日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

クロツバキ(黒椿)

2024-03-30 07:00:00 | 植物

黒いツバキの花「クロツバキ(黒椿)」を見つけました。

一般的には黒い色の花というのは存在しなく、そう呼ばれている花は、濃い紫や濃い赤の花のことで、紫や赤の色が深くて暗い色のために黒っぽく見えるだけのことなのだそうです。

見つけたクロツバキは黒みの強い、暗紅色の花でした。

良く見かける、一般的なツバキの花と並べてみました。

 

一見して暗紅色ではなく、黒い花だと思ってしまいますよね。

 

 

クロツバキの歴史は古く、江戸時代には既にその記録があるようなのです。

江戸時代には豪華な重弁の花や、洗練された美しさを持つ品種の『江戸椿』というものがあって、クロツバキはそれらを独自に改良、発展させた『江戸椿』の古典品種だそうです。

日本原産の花だったのですね。

そしてクロツバキにも数種類があるので、見つけたクロツバキが何という品種かは分かりません。

 

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ツツジ3種

2024-03-28 07:00:00 | 植物

大きな公園に3種類のピンクの「ツツジ」が咲いていました。

3種類が良く似ているので、同じ種類の木だとしか思えませんでした。

ところが、この公園では樹木に名札が付けられています。

それによるとこの3種類のツツジ、それぞれが全く別の種類だと分かりました。

でも、よほど気をつけて見なければ区別がつかない、似たようなツツジです。

 

左---「ヨシノツツジ(吉野躑躅)」、中央---「サクラゲンカイツツジ(桜玄海躑躅)」、右---「ハルイチバン(春一番)」

 

 3種類のピンクのツツジのことを調べてみました。

「ヨシノツツジ(吉野躑躅)」

ソメイヨシノが咲く頃に満開になることから付いた名前のようです。

シャクナゲとツツジの交配種なので、ツツジよりもシャクナゲに似ています。

とても花付きが良いので、鮮やかなピンク色の花が木を覆うように咲く品種だとのこと。

 


「サクラゲンカイ(桜玄海)」

他の2種類よりも少し淡いピンク色の花です。

別名では サラサゲンカイシャクナゲ(桜玄海石楠花)と言われています。

 ゲンカイツツジ と同じで、ツツジ類の中では最も早く花を咲かせる品種です。

名前の通り、ゲンカイツツジと サクラツツジを交配して生み出された品種のようです。

 


「春一番」

名前の由来はツツジの中でも「春一番」に咲くことからだそうです。

セイヨウシャクナゲのロードデンドロンとサクラゲンカイツツジとの交配種なので、ツツジよりもシャクナゲに近いようです。

花と葉の付き方にはシャクナゲの面影がありますね。

別名は『ロードデンドロン”ハルイチバン”』です。

ヨシノツツジと良く似ていますが、少し花色が薄く、開花も1週間ほど遅いようです。

 

 ツツジで春先に咲くピンク色のものはミツバツツジくらいしか知らなかったのですが、他にもたくさんの種類があることが分かりました。

 

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ユキヤナギ(雪柳)

2024-03-26 07:00:00 | 植物

「ユキヤナギ(雪柳)」の流れるように咲く姿が見られたら、春になったと感じます。

 

今年はピンクのユキヤナギが多く見られました。

『フジノピンキー』と呼ばれているピンクユキヤナギです。

蕾のうちは濃いピンクで開くと薄いピンク、そして時がたつにつれ、白っぽくなっていきます。

 

 先日、『植物と和歌』と題する講座を受講しました。

その中で、学んだことがありますので、紹介します。

日本語はとても良くできた言葉で、『花が散る・花が枯れる』という表現も、それぞれの花ごとに違いがあるということでした。

例えば:

サクラ(桜)---散る(これは普通に使いますね)

ツバキ(椿)---落ちる(首から落ちると言いますね)

ウメ(梅)---零れる(こぼれると読みます)

キク(菊)---舞う(花びらが落ちる時の様子が踊っているように見えるからだとか)

ボタン(牡丹)---崩れる(一気に花びらが落ちるから)

アジサイ(紫陽花)---しがみつく(花が終わっても枯れたまま残るから)

そして、ユキヤナギは吹雪く(ふぶく)というのだそうです。

 

日本語って本当に繊細ですね。

たったこれだけの言葉で一つ一つの花のイメージが湧いてくるのですから・・・

 


 

学名:Spiraea thunbergii

英名:Thunberg’s meadowsweet

別名:コゴメバナ(小米花)

科名・属名:バラ科・シモツケ属

原産地 : 日本


 

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ロドレイア

2024-03-24 07:00:00 | 植物

今年も「ロドレイア」の木にローズピンクの花が咲いていました。

花と一緒に蕾もたくさん付いていました。

この木(花)を初めて見たのは2年前、この時期に咲いていたからツバキに違いないと思い、でも良く見たら花はシャクナゲのようだったので、思わず立ち止まって見入ってしまったのでした。

そして早速調べたら「ロドレイア」という木だと分かったのでした。

 

和名は『シャクナゲモドキ』です。

確かに花や葉の付き方、樹形がシャクナゲに良く似ています。

直径5cmほどのローズピンク色をした花は房状に垂れ下がっているので、下から見上げないと全体が見えません。

でも、びっくりするほどたくさんの花が付くのです。

 

ロドレイアはベトナムやミャンマー、中国南部が原産地の木です。

だからやっぱり温暖な場所で育つようです。

大きくなると樹高は5mくらいになりますが、南国の木にしては生育は遅く、1年間には20~30cmほどしか伸びないようです。

現在日本に生育しているロドレイアは『ヘンリー(henryi)』と『チャンピオニー(championii)』の2種類だとのこと。

そのうちのヘンリーはある程度の耐寒性があるけれど、チャンピオニーは寒さに弱いので庭に植えるにはちょっと難しいらしい。

だからこのロドレイアの木は耐寒性のあるヘンリーなのでしょうね。

一応、2種類の違いもあるようで、ヘンリーは葉先が尖鋭形で葉脈が鋭角、花序柄が短い、チャンピオニーは葉が広めの楕円形で花びらの幅も広いということでした。

 


 

学名: Rhodoleia 

英名:Hong Kong rose

別名:シャクナゲモドキ

科名・属名:マンサク科 シャクナゲモドキ属(ロドレイア属)

原産地:中国南部、ベトナム、ミャンマー、マレーシア

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マンサク(満作・万作)

2024-03-22 07:00:00 | 植物

最近はあまり見かけなくなった「マンサク(満作)」の花が咲いていました。

里山だったらあちこちで見かけられるのかもしれませんが、街中だから庭木として植えられているものを見つけるしかないのかもしれません。

細長くよじれた黄色の花びら、ガクがちょっと明るい紅色、木には葉っぱもなく、ただ花だけが咲いていました。

マンサクは早春に咲き始める花のうちのひとつです。

他の花に先駆けて『まず咲く』からマンサクという名前になったようです。

もう一つは、花がたくさんつくので『豊年満作』からという説もあります。

漢字では『満作』の他に、『万作』という文字が当てられている場合もあります。

 

さて、このマンサク、花びらやガクの色違いもあるようです。

花びらが黄色でガクが赤い花----これが一番ポピュラーです。

花びらもガクも黄色の花、両方が赤いマンサクなどもあるそうなのですが、まだ見たことがありません。

 

花色が違うだけでなく、その他にも多くの品種があります。

その中で、日本原産のマンサクと見た目がそっくりな中国原産の『シナマンサク』との比較をしてみました。

シナマンサクは大きな花を咲かせるので、公園などに植栽されているところが多いようです。

左が日本原産のマンサク、右がシナマンサク。

とても良く似ているのですが、違いがあります。

① ガクの色----マンサクは鮮やかな紅色、シナマンサクは暗い赤。

② シナマンサクは前年の葉が枯れ葉状態で枝に残っている。(これが一番分かりやすい違いかも)

③ 開花時期がズレている----シナマンサクは1月中に咲くので少し早く、マンサクは2月頃から咲き始める。

④ 花弁の長さが違っている----シナマンサクのほうが少し長い

 


 

学名:Hamamelis japonica

英名:Japanese witch hazel

別名:カタソゲ(片削げ)、ハマメリス、ネソ、ネッソ

科名・属名:マンサク科 マンサク属

原産地:日本

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