日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

コスモス(秋桜)

2021-09-30 07:00:00 | 植物

コスモスは本来「短日植物」で、日の光が減ったことを感じ取って花が咲く。

だから、かつては夏に種まきして秋に花を楽しんだ。

風情のある和名の「秋桜」はここから来たのだと思う。

ところが最近では日の長さに関係なく咲く早生の品種が多くなってしまったので、夏ごろからずっと花が咲いているのをよく見かける。

 

[コスモスには青空が似合う]

 

 

 

コスモスと言えば誰でも思い浮かべることができる花。

それだけ身近な花なのかもしれない。

土地がやせていても育ち、栽培しやすいのか、「景観植物」としてコスモスを植え、町興しをしている市町村が多く存在することも分かる様な気がする。

 

 

外来の花なのにこういった日本の風景にも良くなじんでいる。

 


 

学名:Cosmos bipinnatus

英名:Cosmos
和名:秋桜
科名・属名:キク科 コスモス属
原産地:メキシコ

 


 

コスモスの和名は「秋桜」であって、これはそのまま「あきざくら」と読んでいたが、昭和時代に「さだまさし」が作曲した歌「秋桜」が大ヒットした後、それまでになかった読み方の「コスモス」が広まるようになったらしい。

 

花ではなく、「歌」の方の「秋桜」の思い出がある。

ある時、YouTubeでクラシックギターソロで「秋桜」を演奏している人のチャンネルを見つけた。

その演奏が本当に素晴らしく、感動ものだった。

そのページのコメント欄には楽譜が欲しいというものが多かったが、その人の音楽はすべて耳コピしたもので楽譜はないとのこと。

そこでまた感心してしまい、何を血迷ったか、自分もあのような曲を弾きたいと思ってしまった。

同じようなアレンジの楽譜を探し回り、やっとそれに近いものを手に入れることができた。

そして少しでも聴いた音楽に近づきたいと思って練習したけれど、やっぱり無理、とても真似できるものではなかった。

今、その楽譜はどこかにしまい込んである。

 

 

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ブーゲンビリア

2021-09-29 07:00:00 | 植物

「ブーゲンビリア」って南国の花だとばっかり思っていた。

ところがこの花は意外と寒さにも強く、霜が降りない地方ならば戸外で冬越しも可能らしい。

近所に外壁がクリーム色に塗られたおしゃれなマンションがある。

エントランスの上の壁には太陽の絵、マンションの名前は「○○ SOL」なので、スペイン風の建物をイメージしているのかもしれない。

そのマンションの隣に小さな公園があり、植えられていたのが「ブーゲンビリア」と「ヤシ」の木だった。

建物に合わせてトロピカルな木を植えたのかもしれない。

ブーゲンビリアも結構大きくなっていて、ツルが伸びて隣のマンションの壁まで浸食していた。

 

 

 

 

ピンクの部分は花を包む葉の一部で「苞(ほう)」。

花1輪は花と苞が1つずつの組み合わせ、これが3つ集まって1つの花のように見えている。

 

[花が開いた状態]

 

今までじっくりと見たことがなかったけれど、かわいい花が開いているものもあった。

面白いことに、3つある花のうち、2つは同時に開花するが、もう1つは遅れて咲くということだった。

科名がオシロイバナ科だったので、なぜ? と思っていたけれど納得した。

開いた花が小さいけれどちょっとだけオシロイバナの花に似たような形だったから。

ブーゲンビレアとも呼ばれているけれど、英名のBougainvilleaの読み方によって違うらしい。

今回じっくり見て分かったことは、ブーゲンビリアはツル性だということと、小さいけれど葉の元にトゲがあるということ。

 


 

学名:Bougainvillea

英名:Bougainvillea

和名: 筏葛(イカダカズラ)、ココノエカズラ

科名・属名:オシロイバナ科 ブーゲンビリア属

原産地:中央アメリカ、南アメリカ

 

 

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ユウゼンギク(友禅菊)

2021-09-28 07:00:00 | 植物

宿根アスターともいわれる「ユウゼンギク」、元は北アメリカ原産の花で、それがヨーロッパで改良され、日本に入ってきたのは明治時代。

当時は「シノノメギク(東雲菊)」という名前だった。

それがどういう訳か、牧野富太郎博士によって「ユウゼンギク」と名付けられたようだ。

小さな可憐な花が群がってたくさん咲く花の姿を、友禅染に見立てたらしい。

 

 

 

 

今では原野、空地、道端などあちこちで野生化したものを見ることができる。

北海道の湿原でも見た覚えがある。

白老町の湿原だったと思うが、紫と白のユウゼンギクがたくさん咲いていた。

こうして野生化しているユウゼンギクもあれば一方ではそれを改良したものを休耕田に植え付け、今では観光名所になっているところもある。

そこは京都府北部にあり、滋賀、福井県の県境にある久多集落。

本当に小さな集落なのだが、今では「友禅菊の里」として多くの観光客が訪れている。

この集落ではユウゼンギクに似た「チョウセンヨメナ」を品種改良して、新しい花を作り上げた。

だからその花は正確に言うとユウゼンギクとは違うかもしれない。

でも、その花の名前を「北山友禅菊」という名前にした。

正に京都らしい名前だと思う。

久多集落には一度だけ行ったことがあるが、一面の紫の花は見事だった。

チョウセンヨメナの開花は夏なので、ユウゼンギクより早い。

だから「北山友禅菊」も見ごろは8月上旬ごろになっている。

 


 

学名: Symphyotrichum novi-belgii

英名:New York Aster

別名:宿根アスター、シノノメギク

科名・属名:キク科 シオン属

原産地:北米

 

 

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クズ(葛)

2021-09-27 07:00:00 | 植物

川べりの土手には蔓になった植物がたくさん絡み合っている。

ヤエムグラ、アレチウリ、カラスウリなどの緑一色の中に赤紫色の「クズ(葛)」の花が目に付いた。

クズの葉は大きいので、花はその陰に隠れてひっそりと咲いているものが多い。

 

 

風が吹くと葉が揺れ、中にある花が顔を見せてくれる。

秋の七草の一つになっているクズは古くから親しまれていて、日本人の暮らしの中で様々なことに利用されてきた。

根からは葛粉がとれるし、 根を干したものは生薬になり、葛根(かっこん)と呼ばれ、発汗・解熱剤とされている。

また、葉や茎からは繊維が取れ、葛布といわれる織物で、かつては衣服も作られていた。

名前はクズだけど、本当に優れものだったのだ。

 


 

下の方から咲き始め、上の方はまだ固い蕾。

上の方が咲いたころにはもう下の方は咲き終わりになってしまっている。

ほんのりと香りもある。

 


 

学名: Pueraria lobata

英名:kudzu

別名:裏見草(うらみぐさ)

科名・属名: マメ科・クズ属

原産地: 日本、中国、朝鮮半島

 


 

「裏見草」の話。

クズは風が吹くと葉が揺れ、白い葉の裏が見えるから「裏見草」と呼ばれていた。

この白い色は葉の裏に細かな毛が密集しているためらしい。

 

 

大阪の和泉市、信太の森にある神社に「葛の葉」という名の白狐が住んでいて、人間と結ばれ、その時にできた子供が平安京の陰陽師、安倍晴明と言われている。

そして、晴明が5歳になった時に母親が白狐だと、その正体を知ってしまった。

正体を知られた母親の「葛の葉」は、「恋しくば 尋ねきてみよ 和泉なる 信太の森の うらみ葛の葉」という歌を残し、森に消えていった、という伝説がある。

この伝説は有名で、人形浄瑠璃や歌舞伎の題材にもなっている。

和歌などでは「裏見」という言葉から「恨み」につなげたものが多く詠まれているため、この場合の「うらみ葛の葉」が恨みにつながるという説があるが、そうは思わない。

母親の気持ちになってみたら、「葛の葉(母)はとても悲しい」とか、「母は信太の森の裏にいるから」とかじゃないのかな、と勝手に解釈している。

 

 

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キクイモ

2021-09-25 07:00:00 | 植物

ヒマワリに似た花はたくさんあるが、どの花でもその黄色い色を見ると気分が明るくなって、パワーをもらえたような気がする。

「キクイモ」もそう。

ヒマワリが野生化したような感じで、この時期にはあちこちの草むらなどで見ることができる。

 

 

家の近くにある川に沿って、あまり整備されていない遊歩道がある。

そこを歩いた時のこと。

片側は川で反対側は土手のようになっていて草が生い茂っていた。

そこで「キクイモ」の大群落を見つけた。

 

 

草丈は、1.5m~3mくらいあり、そこに黄色い花が今を盛りにと咲いていたので見事だった。

キクイモは要注意外来種に指定されている植物。

でも、地下にある塊茎(イモ)にはイヌリンが含まれていて、ダイエットに有効なオリゴ糖がとれるというので、商品化するために結構栽培もされている。

 


 

学名:Helianthus tuberosus

英名:Jerusalem artichoke

別名:カライモ(唐薯)、ハッショウイモ(八升芋)、アメリカイモ、ブタイモ

科名・属名:キク科 ヒマワリ属

原産地:北アメリカ

 


 

「キクイモ」に似ている「イヌキクイモ」もあるとかで、「キクイモ」と「イヌキクイモ」の区別が難しいらしい。

花びら(舌状花)の枚数が違って、少ない方がイヌキクイモで、多い方がキクイモ、そして葉の幅も違う、ということなのだが・・・

これだけじゃどっちなのだかわからない。

ただ、「イヌキクイモ」は地下にできるイモ(塊茎)が小さくて役に立たないのでこの名前になったらしい。

だから、地下のイモを掘ってみれば区別がつくようだ。

イヌキクイモの正体は野生化したキクイモだともいわれているが、野生化したらイモが小さくなってしまったのかな?

「キクイモ」だと思って撮った写真も根を掘ったわけではないので、実際は「イヌキクイモ」なのかもしれないと、自信がなくなっしまった。

紛らわしいことは勘弁して欲しい。

 

 

舌状花の枚数が少し少ないものもあったけれど、これは「キクイモ」、「イヌキクイモ」のどっちなんだろう?

イヌキクイモはもっと少ないのだろうか。

 

 

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