日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

千両と万両

2020-12-27 07:00:00 | 植物

お正月が近づくと、花屋で真っ赤な実を付けた千両が目に付く。

昔から赤い色は魔除けや厄除けになるので、縁起が良いとしてお正月に使われてきたようだ。

この時期には同じように万両の赤い実もあるが、花屋ではあまり見かけない。

どうしてだろう? 

赤い実や葉の形はあまり変わらないと思う。

一番分かりやすい特徴として

千両-----葉より上に実を付ける

万両-----葉より下に実を付ける

たったこれだけの違いなのに、千両だけが売っている。

多分、葉より上に実を付ける千両の方が、華やかで見た目が良いから、切り花として売っているのかも。

 

 

[千両]

 

[万両]

 

[万両とシロミノマンリョウ]

 

 

[キミノセンリョウ]

 


江戸時代には「千両万両、有り通し」という言葉があった。

これは日本人は正月を迎えるとき、センリョウマンリョウ、そして アリドオシを並べ、縁起をかついだようだ。

アリドオシとは一両のこと。

「千両も万両もおカネがいつも有り続けて困らない」 という金運を願うといった意味らしい。

 

○○両と名前の付く植物は億両から一両まである。

●    億両 : オクリョウ (ツルシキミ)

● 万両:マンリョウ 

● 千両:センリョウ 

● 百両:ヒャクリョウ(カラタチバナ)

● 十両:ジュウリョウ(ヤブコウジ)

●    一両 :  イチリョウ(アリドオシ)

 

[十両]

 

全部赤い実がなる。

 


これが今年最後の記事。

来年こそは「千両万両、有り通し」、「災い転じて福となす」になりますように!

 

[ナンテン]

難を転ずる縁起の良い木。

 

[フクジュソウ]

福寿草という和名が縁起物となっている花。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キダチアロエの花

2020-12-26 07:00:00 | 植物

キダチアロエは「木立アロエ」と書く。

茎が伸びて、木のようになるからこの名になったらしい。

 

子どもの頃、育った場所は海辺の暖かい地方だった。

どこの家にもキダチアロエが植えてあった。

キダチアロエというよりも「医者いらず」と呼んで、怪我や火傷をしたときに葉の中のゼリー状のものを塗ってもらった覚えがある。

昔からの民間療法だった。

だから重宝がられて庭先に植えられていたのだと思う。

そして冬になるとオレンジ色の花が咲いているのが当たり前の風景だった。

ところが寒い地方に引っ越して来た時に持ってきたアロエの鉢は、冬になっても花は咲かず、枯れて葉が溶けてしまった。

霜にやられたようだった。

やはり暖かい地方限定の花なのだと思った。

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セビージャ

2020-12-25 07:00:00 | 海外旅行

セビージャ(セビリア)という街はスペインのイメージそのものを表わしていると思う。

フラメンコ、闘牛、サッカーなど、スペインで有名なものがこの街には全部揃っている。

セビージャはスペインのアンダルシア地方にある街で、スペインには「セビージャを見たことのない人は、この世のすばらしさを見たことがない人」という古いことわざ

があるほどの歴史的な魅力ある街で、キリスト教とイスラム教の文化が混在している街となっている。

 

セビージャのホテルはあまりオススメできないようなホテルだった。

南米系の人が経営しているらしく、今まで泊まったことのないようなホテルだったが、値段を考えれば当然なのかもしれなかった。

ただ、良かったのはカテドラルのすぐそばにあったことだけ。

ホテルは寝るためにだけ帰って、1日中街を歩き回った。

 

最初はやはりセビージャ観光のメイン「カテドラル」」に行ってみた。

ここは世界で3番目に大きいのカテドラルらしい。

ちなみに1番目はバチカン、2番目はロンドンのセントポール大聖堂のようだ。

ここはイスラム時代のモスクを基礎にしてあり、完成まで約1世紀もの年月がかかったらしい。

 

[カテドラル]

 

入り口にはものすごく長い行列ができていた。

入るまでには数時間かかると言われたのでここでは諦めて、カテドラルの前に並んでいた馬車に乗って、先に街の様子を見ることにした。

選んだ馬車はを引いていた馬の名前は「カプリチョーザ」、スペイン語で「気まぐれ」という意味。

名前の通り御者の言うことはあまり聞いてくれない時もあったが、楽しく街を案内してくれた。

 

[カプリチョーザ]

 

御者の人とおしゃべりしながら、しばらく街中を走り、着いたところがスペイン広場。

ここはセビージャ万博の会場施設として建設された広場で、あまりにも広いことに驚いた。

広場に堂々と建っている両側に回廊のある建物はカメラに収まりきれないほど大きなものだった。

 

ここで馬車と一緒にお客の写真を撮るのが御者の仕事になっているようだ。

 

廊下の下にはベンチがあり、そこにはスペイン各県の特徴や歴史的な出来事が描かれていたタイル絵があった。

 

[カナリア諸島サンタ・クルス・デ・テネリフェ県のタイル絵]

このように、58ヶ所の県や自治州の歴史などの、特徴的な出来事などを絵にしてあった。

 

また、回りには運河が巡らされ、ボート遊びもできるようになっていた。

運河に架かる橋や噴水なども絵になるので、「スターウォーズ」などの映画のシーンとしても使われていたようだ。

 

街の観光を終え、再びカテドラルに戻る途中はジャカランダの花がいっぱい咲いていた。

 

 

 

[ヒラルダの塔]

 

カテドラルの裏側から回ったので、最初に「ヒラルダの塔」が目に入った。

ヒラルダの塔は、カテドラルに付設する鐘楼でイスラム教徒支配下時にモスクの塔として建てられ、その後増改築し、高さ約98メートルの鐘楼となっている。

 

カテドラル前面には、やはりまだ大勢並んでいる人がいた。

それでも今度はしばらく並んで、やっと中に入れた。

もちろんシニア料金で。

カテドラル内部は荘厳な雰囲気で、内部にはコロンブスの墓や黄金色の祭壇、スペインを代表する画家のゴヤやムリーリョの絵画など、見どころがたくさんあった。

ここで失敗したことは、カテドラルを出てからカメラがないことに気づいた。

多分、礼拝堂で座った時に置き忘れたのだと思うが、もう外に出てきてしまったし、どうしようもなかった。

セビージャの観光は終わっていたので、カメラは諦めた。

せっかくのカテドラルの写真が1枚もないのが残念。

 

この後はセビリアの旧市街「サンタクルス」と「アルカサル」に回った。

「サンタクルス街」はかつてのユダヤ人居住区だった場所。

狭く曲がりくねった細い道は迷路のようになっていて、歩くと広場につながり、そこで行き止まりとなってしまう。

その間、たくさんのお店やレストランが並び、家々の鉄格子の門タイル壁に絡まっているブーゲンビリアや庭木のオレンジ、公園のベンチでくつろぐ人など、本物の「セビリアの街」と出会えたような場所だった。

ここでは絵皿と路上の絵描きさんから絵を買った。

 

[サンタクルス街の絵皿屋]

 

[サンタクルス街のブーゲンビリアとジャカランダ]

 

「アルカサル」はイスラムとキリストの建築様式が融合したムデハル様式の豪華な宮殿で、見事な庭園とあちこちにある幾何学模様がアルハンブラ宮殿に負けず劣らずだと思った。

ここも写真は1枚もない。

 

[アルカサルの近くの路上にいたパフォーマー]

 

この夜は本場のフラメンコを見に行った。

観光客が行くフラメンコの劇場は「タブラオ」と呼ばれ、フラメンコ専用のステージがある小さなライブハウスのような場所や500人以上も入れる大きな劇場などがある。

以前行った時に大きな劇場に入ったが、フラメンコが始まるのが夜遅く、1日中観光した後だったので、疲れていてショーを見ながら寝てしまったことがあった。

今回のフラメンコショーは小さなシアターのある、フラメンコ博物館を選んだ。

ここはフラメンコに関する資料が展示されている博物館なのだが、フラメンコシアターが併設されていた。

午後5時からの部もあったのが何よりだった。

入場してから2階と3階にある博物館でフラメンコの衣装や楽器などの展示を見て、1階に降り、ちょっと小さなシアターで目の前で踊るフラメンコを見た。

100席ほどの席があり、ステージの3方向を囲んでいて、早い者勝ちの自由席だったので1番前に陣取った。

出演者は合計6人、ダンサーが3人、ギタリスト(男)、歌と手拍子が2人。

約1時間くらいの間に合計6~7曲のプログラムがあった。

ダンサーのタップの音の迫力!、流れる汗も見えるほど近い位置で見ることができた。

本当に素晴らしかった。

(公演中の撮影は禁止だった)

 

 

[入り口近くに飾ってあったギター]

 

フラメンコショーの余韻を残しながらホテルに戻った。

セビージャの1日はこれで終了した。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

侘助

2020-12-24 07:00:00 | 植物

日本国内のツバキ(椿)は1000種類以上の品種があるとされている。

その中で「侘助(わびすけ)」と呼ばれる種類は花が小さめ、一重咲き、雄しべが開かないなどの特徴があるが、はっきりとしていないらしい。

でも、雄しべの先端にある「葯(やく)」という花粉を作る場所が退化しているので、花粉ができないことは分かっているようだ。

 

 

「侘助」と名付けられた理由もはっきりしていなく、いろいろな説がある。

朝鮮半島からこの花を持ってきた人の名前とか、育てていた庭師の名前だとか・・・

ただ想像するには、茶人千利休が好んだ花としても有名なので、茶室の花・・・「侘び寂びの世界」に通じるのかな? などと勝手に思っている。

 

[白侘助]

 

白い椿自体がやや珍しく、その中の白侘助は寒空にひっそりと咲いているイメージで、清楚な感じがする。

まだ見たことはないが、中には花弁に紅色のが混じったものもあるらしいので、白侘助を見つけると、ついそれを探してしまう。

 

落ち椿も絵になりそうな感じ。

 


 

 

[ヤブツバキ]

 

花がまるごと落ちるので「首から落ちる」と思われ、武士が嫌ったとか、入院患者への見舞いの花には禁物などと言われているが、冬の茶色の風景の中に色を添えてくれているのは嬉しいと思う。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セゴビア

2020-12-23 07:00:00 | 海外旅行

セゴビアはスペインの首都マドリードから北西に約90kmの位置にある歴史ある街。

ここにある「旧市街と水道橋」は世界遺産に登録されている。

 

セゴビアへはマドリードから日帰りで、バスを使って行ってみた。

セゴビアまではモンクロアバスターミナルから直行便で約1時間30分で行くことができた。

バスターミナルから少し歩いたら、遠くの方にローマ水道橋が見えたので、それを目指しながら行くと、10分ほどで水道橋の真下に着いた。

約2000年前に作られたローマ水道橋(Acueducto de Segovia)は約15km東のグアダラマ山脈からセゴビアの町に水道を引くために造られた。

高さ約30m、長さ約800mという巨大な水道橋を見上げると、思わず声が出てしまうほど壮観な眺めだった。

驚くことに、そんな昔に造られたのに、一切のセメント・モルタルが使われていないという。

当時の技術にも感心するばかりだった。

 

 

 

セゴビアの街は旧市街の東にローマ水道橋、西にアルカサルがあり、東西はわずか1.5km程度なので、1日あれば十分に見て回ることができる。

水道橋から西のアルカサルに向かってファンブラボ通りを歩くと、サンマルティン教会(Iglesia de San Martín)があった。

 

[右・サンマルティン教会]

 

 

[教会脇にあるモニュメント]

この教会は12世紀に建築されたロマネスク様式の教会だが、中央の尖塔のみ14世紀にバロック様式に替えられた。

 

そのままアルカサルに向かって、ゆるやかな坂道を歩いていると見えてきたのがマヨール広場に面して建っているゴシック様式のセゴビア大聖堂(Catedral de Segovia)

 

[セゴビア大聖堂]

1500年から250年ほどかけて完成し、「大聖堂の貴婦人」とも呼ばれている外観がみごとだった。

 

旧市街は高台になっており、周囲は城壁に囲まれていた。

街の西の端にあるアルカサルまではずっと城壁沿いに歩くようにして行った。

 

[アルカサル]

 

目の前にアルカサルが見えた。

周囲が断崖絶壁に建っているアルカサルはとても立派できれいなお城だった。

それもそのはず、このお城はカリフォルニアのディズニーランドにある白雪姫のお城のモデルになっているとも言われていて、いくつかある特徴的な円錐形の屋根がポイントになっているらしい。

この場所は古代ローマの要塞があった場所で、きれいでロマンティックなお城にはそぐわないが、実用的な側面では要塞としての防御力が高かったらしい。

それは北と西に川が流れ、南は断崖、東はお堀となっているので、完全な要塞となったからだとか。

 

アルカサルは高台にあったので、城壁のあたりから周りの街並みもよく見えた。

ずっと遠くにはサマラマラの街並みが見えたが、広大な赤茶けた大地が続いていた。

それを見ると、ナポレオンが言い残した有名な言葉、「ピレネー山脈を超えたらアフリカ」というのが分かる様な気がした。

 

[アルカサルから見えた街]

 

セゴビアはコチニージョアサード(子豚の丸焼き)の本場。

街歩きの後はレストランで”コチニージョアサード”を食べた。→ 過去記事

 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする