赤川次郎『三毛猫ホームズの心中海岸』

暗くて重い作品が続いたので、
ちょっと楽しい気分になりたいと思って読んだのですが・・・


海に転落した車の中から、睡眠薬を飲んだ男と、喉を切られた女の死体が見つかる。
無理心中と思われたが、たまたま現場に来ていた晴美は、男の顔に見覚えがあった。
前日の夜にレストランで見かけた男で、その時は別の女性と一緒だったのだ。
心中に見せかけた殺人事件か！？
火枝家の闇に、片山たち三毛猫ホームズチームが挑む。


事件は心中偽装（？）事件から始まり、
葬儀会場にきた男の死など、作品中ではかなりたくさんの「死」が描かれます。
ホームズたちの軽妙なやり取りはあるんですけど、
事件があまりにもあちこちで起こるものだから、
作中の片山の言葉ではないですが、何も進展しないんですよね、かなり最後まで。
どうなるんだろ、これ？と不安な展開です。

そして、真相は明らかになっていくのですが、
脱力するような意味不明の動機と、嫌すぎる犯人像。
決して楽しくなかった作品でした（＾＾；
うん、最後まで。
辛かったです。

『告白』『盤上の敵』ときて『心中海岸』か・・・
さすがに心がくたびれました。
次こそは、もっと楽しい本を読むぞ～！