先日の休みに電子パーツ店を徘徊していたら、高級オーディオ試聴会が行われていました。買えるはずもないのに中に入って聴いてみました。
中でもカナダ製の二重反転式のターンテーブルのレコード・プレーヤーが光っていました。レコードを乗せるのは上ですけど、上と下のターンテーブルが逆方向に回っています。確か二百数十万円と紹介されていました。
昔の演歌とかフォークソングなどのレコードが試聴に使われ、多くの年配の方々が熱心に質問されていました。
(蛇足)
旧ソ連の飛行機は二重反転プロペラとかソ連製ヘリコプターでは二重反転ローターが得意でしたね。何でもトルクを相殺させるとか。二重反転と聞いたら思い出しました。
我々の業界では同軸上で逆回転するものが必要だから、遊星ギアなどを返し、単一動力にて逆回転機構を作り上げますが、音を追うターンテーブルは針がいかに物理的、力学的な振動や応力を受けずにレコードの溝を忠実にトレースするかを極めるものと思います。
弱弱しい単純な機構がゆえに、CDなどと云うデジタルものが存在しなかったとすれば、思考錯誤をへて今頃は地球コマのようなターンテーブルに進化していたかも知れませんね。ロマンです。
そういうものなんですね。
CDが現れなかったらレコード・プレーヤーの今はどうなっていたんでしょうね。
今はレコードなる存在を知らないか、見たことがないという世代がほとんどでしょうね。
カセット・プレーヤーだって見たことがない子供がほどんどらしいですね。
音楽もネット配信になって、物理的な動きで音を出す機械の終焉ですか。
今回のプレーヤーの設計者は利益が出るかどうかという不安はあるでしょうけど仕事としては面白そうですね。