お正月が近づくと、花屋で真っ赤な実を付けた千両が目に付く。
昔から赤い色は魔除けや厄除けになるので、縁起が良いとしてお正月に使われてきたようだ。
この時期には同じように万両の赤い実もあるが、花屋ではあまり見かけない。
どうしてだろう?
赤い実や葉の形はあまり変わらないと思う。
一番分かりやすい特徴として
千両-----葉より上に実を付ける
万両-----葉より下に実を付ける
たったこれだけの違いなのに、千両だけが売っている。
多分、葉より上に実を付ける千両の方が、華やかで見た目が良いから、切り花として売っているのかも。
[千両]
[万両]
[万両とシロミノマンリョウ]
[キミノセンリョウ]
江戸時代には「千両万両、有り通し」という言葉があった。
これは日本人は正月を迎えるとき、センリョウとマンリョウ、そして アリドオシを並べ、縁起をかついだようだ。
アリドオシとは一両のこと。
「千両も万両もおカネがいつも有り続けて困らない」 という金運を願うといった意味らしい。
○○両と名前の付く植物は億両から一両まである。
● 億両 : オクリョウ (ツルシキミ)
● 万両:マンリョウ
● 千両:センリョウ
● 百両:ヒャクリョウ(カラタチバナ)
● 十両:ジュウリョウ(ヤブコウジ)
● 一両 : イチリョウ(アリドオシ)
[十両]
全部赤い実がなる。
これが今年最後の記事。
来年こそは「千両万両、有り通し」、「災い転じて福となす」になりますように!
[ナンテン]
難を転ずる縁起の良い木。
[フクジュソウ]
福寿草という和名が縁起物となっている花。