映画とライフデザイン

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フローズンリバー メリッサレオ

2011-02-16 21:03:39 | 映画(洋画:2006年以降主演女性)
サンダンス映画祭でグランプリに輝いた話題作。映画「フローズンリバー」は、白人の中年女と少数民族の若い女という2人の女性を中心としたシリアスドラマだ。悲惨な状況にある女性二人が、せっぱつまった状況を切り抜けるために、不法移民の輸送という犯罪に手を染めていく話。極寒の地でどん底の状態にいるアメリカの底辺の人たちの悲哀を描く。


カナダとの国境に面し、モホーク族の保留地を抱える極寒のニューヨーク州最北部の町が舞台だ。
白人女性の主人公ことメリッサ・レオは、2人の息子を育てながらスーパーの店員として働く。新居を買うために貯めていた大金を、ギャンブル依存症の夫が持ち逃げしたのだ。
夫の行方を探す主人公は、ビンゴ会場の駐車場で、モホーク族の女が夫の車を運転している現場を目撃する。追跡して問いつめたところ、女は「“盗んだ”のではなく、バス停でキーがささったままだったので“拾った”」と主張した。保留地でトレイラーハウスに暮らすモホーク族の女は、義理の母に奪われた自分の幼い子供をいつか引き取り、一緒に暮らしたいと願っていた。金を稼ぐために、冬の寒さで固く凍った川を車で渡り、カナダとの国境を越え、アジアからの不法移民をアメリカ側に密入国させるという危険な「裏仕事」に手を染めていた。


その夜も国境を越えるために車が必要だったモナーク族の女は、儲けを山分けすることを条件に、主人公を共犯パートナーに引き入れた。白人と先住民という人種の違いゆえ、初めは不信感を抱いた。しかし、2人は互いに協力し合い、不法移民を無事に引き渡すことに成功する。
不法移民をアメリカへ密入国させる裏仕事の稼ぎは最高にいいが、先住民保留地の外で警察に見つかれば即刑務所入りの“危ないアルバイト”だ。この成功に味をしめた二人は、お金を稼ぐために、再びペアを組むことにするが。。。。


現代アメリカにおいて、移民問題が深刻だというのが改めてよくわかる。
先日見た「闇の列車光の旅」でも中米からの移民の話が出ていた。今回はカナダからアメリカへのアジア系の移民を不法輸送する。一体不法移民ってどれだけいるんであろう。その昔は中国から香港への不法侵入がよく映画で出てきた。川を懸命に渡って逃げていく話だ。今回の舞台はまさしく「凍りついた川」だ。北朝鮮から中国へ、川を渡っての脱北者の話がよく出るが、ここでは車で移動する。トランクに入りこむのだ。ここまで寒いと管理もずさんになるのかもしれない。同時に先住民のための保留地という治外法権的な法規逃れの場所も存在するのは知らなかった。これほどまでに映画化されるというのはよほどの問題なのであろう。

テーマは女の友情と母性の強さかなと思うけど。。。

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