日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

ハブランサス

2022-07-31 07:00:00 | 植物

大きな公園の片隅で、草刈りをした後にニョキニョキとピンクの花が咲いていた。

近づいてみた。

これは、「ハブランサス?」、それとも「ゼフィランサス?」。

 

 

一般的に言われている「ハブランサス」と「ゼフィランサス」の違いは、花が横向きか上向きかということ。

横向きに咲いているのが「ハブランサス」で、上向きに咲いているのが「ゼフィランサス」。

これは、花茎の出方に寄るらしく、ハブランサスの花茎は斜めに出るから花はやや横向きに咲き、それに対してゼフィランサスの花茎は直立するので花は上向きに咲くということだった。

でも、これだけで区別するにはちょっと難しいんじゃないかな。

たくさん咲いている花の中には上を向いているものも、横を向いているものもあるから。

それじゃもっと別の、分かりやすい見分け方はないのかと、調べてみたらやっぱりあった。

それは雄しべと雌しべの違い。

この二つの花は、花が咲く向きより、雄しべや雌しべの形状で区別するほうがわかりやすいようだ。

 

そこで、花を拡大してみた。

まず雄しべから。

ハブランサス----湾曲していて、長さもそれぞれ違う。すべての雄しべが短く、ほとんどが花筒の中に入っている。

ゼフィランサス----長くて均等に6本あり、花弁の前に真っすぐに突き出ている。

次に雌しべ。

ハブランサス----カブトムシの角のように先端が長く3つに分かれている

ゼフィランサス----先端は小さく分かれている

 

そうすると、見つけた花は「ハブランサス」だということになる。

この2つの花は咲く時期も同じだし、花も似ているので、混同しやすいけれど、この分け方で完璧かな?

と思ったら、ハブランサスにもいくつか種類があって、中には雄しべが湾曲していないものもあるらしい、などと書いてあるものもあった。

物事にはすべて例外があるのは当たり前のことなのだからしょうがない。

でも、とりあえず今回見つけたのは「ハブランサス」に決定。

 

[葉がないもの]

 

[葉があるもの]

 


 

学名:Habranthus

英名:Habranthus, Rain lily

別名:レインリリー

科名・属名:ヒガンバナ科 ハブランサス属

原産地:北アメリカ南部~中南米

 

 

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ヤブミョウガ(藪茗荷)

2022-07-29 07:00:00 | 植物

小さな公園の奥の方、フェンスの外側にあった白い花。

薄暗い場所で、誰にも気づかれずひっそりと咲いていた。

フェンスから手を伸ばして写真に収めた。

 

 

葉っぱがミョウガのようのようだけど、これは「ヤブミョウガ(藪茗荷)」

ヤブミョウガは、やや湿った半日陰の場所に生育し、地下茎で増える花。

花後には黒~濃紺の実をつける。

ヤブミョウガは少し変わっていて、1つの株に両性花と雄性花をつける。

両性花 ---- 一つの花に雌しべがと雄しべがある花

雄性花 ---- 雄しべだけで、雌しべがないか退化し、雌しべの機能がない花

そして両方とも一日しか持たない「一日花」なのだけど、次々と咲くので結構長い間見ることができる。

両性花は雌しべが雄しべより長く、花柱が長く突き出ていて、雄性花は黄色の葯が付いている雄しべが目立って、雌しべが小さいので区別できる。

 

 

1日花なので、閉じるときは雄しべ、内側の花びらから順に巻き込まれ、最後に花柱だけを外に出したまま閉じる。

 

 

写真のように花柱だけが長く残って、果実になる。

そしてこの実は花が終わりきらないうちに濃い青色に変わっていく。

 


 

学名:Pollia japonica 

英名:Pollia

別名:ヤブショウガ、杜若(とじゃく)

科名・属名:ツユクサ科 ヤブミョウガ属

原産地:日本、済州島、台湾、中国   

 

 

 

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線香花火(センコウハナビ)

2022-07-27 07:00:00 | 植物

ちょっと珍しい花を見た。

ウォーキング中に見つけた真っ赤な花。

植木鉢が2つ、それぞれに丸いボールのような形をした花が咲いていた。

初めて見た花だった。

 

 

背丈は30㎝くらい、花全体も20~25cmくらいある。

一つ一つの花がヒガンバナを細くして、丸く集合させたような形。

 

 

花が重いのか、傾いてしまっていて、鉢が倒れそうになっていた。

長楕円形の葉がほんの少しだけ見えていた。

 

分からないものは調べるしかない。

そうしたら、この花の正式名は「ハエマンサス・ムルティフロルス 」

その様子から別名が「フットボールリリー」。

正にその通りだと思っていたら、それに加えて何と和名もあった。

それが「線香花火(センコウハナビ)」

こっちの方がしっくりくる。

そして、色々な資料を読み合わせてみると、ハエマンサスには夏生育(冬休眠)タイプと冬生育(夏休眠)タイプの2種類があって、夏生育タイプの代表種がこの「ムルティフロルス」。

6月上旬から8月下旬、高さ30〜40cmの花茎の先端に花が球状に集まり、巨大な赤い花になり、葉は花と同時に出て、花の後は50cmくらいまで伸び、冬に落葉して休眠する。

ということが分かった。

 


 

学名: Haemanthus multiflorus

英名: Football lily、African blood lily

別名:センコウハナビ(線香花火)

科名・属名: ヒガンバナ科 ハエマンサス属

原産地: 熱帯アフリカ~南アフリカ

 


 

ヒガンバナと比べてみた。

やっぱり同じ科、良く似ている。

 

 

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ふらっと「松本城」へ

2022-07-25 07:00:00 | 国内旅行

朝起きて、「どこかに行きたいな~」と思い、すぐに地図を広げた。

自称「乗り鉄」、行き先を考えた時、山が見えるところに、今まで乗ったことのない電車で行こうと決めた。

「じゃあ、”特急あずさ”しかない」とすぐに決定。

中央本線の特急電車「かいじ」には乗ったことがあるけれど、「あずさ」にはまだ乗ったことがなかった。

そして「特急あずさ」は1日に1本だけ千葉から松本までの直行便があることも知っていた。

でも、「あずさ」って全車指定席だったはず。

こんなに急に席が取れるのかな? と思いながら駅の券売機に急いだらラッキーなことに空いている席があった。

それで、ずっと昔に流行った「あずさ2号」ではなくて「あずさ3号」で松本まで直行となった。

 

 

さて、松本に着いてからどうしようと、電車の中で調べた。

やっぱり「松本城」と「旧開智学校」しかない!

ところが「旧開智学校」は耐震工事のため再来年まで休館中だと分かった。

それじゃ「松本城」だけでいいと決めた。

ずっと昔、一度だけ行ったことのある松本城、お城が黒かったことだけしか記憶になかった。

その記憶を呼び覚まそうと・・・

 

松本駅からは「タウンスニーカー」という周遊バスに乗った。

駅近辺は混雑していて、歩いたほうが速いような感じだったが10分ちょっとでお城の入り口に着いた。(歩いても20分ほどらしい)

 

現存する天守の中では日本最古の「国宝松本城」、烏城。

さすがに威厳があって、素晴らしい。

この天守の美しさは誰が見ても感服すると思う。

 

天守に入場する時は脱いだ靴を持って移動するようになっていた。

内部の階段はビックリするくらい狭くて急になっている。

それに加えて1段1段の高さが不揃いだったり、結構高い場所もあったりで、足下を見ながら、気をつけて登らなければならなかった。

現在では手すりは付けられているけれど、その昔、この階段を袴姿で登っていたとは信じられないほど。

外側からは5階建てのように見えていたが、内部は6階になっていて、最上階まで行くにははもちろん全部狭くて急な階段になっている。

その上、登りと下りは同じ階段を使うので、更に狭くなる。

(最高の勾配は61°あり、一番高い1段の高さは40㎝あるらしい)

 

内部の写真はどこでも自由に撮れたけれど、どういう訳か階段だけはダメだった。(盗撮防止なのかな)

全部の階段に見張り? のスタッフが付いていた。

各階すべてに見どころがあった。

天守1階の武者走り、石落、2階の武者窓、鉄砲蔵、3階の隠し階、4階の御座所や最も急な階段など。

そして展示物もたくさんあり、火縄銃や西洋銃などが多かった。

マニアならば喜んだかもしれない。

 

でも、たくさんあった展示物の中で唯一興味を持ったのが有名な「長篠の合戦屏風図」だった。

なぜかというと、数日前、TVのクイズ番組でこの屏風絵が問題として出ていた。

それでその屏風絵のことがまだ頭の中にあった。

その絵を目の前で見たものだから、嬉しくて興奮してしまい、隅々までじっと見てしまった。

歴史にはあまり詳しくないけれど、「長篠の合戦」は知っていた。

1575年、織田信長・徳川家康連合軍と武田勝頼軍の戦いで、鉄砲を有効に用いた織田・徳川連合軍が、武田軍を打ち破った戦いだということ。

その時、織田軍38000人に対して武田軍15000人だったということ。

合戦時の「武田の騎馬隊」・「馬防柵」・「鉄砲の三段撃ち」などという有名な言葉だけは知っていた。

「長篠の合戦」の屏風絵は江戸時代に何枚も描かれているらしく、あちこちに違ったものがあるらしい。

そのため、書き手によって主人公が違っていたりもしたようだ。

松本城にある屏風絵の原図は大阪城天守閣にあるということだったので、これはレプリカだということも分かった。

 

[最上階からの景色]

 

天守の出口には「おもてなし隊」が待っていてくれた。

その日によって誰に会えるかはお楽しみだということで、この日は足軽さんだけだった。

 

[内堀]

 

最初からお城だけの予定だったので、お城を見てからは駅まで戻り、帰路は長野に出て、新幹線で帰ってきた。

急に思い立って気の向くままの日帰り旅行だったけれど、結構楽しい1日だった。

 

 

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キバナミソハギ(黄花禊萩)

2022-07-23 07:00:00 | 植物

お盆が近づくと必ず目に付く花が「ミソハギ」で、お墓やご仏壇に供える花として知られている。

ところがこの「ミソハギ」は種類が多く、世界中では500種類以上、日本でも10種類ぐらいあるらしい。

そこで、ウォーキング中に見つけたのが「キバナミソハギ(黄花禊萩)」

近所のマンションの植え込みに咲いていたのだけれど、ミソハギとは似ても似つかない花だった。

でも、名前の由来を調べると「花が黄色で、形がミソハギに似ることから」となっている。

どう見ても似ていないと思うのだけど・・・

ミソハギのように花がびっしりと付いてもいないし、全体の姿も地面から垂直に伸びているわけでもない。

それなのに名前は「ミソハギ」、何故?

 

見つけた時、花はほとんど終わりに近く、最後の花と思われるものがポツポツと寂しそうに咲いていて、既に咲き終わった花はこれからできる若い実に変わっていた。

 

花の形は「ミソハギ」とは違うと思うけど・・・

 

ちなみに、これが「ミソハギ」---  どこが似てるんだろう?

 

 


 

学名:Heimia myrtifolia

英名:Heimia myrtifolia、Sun opner

別名:ヘイミア

科名・属名:ミソハギ科 キバナミソハギ属

原産地:ブラジル、ウルグアイ

 

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