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2010年TVドラマ秋シーズン・レビューNO.1:「SPEC」「ギルティ 悪魔と契約した女」

2010年10月14日 23時31分41秒 | TVドラマ(新作レヴュー)
コミックの映画化が続いていた堤幸彦が,11年前に同枠で放送され人気を博した「ケイゾク」の続編としてアナウンスされていた警察もの「SPEC」で,連続ドラマの世界に帰ってきた。
8月にキャストが発表された時点では,タイトルの頭に「ケイゾク2」が付いていたような気がするのだが,それが正式なタイトルには冠せられなかったことに何か意味があるのかどうかは分からない。ただ,8月の時点で「何故オリジナル・キャスト(中谷美紀,渡部篤郎)ではないのか?」という新キャストに対する批判的な意見が,ネット上のあちこちで見受けられたことから察して,雑音を排して新しいコンビを作り上げたい,という制作者の意図が働いた可能性はあるだろう。

そして第1回を観る限り,その意図は正しい方向に作用しているように思えた。
断続的なイメージのコラージュによるタイトルバック,フジ「BOSS」出演時のキャラクターの延長上で,豪快に餃子を掻き込んで見せる戸田恵梨香,バレットタイムを駆使した銃撃ショット,そしてシリーズを貫くと思われる大きな「謎」の存在。
いつになく自然体で臨んでいるように見える坊主頭の加瀬亮が,この「堤ヴィジョン」にどれだけ息を吹き込めるかが鍵になりそうだが,あまりぱっとしない謎解きを補って余りあるほどのヴィジュアル的な冒険が好きな視聴者はこれからの3ヶ月,なかなかアグレッシブな週末を楽しめそうだ。

一方でどんなテイストのドラマになるのか予想が付かないのが,「ギルティ 悪魔と契約した女」だ。
純情一直線キャラが定着した菅野美穂が,これまでの役柄とはかけ離れた「殺人者」を演じるとあって,こちらも身構えるところがあったが,第1回はお約束のシチュエーションの紹介をメインとしながら,早々に二人を葬る展開で,一気に飛び出して見せた。

どうやら管野は過去に受けた冤罪によって家族を失い,その復讐に燃える女,という設定らしいのだが,30代随一の達者な役者らしく「悪」を演じても隙がないのは流石だ。この調子で行けば,十八番の自虐的笑いがなくても,充分にいけそうだ。
一方で,やさぐれたキャリア警官を演じる玉木宏は,極めて平凡,という印象。上野樹里と同様にやはり「のだめ」を越えるのはそう簡単なことではないようだ。
唐沢寿明は,物語の核に絡んでいくのかどうかは分からないが,取り敢えずはエキセントリックなジャーナリスト役で,話を動かすポジションを与えられているようだ。だが,一歩間違えると竹中直人的な「やり過ぎ」演技に陥りそうな気配が,少し感じられたが,大丈夫だろうか?

第1回の視聴率は15.4%と,さすがは菅野美穂,という数字。今期は「国税捜査官」や「会計検査庁(そんな役所あるのか?)」に「SPEC」と,捜査する側のドラマがずらりと並ぶ中で,「Mother」以来の「犯人」側に視点を置いたドラマとして,期待したい。


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