日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

ヒメリュウキンカ(姫立金花)

2024-02-29 07:00:00 | 植物

ウォーキングコース途中にある家の庭に黄色い花が咲いていました。

周りが殺風景な庭だったので、黄色が良く目立っていたのです。

この花のことは以前にも書いたことがあります。

その時は友人宅にあった花で、名前を『コバノリュウキンカ(小葉の立金花)』として書きました。

この花は別名で「ヒメリュウキンカ(姫立金花)」ともいいます。

今回はヒメリュウキンカにしました。

 

リュウキンカと聞くと、水辺や湿地に咲く花のイメージです。

でも、このヒメリュウキンカは水辺とは全く関係のない、林や草原、野原など、どこでも生育できるのです。

リュウキンカにヒメとついているから、ただ小さいからでしょう? と思いますよね。

ところが違うのです。

リュウキンカ(立金花)はキンポウゲ科リュウキンカ属の多年草。

ヒメリュウキンカ(姫立金花)はキンポウゲ科キクザキリュウキンカ(フィカリア)属の多年草。

ただ大きさが違うだけならば同属のはずですが、この2つは分類的に違うようです。

その他にも違いがあり、それは原産地です。

リュウキンカの原産地は日本や中国、朝鮮半島に対して、ヒメリュウキンカはヨーロッパからアジアなのです。

だから、ヒメリュウキンカは外来種だったのです。

 

 ヒメリュウキンカ 

3月~5月ごろに開花し、花の大きさは2~3cmほどです。

周囲には花びらに見えるような、光沢のある黄色いガクが8~9枚あります。(リュウキンカは5枚です)

草丈は10~15cmほどで、葉は心臓型で濃い緑になっています。

この葉は梅雨ごろにはなくなってしまい、秋になると再び出てきます。

白花種もあるようです。


 

学名:Ranunculus ficaria

英名: lesser celandine

別名:小葉の立金花(コバノリュウキンカ)、菊咲立金花(キクザキリュウキンカ)

科名・属名:キンポウゲ科・キクザキリュウキンカ属

原産地:ヨーロッパ

 


 

本家本元のリュウキンカです。

花弁に見える黄色いガクは5枚になっています。

 

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プリムラ・ジュリアン

2024-02-27 07:00:00 | 植物

春先になると人気のある、「プリムラ・ジュリアン」です。

草丈が10~20cmほどの小さな花ですが、育てやすいのか、あちこちでプランターや庭に咲いているのを見かけます。

この花は今から50年程前に、サカタのタネが開発したようです。

プリムラ・ポリアンサと南コーカサス地方原産のプリムラ・ジュリエを交配させたものを「ジュリアン」という名前にしました。

ところが、いつの間にか交配元のポリアンサとの区別がつかなくなってしまって、区別するには大きさの比較だけになってしまったらしいのです。

だから、株や花が大きいものが『ポリアンサ』、小さいものが『ジュリアン』になっているようなのです。

ただ、八重咲種やフリル咲の花はジュリアンにしかない特徴なのだとか。

 

ウォーキング中に見つけた「プリムラ・ジュリアン」をまとめてみました。

一重咲、八重咲、フリル咲、単色、複色などさまざまですが、特徴は花びらに桜のような、浅い切れ込みが入っていることです。

 


 

学名:Primula juliana

英名:Primrose

科名・属名:サクラソウ科 サクラソウ属

原産地:中国・ヨーロッパ

 

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ギンヨウアカシア(銀葉アカシア)

2024-02-25 07:00:00 | 植物

2日程前の早朝、6時過ぎからウォーキングをしました。

小雨も降っていて、寒い日でした。

薄暗い中を歩いたのですが、とっても良いことがありました。

それは、「ギンヨウアカシア(銀葉アカシア)」の木がのライトアップされていたことです。

意図してそのようにしていた訳ではないと思うのですが、外が薄暗かったためか、玄関先の電気が点いていて、それが大きな「ギンヨウアカシア」の木を照らしていたのです。

見事なライトアップ状態でした。

数日前に2月とは思えないくらい暖かな日があったので、一気に花が開いたようです。

それまではまだ固い蕾だったのに・・・

 

これからお花屋さんに切り花が並ぶことでしょう。

それは『ミモザ』として売っている場合が多いのですが、実はミモザという植物は存在しなくて、これはフランス語でアカシア属の総称のことなのです。

だからミモザは『○○アカシア』というのが正解です。

このライトアップされていた花は葉が銀色だから和名では「ギンヨウアカシア」という名前です。

ミモザとひとくくりされている花には、この他にもフサアカシア、モリシマアカシア、パールアカシアなど、たくさんあります。

 


 

学名:Acacia baileyana

英名:Cootamundra wattle

別名:ミモザアカシア、ハナアカシア、ギンバ

科名・属名:マメ科 アカシア属

原産地:オーストラリア

 

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コロロ

2024-02-23 07:00:00 | 植物

この花、懐かしくないですか?

ずっと昔からあったような、咲いている時からもうドライフラワー状態で、触ると花びらがカサカサする花。

ムギワラギクとかカイガラソウとか言っていたと思います。

でも、ムギワラギクは夏の花、何故冬に? それに花も大きいし・・・

 

実はこの花は「コロロ」という名前で、サントリーフラワーズが生みだした花なのです。

サントリーフラワーズの公式サイトを見ると『キク科 ムギワラギク属』となっています。

だから、ヘリクリサムやムギワラギクなどを改良したものと思われます。

そして、そこには

 室内でドライフラワーのように長く楽しめる

 耐寒性が高く、花が長持ち!

 コンパクトでまとまりの良い草姿

となっていますので、冬でも咲くことが分かりました。

 

最近では、元々あった花を品種改良して、新しい商品名をつけて流通させる、といった花が多いですね。

『かけあわせ』をすれば更に品質の優れた、見映えの良い花もできるし、そのこと自体は良いことだとは思います。

ただ、それとは同時に、元々昔からあった花も絶対に絶えさせずに残していくような対策もして欲しいと思っています。

 

 

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ノースポール

2024-02-21 07:00:00 | 植物

「ノースポール」は冬になると庭先やプランターなどで良く見かけます。

マーガレットを小さくしたような白い花です。

この花はずっと以前から冬の花壇の定番になっていますね。

寒さに強いから、冬でも花をびっしりと咲かせ、それが春までずっと長く保たれ、手もかからないことから人気があるのでしょう。

 

ノースポールについては興味深い話があります。

それは、今でこそノースポールという名前で知られていますが、実はこれは商品名で、『サカタノタネ』が作り出した花なのです。

だから「ノースポール」というのは英名でも品種名でもないのです。

原種のレウカンセマム・パルドスム種 (Leucanthemum paludosum)を品種改良したのが「ノースポール」だということなのです。

名前の由来は、満開時には真っ白な花で株全体が覆われ、その様子が北極を思わせるので、「ノースポール」になったと言われています。

 


 

学名:Leucanthemum paludosum

英名:Snow daisy、Northpole、Chrysanthemum

別名:ノースポールギク、クリサンセマム、コレオステフス

科名・属名:キク科 フランスキク属(レウカンセマム属)

原産地:北アフリカ

 


 

左がノースポール、右がマーガレット。

花だけ見たら見分けがつきません。

そこで、両者の見分け方です。

 

 開花時期 

ノースポール: 冬から初夏にかけて咲きます。

マーガレット: 晩秋から春にかけて咲きます。


 花びら 

ノースポール: 丸みがあります。

マーガレット: ほっそりとした形です。


 葉 

ノースポール: 幅は広くて短めで、切れ込みは深くありません。

マーガレット: 葉は細く、切れ込みが深く、コスモスのような繊細な感じです。

 

 

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