2013年04月17日 03時36分52秒 | 政治

 今日は国会内でアウンサンスーチー氏と会談しました。私が事務局長を務める「ミャンマーの民主化を支援する議員連盟」と「日本・ミャンマー友好議連」が合同で意見交換会を実施。外務省からは参加者は合計14人までとのことでしたので、それぞれ7人ずつの少人数で会談しました。

 今回のスーチー氏の言葉で一番印象的だったことは、軍や与党との和解を進める強い意志を示したことです。言うまでもなく、彼女を15年以上軟禁状態に拘束し、自由を奪ってきたのは軍事政権です。また、軍事政権が、彼女が議長を務める国民民主連盟(NLD)を排除した選挙(2011年11月)で移行した今の政権は、民主化を進める一方で、カチン族などの少数民族を武力攻撃しています。内戦終結に強いリーダーシップを発揮することを期待されているにもかかわらず、十分に役割を果たしていないとの批判を内外で受けることも多くなった彼女にとっては不条理を感じる状況でしょう。しかし、本当の改革を行うためには、憲法の改正を行い、彼女自身が大統領になる必要があり、そのためにはいろんな思いを飲み込んで軍との連携が必要と思いを定めたのかもしれません。この点についてはじっくり聞いてみたかったのですが、時間が迫る中で後半は司会を務めたため、時間を取ることができませんでした。しかし、13日に参加したミャンマー人の方々との対話集会、そして今日、彼女の言葉の端々から、本当の民主化に向けて邁進する意思を感じました。ただ、少数民族との和平実現は彼女の公約のひとつ。この問題にどのように対処するのか注視しつつ、日本として仲介努力を行うこと、また、開発が環境破壊や人権侵害につながらないよう配慮するなどの対応を提案していきます。

 私はスーチー氏の来日にあたって、民主化議連と共に活動してきた多くの仲間の協力を頂きながら側近の方々と連絡を取り合っていたのですが、スーチー氏は「苦しい時にお世話になった方々にお礼を言いたい」との強い思いを持っているとのことを聞き、スーチー氏らしいと楽しみにしていました。今回スーチー氏を招聘した外務省はスーチー氏の意向を最大限尊重するとのことでしたから、国会議員団として迎えるのであれば1994年に鳩山由紀夫元総理が設立した「アウンサンスーチーさんの解放を求める議員連盟」が基盤になっている「ミャンマーの民主化を支援する議員連盟」が中心になるべきと思って準備をしてきました。

 しかし、外務省が窓口として連絡したのは、一貫して政権側に立ってきた「日本・ミャンマー友好議連」の方でした。従って、一緒に彼女を歓迎しつつも、議連としてのこれまでの民主化への取り組みも伝えたいと思い、民主化と平和への努力を讃える盾を渡すとともに、民主化への思いをスピーチして頂く機会を鳩山元総理にお願いするなどの交渉を続けました。結果として、和やかな中にも民主化議連としての積年の思いもいくらかは反映できたのではと思います。

 これまで民主化に向けての努力を続けてきた多くの議員、そして元議員が、彼女との面会を強く求めていたにも関わらず、参加人数の制限があり、少人数での会談になってしまったことは残念でしたが、真の民主化実現に向けたサポートや内戦終結を後押しする役割を果たすべく未来志向での活動を続けていく思いを新たにしました。


アウンサンスーチー氏を囲んでの写真撮影


民主化と平和への貢献を讃える盾を渡す鳩山元首相


スピーチを行う鳩山元首相


会合後半の司会とスピーチを行う私


13日のミャンマー人との会合で笑顔で質問に答えるスーチー氏。


この日を夢見ていたミャンマー人が約2000人詰めかけた会場は超満員でした

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