ピアノ教室のなにげない日常日記

ピアノの先生でおばさんな「若芽」の、なにげない日記

付点のリズムで遅れる

2012-09-11 23:46:53 | 合唱
 地区の行事でコーラスの伴奏、という2つ目の本番も、無事終わった。
 初めに2曲、合唱を聴いてもらってから、あとの5曲は参加者の皆さんと一緒に歌った。今回は指揮者がいないので、何の合図もなく、わかめが次々に弾く伴奏に合わせて歌ってもらうことになるので、皆さん、ちゃんと歌ってくれるンかしらと心配していたが、女の人だけじゃなく男性陣のいい声も聴こえてきて、嬉しくなりました。

 今回2つの伴奏をやってみて、一つ気付いたことがある。付点の感じ方、弾き方、歌い方についてである。
 マリンバの曲に、マリンバが16分音符の連打をしている時に、ピアノは付点(付点8分音符と16分音符)という箇所があった。わかめはリズムには割りと自信があるのだが、マリンバのTさんに、付点でちょっと遅れるんじゃないかと指摘されて、付点音符がちょっとだけ長めになっていることに気付いた。
 マリンバは叩いた瞬間が発音の瞬間であるのに対し、ピアノは鍵盤が1㎝下がるまで音が出ないわけで、テンポの速い曲の場合は特に、リズムを正確に弾いていてさえ、遅れてしまうらしいが、とにかく、ほんの少し長くなっただけで微妙に合わなくなるのである。(この箇所は、付点をやや短めに前ノリにして遅れないようにした。)

 一人で演奏する時、リズムというものは、その人の音楽の流れの中で自由に伸び縮みするものである。2分音符のような長い音価の音符が出てくれば、つい長めになるし、付点音符も、近現代のテンポの速いリズミカルな曲では正確さが要求されるが、ロマンティックな曲やスローな曲は、短いと焦って聞こえるので長めに弾くほうが安定する。その部分で歌いたい時には、この傾向はより顕著になる。
 そんなわけで、ソロの時に付点音符を引っ張る習慣がついていると、アンサンブルの時にも音価をキープしようとして引っ張ってしまうんじゃないかな。
 相手も自分も付点のリズムなら、同じように長めに弾いた結果うまく合う、という可能性もあるが、片方が16分音符の刻みでさっさと行ってしまうような時には、ズレが生じてしまうのだ。
 ポイントは、自分は正確にリズムを刻んでいると思い込んでいるところにある。連弾や伴奏でなんかしっくり行かないなあ、と思っている方、一度付点のリズムを見直してみてはどうだろうか。

 それから、アンサンブル(合唱なども含む)での付点の問題には、もう一つあって。
 今回の地区の行事で歌った曲の中に、「はにゅうの宿」があった。この曲は、ご存じとは思うが、歌いはじめから付点が続くのである。歌はピアノ以上に付点が伸びやすい。加えて大勢で(気持ちよく)歌うことで、歌はもう伸び放題、どんどん遅くなる。
 本番前の練習で気付いて、コーラスのメンバーにはひと言注意したので、本番はみんな気を付けて、伸びすぎないように歌ってくれた。
 大勢で付点のリズムを演奏する時には(歌では特に)、伸びすぎに注意しましょう。