子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

国際Aマッチ 日本代表VS韓国代表【0:0】祝!本田,復活!

2010年10月12日 23時06分26秒 | サッカーあれこれ
キ・ソンヨンの投入からペースを取り戻した後半の韓国に対して,個人の力で何度も局面を打開してみせたのは,本田圭のタフネスと技術と気力だった。
前半に放った2本の惜しいミドル・シュートによって,「攻め」の感覚を取り戻したように見えたが,後半,相手のポゼッションが続く中でボールを追い回し,最後まであきらめずに身体を寄せ,足を伸ばして奪ったボールを持ち込むドリブルには,正にザック・ジャパンの象徴とも言えるような「世界を驚かす」迫力が宿っていた。

南アフリカで1:4と惨敗した時とほぼ同じメンバーで戦ったアルゼンチンに,フレンドリーマッチとは言え,日本が勝った。これは,韓国にとっては受け容れがたいニュースだったはずだ。その意味では,韓国のこの試合に賭ける気持ちは,ホーム開催ということも含めて,間違いなく日本以上だったに違いない。
そんな韓国に対して,日本はアルゼンチン戦勝利の自信も加わったのか,W杯時から更にコンビネーションの精度が上がったように見える組織的な守備で,前半の45分の殆どを韓国陣内(柔らかくて,見るからにひどいピッチだったけれども)でボールを廻し続けた。

前田のターン,松井のトラップ,遠藤の縦パス,そして香川のドリブルと,日本の「売り」となった攻撃が何度も輝きを見せたが,それよりも最初のプレスから2人目,3人目まで使ってボールを奪う見事な守備が,アルゼンチン戦同様に機能していたことが嬉しい驚きだった。ペナルティ・エリア内の崩しが足りなかったこと,更にはペース配分の問題もあって,90分で得点を奪うことは出来なかったが,ゲームを作るために欠かせない「ボールを動かすための共通認識」と「そのために必要な動き」という基礎的な部分が,チームにどっしりと根を下ろしつつあるのは確実だろう。

ただ難点も幾つか目に付いた。後半,運動量が落ちて相手のペースになった時に,ボールを落ち着かせて,ペースを変えることがなかなか出来なかったのは大きな課題だ。
負傷した駒野(腕があり得ない角度にねじ曲がっていたが,大丈夫だったんだろうか?)に替わって出てきた内田は,後ろを見るか,精度の低い浮き球を適当蹴りするかばかりで,完全に相手にとっての穴になってしまっていた。シャルケで普通に出来るようになるまで,これから1年くらいは,代表に呼ばない方が良いのではないだろうか。
GKの西川も目をあてられないほど酷いプレーで,何度も肝を冷やされた。セービングやキックの拙さは勿論だったが,特にあの大人しい今野が声を荒げていたほど,コーチングが出来ていなかったのは,GKとして致命的だった。

それでも,しばらく代表に感じることのなかった「これからこのチームはどれだけ伸びていくんだろうか」という期待感は,この2連戦で充分に感じ取ることが出来た。
個人的には,アジアカップはそこそこ怪我なくやってくれれば良くて,何といってもコパ・アメリカで,ビエルサ率いるチリと因縁試合を,そして開催国アルゼンチンと再戦出来れば最高,と期待している。本田,無回転シュートとどや顔で,南米も湧かせてくれ!


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