「Ｌ０系」発表

　東京－名古屋間の２０２７年開業を目指しているリニア中央新幹線（東京－大阪）で、ＪＲ東海は営業運転に向けた最終型となる新型試験車両「Ｌ０（エルゼロ）系」を開発し２６日、発表した。

　今後、先頭車４両、中間車１０両を製作。これまでの実験車両は最長５両編成だったが、４代目となる新型車両では営業運転に近い最長１２両編成とし、１３年度末に延伸工事が完了し１８・４キロから４２・８キロとなる山梨リニア実験線に投入、振動や乗り心地など最終的な走行試験をする。

　山田佳臣社長は記者会見で「微修正はあると思うが、最終型として絶対の自信を持っている。試乗会も計画したい」と話した。

　ＪＲ東海によると、先頭車は車内空間の確保と走行時の空気抵抗などを考慮し、先頭長を現在の実験車両と同じ１５メートルとし、より滑らかな形状に。車体断面も半円筒形から角形となってやや広くなり、頭上の空間を確保、居住性が増した。定員は、先頭車が２４人、中間車は６８人。東海道新幹線と同じ１６両編成になれば乗客は１０００人となる。

　「Ｌ０系」の「Ｌ」はリニア、「０」は東海道新幹線の０系と同様、営業線仕様の第１世代の車両を表している。

　リニア中央新幹線は、南アルプスをほぼ直線に貫通する「南アルプスルート」で事実上決着。４５年に全線が開通すれば、東京－大阪を最高時速５００キロ、約７０分で結ぶ。