日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

ヤブカンゾウ(藪萱草)

2024-07-08 07:00:00 | 植物

夏になると草むらや道ばたのあちこちでユリに似た、鮮やかなオレンジ色や黄色の花を見かけます。

それらはヤブカンゾウノカンゾウで、総称して「カンゾウ」と呼んでいます。

カンゾウは漢字では「萱草」です。

この文字はワスレグサとも読みます。(萱という一文字だけでもワスレグサと読みます)

だから、カンゾウ=ワスレグサなのです。

ワスレグサは朝咲いて夕方には萎む一日花、『その美しさが憂いを忘れさせてくれるから』というのが名前の由来だそうです。

 

ワスレグサの中でも一番多く目につくのが「ヤブカンゾウ(藪萱草)」です。

ヤブカンゾウは、夏真っ盛りの7~8月ごろ、草むらや野原などで鮮やかなオレンジ色の花を咲かせます。

中国原産の花で、日本では古くから薬用や食用として栽培されていたようです。

それらが野生化したようで、花の色が鮮やかだし、背丈があるためなのでしょうか、草むらや林の中などではよく目立っています。

 

よく似ているノカンゾウはヤブカンゾウよりも少し遅く咲き、両者の違いは一重咲きか八重咲きだけなのです。

この2つは花が咲くまでの姿はほとんど同じなのですが、開花すれば一目で見分けられます。

[ノカンゾウ]

 

ワスレグサのことは英語でもDaylily、でも実際には1日~3日ほど開いているものも多いとのことです。

 


 

学名:Hemerocallis fulva

英名:Orange Daylily、Tawny Daylily   

別名:ワスレグサ、カンゾウナ

科名・属名:ワスレグサ科 ワスレグサ属

原産地:中国

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モントブレチア

2024-07-06 07:00:00 | 植物

「モントブレチア」の和名はヒメヒオウギスイセン(姫檜扇水仙)。

今日のタイトルをどちらにしようかと悩んだのですが、ヒメヒオウギスイセンには似たような名前がいくつかあるので、「モントブレチア」としました。

昔からよく見かける花です。

でも名前はあまり知られていないのかもしれません。

この花の名前は「モントブレチア」です。

野生化しているものをよく見かけます。

日本には明治時代に園芸用として入ってきたものが野生化してしまっているようです。

1つの茎に複数のオレンジ色の花がついていて、下向きに咲きます。

この花は結構背丈があるので、全体を写真に収めるのには苦労します。

 

 

見かける花のほとんどが鮮やかなオレンジ色なのですが、違う色の花が咲いているのを見つけました。

黄色っぽい花でした。

葉っぱのグリーンに映えて、黄色もなかなかいいですね。

 


 

英名 :Montbretia

学名 :Crocosmia

別名:モントブレチア、クロコスミア

科名・属名: アヤメ科 ヒオウギズイセン属

原産地: 南アフリカ

 


 

ヒメヒオウギスイセン(モントブレチア)と名前の似た花

[ヒオウギスイセン]

 

[ヒオウギ]

 

 

 

 

 

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ニゲラ(黒種草)

2024-07-04 07:00:00 | 植物

少し前のウォーキング中に見つけた「ニゲラ(黒種草)」です。

大好きな花です。

葉は糸のように細く、トゲトゲしたように見えますが、触っても柔らかいのです。

何といっても花の姿が独特なのです。

 

[八重咲]

 

[一重咲]

 

八重咲も一重咲も、白や青の花弁のように見える部分はガクで、本来の花びらは退化してしまったようです。

花が開くと雄しべが放射状に広がり、雌しべはひょろひょろと曲がって伸びていきます。

この様子がとってもユニークなのです。

ニゲラの和名は「クロタネソウ(黒種草)」。

それは、花が終わると、風船のような実ができて、その実が熟すと真っ黒な種子になるからです。

[ニゲラの実]

 

一般的によく見かけるニゲラは「ニゲラ・ダマスケナ」という品種ですが、ウォーキング中に、たった一輪だけ違う品種のニゲラも見つけました。

「ニゲラ・ブルーイスタンブール」のようです。

ぱっと見て花の雰囲気が違っていました。

大輪で花径は6~7cmもあって、きれいな青紫色の一重咲。

草丈も高くて1mほどありました。

 


 

学名:Nigella

英名: Love in a mist

別名:クロタネソウ(黒種草)

科名・属名:キンポウゲ科 クロタネソウ属

原産地:地中海沿岸、西アジア

 


 

ニゲラの種子はハーブやスパイスとしても利用されています。

ところが、それは「ニゲラ・サティバ」というエジプト原産の品種だけなのです。

それはブラッククミンと呼ばれ、和名では「ニオイクロタネソウ」となっています。

でも、この品種は日本ではあまり栽培されていないようです。

 

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ジョウザンアジサイ(常山紫陽花)

2024-07-02 07:00:00 | 植物

花も葉もアジサイのようで、アジサイではない花、「ジョウザンアジサイ(常山紫陽花)」です。

開花もアジサイと同じころなので、間違えやすいのですが、この花は中国原産でアジサイの近縁種なのです。

『ディクロア』とも呼ばれています。

見つけたのは葉に斑が入った品種でした。

斑が入らない品種はもう少しすっきりとした見映えなのですが、葉に入った斑の色が強いためか、ちょっとゴチャゴチャした感じに見えていました。

ガクアジサイの回りの装飾花がなくて、中央部分だけしかないようにも見えます。

 

花の部分を拡大してみました。

 

6月~7月ごろ、白くて丸い蕾が開き、星型の淡い青色の花になります。

アジサイは落葉樹ですが、ジョウザンアジサイは常緑樹なのです。

だから、一年中青々としていて、花をそのまま置いておくと秋には青~紫色のとてもきれいな実もできます。

 

 


 


学名:Dichroa febrifuga

英名:Blue evergreen Hydrangea、Chinese quinine

別名:ディクロア

科名・属名:ユキノシタ科(アジサイ科) ディクロア属

原産地:中国

 

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エキノプス(ルリタマアザミ)

2024-06-30 07:00:00 | 植物

「エキノプス」が咲いていました。

伸びた茎の先端に薄紫色の手まりのような形の花が咲いて、ユニークな形です。

ネギボウズにも似ています。

葉っぱはアザミにそっくりで、トゲもあります。

だから、別名では『ルリタマアザミ』です。

エキノプスはギリシャ語で”ハリネズミのような”という意味のようです。

 

この花は、ずっと昔、数十年前に阿蘇の大観峰の展望所付近にたくさん咲いているのを見たことがあります。

初めて見た花だったし、一面に咲いていたのですごく感動したのを覚えています。

その時に、この花は『ヒゴタイ』だと教えてもらいました。

でもその後、園芸品店で同じ花なのに「エキノプス」となっていたので不思議に思ったことがあって、当時園芸書で調べたことがありました。

その結果、エキノプスには100種類以上の品種があって、ヒゴタイはその内の1つで日本と朝鮮が原産の花だったのです。

日本でも阿蘇山あたりの特定地域にしか自生してないとのことでした。

それほど貴重な花だったのに、現在では『ヒゴタイ』は乱獲などによって数が減ってしまって絶滅危惧種になってしまったようです。

 

園芸店で出回っているのは「エキノプス・リトロ」という品種で、日本には昭和初期に入ってきたようです。

その時に「ルリタマアザミ(瑠璃玉薊)」という和名になったそうです。

 


 

学名:Echinops

英名:Echinops

別名:ルリタマアザミ、ウラジロヒゴタイ

科名・属名:キク科 ヒゴタイ属

原産地:ヨーロッパ、西アジア

 

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