映画「ハンナ」これは抜群にいい!
ここしばらくのDVDでは一番好きな作品となった。
CIAの元エージェントだった父親に殺人兵器のように育て上げられた少女の物語だ。
序盤戦からテンポもよく、フィンランドの美しい雪景色をはじめ映画「バベル」でも登場したモロッコ、スペインのバックも視覚的にも十分楽しめる。主人公シアーシャローナンはアクション作品主演としてもすぐれていたし、16歳の少女の繊細な心情を演じるのも見事であった。しかも、少女の敵となるケイト・ブランシェットが冷徹なキャラを見事に演じうまい。しびれっぱなしであった。
映像はフィンランドの雪景色が映し出される。美しい!そして主人公の動きにアッと驚く。
凍りついた世界の中で、父親ことエリックバナと娘ことシアーシャが小さい小屋でひっそりと暮らしていた。彼女は元CIAエージェントであった父親に鍛えられ育っていた。殺人兵器のように育てられていたが、テレビもラジオもなく、父親が口で伝える知識だけが彼女の唯一の知識であった。
戦闘力が父を越えるまでになったハンナに、ついに外の世界へ旅立つ日が訪れる。CIA捜査官マリッサを標的にすることが使命で、母親の仇ということだった。父親はしずかに小屋を去り、ハンナは残った。しかし、CIAはすぐさまアジトを逆探知して、部隊をフィンランドに送り、彼女は確保される。
確保されたCIAのアジトに主人公は一人拘留されていた。
そこでかつての父の同僚であるCIA捜査官マリッサことケイト・ブランシェットの命令で尋問がはじまる。ところが、完全に隔離していたこのアジトからハンナは脱出してしまう。外はフィンランドと対照的な乾ききったモロッコの乾燥地帯であったが。。。。
今回はアクション映画に挑んでいるが、ジョーライト監督は「つぐない」を撮った女性映画のプロである。そのプロが少女を殺人兵器にして描くアクションサスペンスが最上級のレベルまで達しているということをを示してくれた。旅先で出会った家族のインテリの母親やあっけらかんとしたアメリカンの娘との対比を見せながら、野性の少女のような主人公の姿を浮き上がらせる手法は実にうまい。
セリフは多いわけではない。簡潔だ。映像でセリフが表現しようとするものを伝える。
当然ながらリュックベッソン監督の名作「ニキータ」をストーリー的には連想させる。でもそのレベルにとどまらないのは、主人公 シアーシャ・ローナンの抜群の演技力であろう。想像もつかないほどの将来の大器であるといっていいだろう。男っぽく走る。最後まで走りまくる。しかも、素手のアクションが多く、体力的には消耗するだろう。役作りの凄味に驚いた。
同時にケイトブランシェットもCIAの女性幹部を実にうまく演じた。知性が強い印象だが、今回のような冷徹な役はお似合いだ。エリザベス1世も気が強いもんね。実はこういう男まさりの素質があるのかもしれない。
書き出すときりがないが、シーンでおもしろかったのは、ドイツのグリム童話の家での場面だ。連想したのはオーソンウェルズの1947年の名作「上海から来た女」だ。いくつかのプロットに類似点を感じたが、「上海から来た女」の最終の遊園地の場面とダブってしまった。名作と比較するのも何だが、こっちの方がいい。女性2人の凄味に圧倒されてしまった。
好きな作品の一つになった。
ここしばらくのDVDでは一番好きな作品となった。
CIAの元エージェントだった父親に殺人兵器のように育て上げられた少女の物語だ。
序盤戦からテンポもよく、フィンランドの美しい雪景色をはじめ映画「バベル」でも登場したモロッコ、スペインのバックも視覚的にも十分楽しめる。主人公シアーシャローナンはアクション作品主演としてもすぐれていたし、16歳の少女の繊細な心情を演じるのも見事であった。しかも、少女の敵となるケイト・ブランシェットが冷徹なキャラを見事に演じうまい。しびれっぱなしであった。
映像はフィンランドの雪景色が映し出される。美しい!そして主人公の動きにアッと驚く。
凍りついた世界の中で、父親ことエリックバナと娘ことシアーシャが小さい小屋でひっそりと暮らしていた。彼女は元CIAエージェントであった父親に鍛えられ育っていた。殺人兵器のように育てられていたが、テレビもラジオもなく、父親が口で伝える知識だけが彼女の唯一の知識であった。
戦闘力が父を越えるまでになったハンナに、ついに外の世界へ旅立つ日が訪れる。CIA捜査官マリッサを標的にすることが使命で、母親の仇ということだった。父親はしずかに小屋を去り、ハンナは残った。しかし、CIAはすぐさまアジトを逆探知して、部隊をフィンランドに送り、彼女は確保される。
確保されたCIAのアジトに主人公は一人拘留されていた。
そこでかつての父の同僚であるCIA捜査官マリッサことケイト・ブランシェットの命令で尋問がはじまる。ところが、完全に隔離していたこのアジトからハンナは脱出してしまう。外はフィンランドと対照的な乾ききったモロッコの乾燥地帯であったが。。。。
今回はアクション映画に挑んでいるが、ジョーライト監督は「つぐない」を撮った女性映画のプロである。そのプロが少女を殺人兵器にして描くアクションサスペンスが最上級のレベルまで達しているということをを示してくれた。旅先で出会った家族のインテリの母親やあっけらかんとしたアメリカンの娘との対比を見せながら、野性の少女のような主人公の姿を浮き上がらせる手法は実にうまい。
セリフは多いわけではない。簡潔だ。映像でセリフが表現しようとするものを伝える。
当然ながらリュックベッソン監督の名作「ニキータ」をストーリー的には連想させる。でもそのレベルにとどまらないのは、主人公 シアーシャ・ローナンの抜群の演技力であろう。想像もつかないほどの将来の大器であるといっていいだろう。男っぽく走る。最後まで走りまくる。しかも、素手のアクションが多く、体力的には消耗するだろう。役作りの凄味に驚いた。
同時にケイトブランシェットもCIAの女性幹部を実にうまく演じた。知性が強い印象だが、今回のような冷徹な役はお似合いだ。エリザベス1世も気が強いもんね。実はこういう男まさりの素質があるのかもしれない。
書き出すときりがないが、シーンでおもしろかったのは、ドイツのグリム童話の家での場面だ。連想したのはオーソンウェルズの1947年の名作「上海から来た女」だ。いくつかのプロットに類似点を感じたが、「上海から来た女」の最終の遊園地の場面とダブってしまった。名作と比較するのも何だが、こっちの方がいい。女性2人の凄味に圧倒されてしまった。
好きな作品の一つになった。