日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャノ木)

2022-04-30 07:00:00 | 植物

ウォーキングコースはいくつかあり、その日の気分でコースを決めている。

だから次に同じコースを歩くのはいつになるのかは全く分からない。

今日のコースは3週間ぶりだった。

そこで見つけたのは白い花がいっぱい咲いていた木だった。

今まで何度となく通っている道だったが、花が咲いているところを見たことがなかったので、ただの大木としか思わず、見過ごしていたのだった。

 

 

ある大きな会社の敷地の中だったのでフェンス越しにしか見られなかった。

目一杯手を伸ばして撮って、花を拡大してみた。

 

 

この辺りでよく見かけるシマトネリコやアオダモによく似ている。

でも、シマトネリコにしては花の時期が少し違うし、アオダモとは葉っぱが違っているような気がした。

アオダモの葉っぱよりもツヤがあるような感じだった。

早速、その場でいつも通りGoogle様に聞いてみた。

そうしたら「ヒトツバタゴ(一つ葉田子)」ですってm(_ _)m

トネリコの仲間で、トネリコのことは別名でタゴ、そしてトネリコの複葉に対してこちらは単葉だから「一つ葉タゴ」となった。

それよりも、この木の別名が「ナンジャモンジャノ木」

こっちの名前の方が覚えやすい。

明治時代、この木を見て名前が分からず、「この木はなんじゃ?」と言っているうちに「なんじゃもんじゃの木」と呼ばれるようになったとか。

まだ咲き始め、これからもっと木全体が真っ白く、雪を被ったようになるらしい。

楽しみにして、あと1週間したらまたこの場所に来てみようと思う。

 


 

学名:Chionanthus retusus

英名:Chinese fringetree

別名:ナンジャモンジャ、ナンジャモンジャノキ

科名・属名:モクセイ科 ヒトツバタゴ属

原産国:日本、中国、朝鮮半島、台湾

 

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ナガミヒナゲシ(長実雛芥子)

2022-04-29 07:00:00 | 植物

この時期、空き地や道端でよく見る花。

この花がこれほど増えたのはまだそんなに昔のことではないと思ったのでちょっと検索してみた。

Wikipediaによると東京で初めて確認されたのが60年ほど前、それからだんだんと各地に広がり、全国的になったのは2000年以降らしい。

 

 

こうして一面に咲いているととても可愛くてポピー畑のようなのに、毒性があるんですよね。

「ナガミヒナゲシ」と検索をするとすぐに「毒だから抜いたほうが良い」とか「危険外来種、要注意!」などと出てくる。

何も悪いことをしている訳じゃないのに・・・

ともかく、他の雑草よりちょっと可愛いからと庭に植えないように!

その理由として、第一には全体にアルカロイド性の有毒成分が含まれていること。

だからあまり触ったりしない方が良い。

次に挙げる理由は、繁殖力が強すぎること。

この花は名前のように花後に細長い実ができる。

1株では約100個ほどの実ができ、その中には1500粒ほどの種が入っているらしい、その種が散らばるのだから繁殖力がどれほどのものか良く分かる。

そうして他の植物が育つ場所を奪ってしまい、枯らせてしまうから。

 



学名:Papaver dubium

英名:Long-headed poppy

科名・属名:ケシ科 ケシ属

原産地:地中海地方

 


 

シロバナも見つけた。

 

一面に咲いている中で花弁に黒い斑があるものがいくつか見つかった。

去年までは黒い斑のある花は気が付かなかったけど、今年になってから初めて見た。

この黒いものは?

数百株に1本くらいの割合で黒い斑のある株があるそうだが、遺伝的なもので理由はまだ分かってないということだった。

 

 

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ハナズオウ(花蘇芳)

2022-04-28 07:00:00 | 植物

日本語での色の表現は素敵で味わい深いと思う。

蘇芳色(すおういろ)---黒味を帯びた赤色のこと。

熱帯アジアには「スオウ(蘇芳)」という黄色い花が咲くマメ科の木があり、その木や花後にできたマメのサヤからは赤い色の染料が取れる。

その染料で染めた色が蘇芳色(すおういろ)で、スオウは大昔から輸入されていて、公家や貴族たちの衣服を染めるのに使われていた。

「ハナズオウ(花蘇芳)」は同じマメ科でも「蘇芳」とは全く関係ない。

ただ、花の色が蘇芳色に似ているからというだけでこの名前になった。

 

 

かわいいハート形の葉っぱが特徴で、花は赤紫色の品種と白い品種があり、それぞれの花が枝一面に絡みつくようにして咲いている。

赤紫の方は派手な色なので遠くからでも目立つが、私はひっそりと咲いている白い花の方が好みかな?

この木、秋になってエンドウ豆のような実が生るまではいいのだけど、その実が黒ずんでいつまでもぶら下がったまま。

そうなると見栄えが悪くなってしまうんですよね。

 


 

学名:Cercis chinensis Bnnge  

英名:Chinese redbud

別名:ハナムラサキ、スオウバナ

科名・属名:マメ科 ハナズオウ属

原産地:中国

 


 

「アメリカハナズオウ」

 

もう一つ、ハナズオウには別の種類もある。

それが「アメリカハナズオウ」

ハナズオウとどこが違っているのかというと・・・

① 木の形-----株立ちのハナズオウに対してこちらは1本立ちで枝が水平に伸びる、きれいな樹形。

② 葉の色-----いわゆるカラーリーフで、出始めの葉から大きくなるまでに色が変わり、品種によっては深紅だったり、紫だったり、斑入りだったりする。

③ 花-----ハナズオウより少し小さめで、色も若干薄い。

 

1本の木でもこんなに大きくなる。

 

花はサクラのように、柄があり木からぶら下がるようにして咲いている。

 


 

学名:Cercis canadensis

英名:Redbud 'Forest Pansy'

科名・属名:マメ科 ハナズオウ属

原産国:北アメリカ

 

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ムベ(郁子)

2022-04-27 07:00:00 | 植物

その昔、天智天皇が琵琶湖の南の方に狩りに行った時に、休憩するために立ち寄った場所にとても元気な老夫婦がいて、どうしてそんなに元気なのかと訳を尋ねたら「このおいしい実を食べているから」とアケビに似た実を差し出した。

その実を食べた天智天皇が「むべなるかな(いかにもその通り)」と言ったから、それが「ムベ」の名前の由来になったという説がある。

また別の説では、宮中への貢ぎ物として献上されていた時の名前が「包且(おおむべ)」と呼ばれていたので、それが「ムベ」になったとも。

どちらにしても大昔から存在していたものだということが分かる。

 

[葉はアケビにそっくり]

 

「ムベ」を初めて見たのは九州を旅行した時だった。

数十年前のことになる。

熊本や鹿児島で、生け垣や日よけのためのグリーンカーテンとしてこの木が使われていたのを見た時だった。

その時は夏だったので葉っぱしか見ていなかったので、てっきりアケビだとばかり思っていた。

その頃、関東地方の山野にはアケビはたくさんあったが、「ムベ」は見たことがなかった。

でも、どこかのサービスエリアでその木に名札が付いているのを見て、初めてそれが「ムベ」だと知った。

調べてみると、やっぱり「ムベ」は暖地性の植物で、温暖化によって徐々に北の方に広まってきたらしい。

そのため、今では東北地方でも栽培できるようになったということだった。

 


 

学名:Stauntonia hexaphylla

英名:Japanese staunton vine

別名:トキワアケビ、ウベ

科名・属名:アケビ科 ムベ属

原産地:日本、朝鮮半島、台湾

 


 

別名のトキワアケビは冬になると葉が落ちてしまうアケビに対して、ムベは一年中緑になっているから。

そして、葉っぱは木がまだ小さいときは3枚、そして長ずるにつれて5枚、実が生る頃には7枚となるので「「七五三の縁起木」ともいわれている。

 

 

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ハナイカダ(花筏)

2022-04-25 07:00:00 | 植物

ウォーキングコースの途中にあるお寺の境内で「ハナイカダ(花筏)」を見つけた。

日も当たらず、鬱蒼とした木々の中、よほど注意して見なければ気が付かないような場所だった。

「ハナイカダ」はちょっと異色な花で、葉の上に花が咲く。

葉を筏に、花をその筏を漕ぐ人に見立ててその名が付いたとか。

そして雌雄異株の木、雄株は葉の上に多くの花や実を付け、雌株では1個の花しか付かない。

見つけたのは雄株だった。

 

 

葉の中央に花が咲くのは、どうしてだろうと調べてみた。

この花の花粉を運ぶのはアリ、花が葉の上にあるためアリが歩いて近寄りやすくなっているということが分かった。

花粉を運んでもらうために、もともと葉の付け根から伸びた花柄が葉にくっついたものらしい。

いずれにしても珍しい花だと思う。

 


 

学名:Helwingia japonica

英名:Japan helwingia

別名: ヨメノナミダ(嫁の涙) 

科名・属名:ミズキ科 ハナイカダ属

原産地:日本


 

別名「ヨメノナミダ」には地方によって様々な説がある。

その中の一つには、花が終わると黒い実が生り、嫁ぎ先の家でいじめられた嫁が隠れて流した涙が葉の上に落ちたものと思われたから、というものもある。

 

------ もう一つの花筏(ハナイカダ) ------

日本語にはもう一つ「花筏」と言われているものがある。

それは、水面に散った桜の花びらが流れていく時の様子のこと。

言葉を聞いただけでもその情景を思い浮かべることができる、まさに日本語らしいとてもきれいな響きだと思う。

 

[花筏]

 

 

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