子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2013年東アジアカップ 日本代表 VS韓国代表【2:1】柿谷の日ではあったが…

2013年07月28日 22時22分21秒 | 映画(新作レヴュー)
代表定着の最短ルートをひた走っている柿谷の素晴らしい二つのゴールで,ついに日本が初のタイトルを獲得した。
決して褒められた出来ではなかったが,引いて守ってカウンターで数少ないチャンスをものにするという,まるでW杯予選で日本が中東のチームに何度も苦杯を嘗めさせられてきた展開を,ライバル相手に披露することになるとは思わなかった。
しかし,どんな内容でもとにかく勝ちきる,という課題を克服したことで,若い選手たちが自信を掴んだことは間違いない筈。「中国を除けばB代表ばかり」という揶揄を向こうに回し,Jリーグを中断して臨んだ意義は,それなりにあったのではないだろうか。

柿谷の1点目は明らかに,中国戦での4点目を狙った1対1を外した経験を踏まえたプレーだった。弾んだボールを頭で足元に落としたところで勝負はあった,という感じだった。
2点目の起点となった原口のスピードと角度のないところからシュートを放つ姿勢にも驚かされたが,長い距離を走ってこぼれ球をフォローし,サイドネットを狙って左足を振った柿谷の冷静さは,明らかに代表に定着しているマイク・ハーフナー以上だろう。
今日は出番のなかった齋藤学と大迫,そして終了間際の西川のクリアミスを救った豊田の3人と共に,攻撃のタレントの頭数は揃った,という印象だ。

そんな攻撃陣に比べると,ディフェンス陣はメンバーが入れ替わったにも拘わらず,まさにコンフェデでの崩壊を引き摺ったような出来だった。
特に中国戦での3点目を許した駒野の致命的なミスと,全く同じプレー,すなわちボールホルダーへの中途半端なプレスから,相手のフリーなプレー(この日はシュート)を許す,という失態を演じた失点シーンは,信じられないお粗末さだった。
いくら急造チームとは言え,同じ大会中に同じ失敗を繰り返す,というのは,W杯本大会出場を決めたチームとはとても信じられない,まさに目を疑うような姿だった。

韓国に負けて号泣していた前日の宮間の姿も印象的だったが,内容的には東アジア地区の技術的低迷を象徴するような,スペクタクルに欠けたレベルの低い試合という総括を,協会がザックに突きつけてくれることを強く望む。今のままでは,間違いなくトルシエの「フラットスリー」に負けている,というコメント付きで。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。