晴れのち曇り、時々パリ

もう、これ以上、黙っていられない! 人が、社会が、日本全体が、壊れかかっている。

中国は古代から中世に掛けての帝国と同じ「欲望」のままに膨張し「征服」する感覚で生きているらしい。

2013-02-06 23:01:22 | 国際関係
古代に或って民族の消長は、攻めて征服するか、攻められて征服されるかであり、それ以外の可能性は無かったようだ。


自分達だけの土地で、自分達だけの社会を営み、そこにある物で満足して代々暮らし続ける事は、地政学的に余程の運に恵まれていないと、不可能であった。

周辺民族を攻め滅ぼし、領土を拡張し、負けた民族は滅ぼされ、生き残った者は奴隷にされて、一民族の消滅は日常に見られる出来事であったようだ。

幾ら自分達に野心がなく、周辺の民族の土地や富に関心が無くとも、相手もそうだとは限らない。

「ほっといてくれ」は、通用しなかった。

栄えるにつれ、豊かになるにつれ、それを奪おうとする多民族に侵略された。

強大な兵力を維持出来た限られた支配者に率いられた民族だけが、生き残り領土を拡げ、その他は家を焼かれ、畑を踏みにじられ、その挙げ句に全てを奪われて消えて行く運命に有った。


古代とは、一部の強大な権力者のみが総ての富を手中にし、その民族は権力者の峻厳な支配にうめきながらも、多民族を攻め滅ぼす事で自分達の姓名の安全が保障されて、生き続ける事が可能となった。


古代とは、人間に取って実に生きづらい悲惨な時代であったに違いない。


古代ペルシア。

古代エジプト。

古代マケドニア。

古代ローマ。

古代中国。


そのまま、人間は少しもその本質を変える事無く、「野心的支配者」が登場するごとに、征服戦争に明け暮れて行った。


ゲルマンの諸部族。

アッティラ。

ノルマン人達。

チンギス・ハーン。


ヨーロッパも例外では無い。


アジアでも代わる所は何も無い。

日本とて同じ事。

『アイヌ』を。

『クマソ』を。

『出雲族』を。


大和朝廷は、情け容赦なく生い立て、殺して土地を奪い、恭順させて行った。


祖先以来の土地の明け渡しを迫り、拒否すれば攻め、敵対する領主を滅ぼし根絶やしにして、信長も、秀吉も、徳川幕府も自分達だけの安寧を求めた。

勝手に「錦の御旗」を掲げた薩長は、御所を護って働いた会津藩を「賊軍」に貶め、幕府を葬り去った。

あまたの才能が、薩長の利己的突出によって、消されて行った。

ほっといて欲しかった人々の、小さな幸せは、尊重しては貰えなかった。



特に、東アジアの大陸は、漢民族と北方民族とが支配権を奪い合い、権力が交代する度に、前権力者の血縁者を一人残さず根絶やしにして行った。

始皇帝も、秦の民には英雄であったろうが、周辺諸民族に取っては悪魔であった。

ほっといてくれない。

力づくで領土を奪われる。

歯向かえば殲滅される。

恭順すれば兵士とされて、更に多民族征服の戦いへ狩り出されて、生きて帰還する事は希であった。

親も、妻も子供達も、それまでの生活を失って、殺され奴隷にされ、四散してしまった。


あれだけの宏大な地域を、あれだけの無数の民族が生きている土地を、統一して支配する等と言う事は、やわな事では成り立たない。

力と恐怖とで、支配する。

支配される側は、最初は恨みつらみを託ちつつ、世代が変わる度にそれらの感情は薄れて、跡はただ諦観による惰性の人生しかなかった。

一旦何かのきっかけで反乱が起こるまでは。


支配者達は、国民をガンジガラメに縛り上げ、反乱の気配すら許さぬ冷酷な支配体制を作り上げる。

しかし、どれほど強大な帝王であろうとも、いかに強力な帝国であろうとも、永遠に存続する事は不可能である。


民衆の怨念が増幅して発酵し、いつの日か必ず沸騰点を迎える事は、避けられないのだ。

力の支配は永遠では無い。


中国人は、その事を骨身に沁みて知っている。


であるからこそ、支配者達は自分達の支配をより長らえたいと考え、策を弄する。

国民達は、何かのきっかけを探して、鬱屈したエネルギーを爆発させる。



現在の中国共産党一党支配の体制が、破綻しかかっている事は世界中が知る所である。

当然、共産党指導部も判っている。

だからこそ、より現体制を長らえ持続させる為に、奸智を絞って政権維持にこれ務めるのだ。


幸い彼等には、うってつけの目くらましが有る。

我らが日本国である。



4千年間に渡って、支配し支配されて生きて来た民族的本質である、「謙譲」や「博愛」や「正義感」等の言葉が載っていない辞書しか無い中国人は、欲しいと思う物は徹底的に手に入れようとする。

第二次世界大戦後は、「共産党支配」の確立の為に四苦八苦して来た。

そして、その間の失われた半世紀で、清朝中国末期と殆ど変わらない後進的社会のインフラや無いに等しかった国民資産を、国民自身に悟られない様に情報統制を行って来た。

そして当然の帰結として、共産党支配体制を維持し、且つ国富を高める為には「経済開放政策」は不可欠であった。


その結果は、衆知の如く。


世界中の資源をどん欲に確保し、高度な工業化の為に西欧の技術を導入しては奪い取り、今や世界は中華人民共和国の為に存在する、と言って憚らない如き鼻息の荒さと相成った。


その間の、社会に存在する矛盾点から国民の眼を反らす為にも、日本と言う国の存在程、彼等に取って都合の良い物は無いだろう。



中国人民軍海軍の艦艇により、日本の海上自衛隊の自衛艦が「ミサイル攻撃」のスタンバイである、照準レーダーでロック・オンされていた。


多いにあり得る話である。

軍の最上層は、日本と戦争する事等考えていない言う。

しかし、管轄の司令官クラスになると、「日本憎し」と「日本への侮り」とで、軽はずみに跳ね上がる事等、想定内である。



▶中国外務省、コメント避ける=レーダー照射「報道で知った」(時事/見出し)

>中国外務省の華春瑩・副報道局長は6日の記者会見で、中国海軍のフリゲート艦が海上自衛隊の護衛艦に射撃用の火器管制レーダーを照射したことについて、「われわれも報道で知った。具体的な状況は承知しておらず、(別の)関連部署に聞いてほしい」と述べ、直接的なコメントを避けた。

>日本側がレーダー照射に絡み、中国側に抗議したことについても反論しなかった。中国外務省は共産党中央の指示を受けて、レーダー照射問題から距離を置き、外交面での騒動の拡大を抑えようとしているとみられる。日本がレーダー照射を発表した意図や今後の出方を警戒し、中国側が慎重な態度に出ているとの見方もある。
【時事通信/2月6日(水)16時48分配信】



一度限りではなかった以上、今回の事件が偶発である可能性は、少ないと思われる。

もし、現場の軍人の単独行動だとすれば、共産党中央委員会は「人民軍」を完全に掌握し切れて居ない事を意味する。

文民統制が為されていないのだ。


または、中央指導部の「一部」が知っていた、黙認していた、間接的関与が有ったのであれば、指導体制に完全な一枚岩とは言えない、政権内部に弛みがある事を意味する。


或は、最高指導部からの「指示」が有ったのであれば、現指導部の破綻を意味するのではなかろうか。

何故ならば、照準レーダーを照射する事は、交戦状態にある事を意味する以上、国際社会の中であり得ない発想であるからだ。

日本以外であれば、戦端が切って落とされていた筈だ。



▶「レーダー照射、米軍なら反撃」メア元日本部長(読売/見出し)

>元米国務省日本部長のケビン・メア氏は6日、国会内で講演し、中国海軍の艦艇による海上自衛隊艦艇への火器管制レーダー照射について、「米軍であれば、(自らへの)攻撃と判断して反撃する」と述べた。

>そのうえで、「中国海軍は規律が良くないし、あまり訓練もされていない。非常に危ない」との懸念を示した。

>中国の海洋戦略に関しては「尖閣諸島だけでなく(沖縄本島などの)琉球諸島も狙っている。中国の脅威にどう対処するか、日本は決断しなければならない」と述べた。具体的には、現在6隻のイージス艦を増やし、航空自衛隊の次期主力戦闘機として米国から調達する「F35」を予定の42機より多く購入すべきだと指摘した。
【読売新聞/2月6日(水)20時15分配信】



まず、このコメントをした人物の「社会的信用度」の事は置いて置くとして、その言う所は妥当である。

日本の様な「自衛隊法」で相手からの「直接」攻撃を受けた後からで無いと反撃出来ないと言う「特殊な軍隊」で無ければ、歴史的社会的外交的に見て「中国軍」が攻撃態勢に入った事を確認すれば、通常なら即反撃するのが当たり前であろう。


そして、指導部は事が公になった以上、日本側の出方を見ている段階であり、事態を一時停止状態に置く。

その間に、情報操作をして国民の間に「反日感情」をまたまた掻き立てるのだ。



▶中国海軍レーダー照射 環球時報、「日本の自作自演」と主張(FNN/タイトル)

>中国外務省は、6日午後の会見で、レーダー照射について「報道を見て知った」と述べ、直接の回答を避けた。
中国外務省の華春瑩報道官は「その報道はわたしも見た。くわしいことは把握していないので、主管部門に問い合わせてください」と述べ、直接回答することを避けた。

>華報道官は、日本から抗議を受けるまで、中国外務省が事情を把握していなかったことを明らかにした。

>人民日報系の新聞「環球時報」は、ウェブサイトで「日本による自作自演だ」と主張する記事を掲載している。
記事では、「日本側は今回の件について、双方のくわしい航行状況を公表しておらず、故意に事実をねじ曲げている」と指摘し、日本を非難している。
【FNNニュース/2月7日(木)1時27分配信】



又始まったか、と言ったこの「うんざり感」はどうしようもない。


彼等中国人には、理屈は通用しない。

とにかく、彼等に合わせる事が、唯一彼等の隣で生きて行く方法なのだ。

13億人のマンパワー。

その分母がもたらすGDPの圧力は、凄まじい。

あくまで、『足し算』の結果であって、『割り算』にすれば国民一人当たりの数字はまだまだ大幅な「開発途上国」であるにも拘らず、自尊心と優越感とで世界を睥睨する。



▶「日本の交渉や抗議は受け付けない」中国駐日大使が発言=中国軍の領海侵入、レーダー照射でー中国メディア(レコチャ/見出し)

>日中双方で動きが出た。京華時報の報道。

>程永華(チョン・ヨンホア)中国駐日本大使も同日、強い口調でこれに反ばくした。「尖閣諸島は中国固有の領土。その海域は中国の領海である。よって、我々の海洋監視船は公務として正常なる巡航を行っているにすぎない。中国側は日本の交渉や抗議は受け付けない。また、前述の公務に対する妨害活動の停止を日本側に求める」とした。これは、斎木昭隆外務審議官が程大使を外務省に招へいし、中国海洋監視船の領海侵入に抗議した際の発言。
【Record Chaina/2月6日(水)12時53分配信】



いやはや恐れ入る。

「尖閣諸島は中国固有の領土。その海域は中国の領海である。よって、我々の海洋監視船は公務として正常なる巡航を行っているにすぎない。中国側は日本の交渉や抗議は受け付けない。また、前述の公務に対する妨害活動の停止を日本側に求める」

尖閣諸島の北100キロの「公海上」での極端な軍事行為を「領海上の公務」だと言われては、始皇帝と同じ発想としか思えない。



▶中国海軍のレーダー照射は、「日本側の執拗な追跡や挑発」に対応したもの―中国メディア(レコチャ/見出し)

>2013年2月6日、中国共産党機関紙・人民日報傘下の環球時報(電子版)は、このほど中国海軍の艦艇が日本の海自護衛艦に向けてレーダー照射を行ったことに対し、中国の専門家や香港メディアの見解などを紹介した。

>香港・大公報は6日の報道で、「武器を直接相手に向ける方法を除いては、射撃管制用レーダーの照射は最も戦争に近い行為と言っても過言ではない。そのため、国と国の艦艇の間でこの手段は滅多に使われない。なぜなら、射撃管制用レーダー照射後の次のステップは実際に射撃することだからだ。また、レーダーを照射することは自分の居場所を相手に知らせるようなもの。平和な時代において、艦艇の座標(位置)は軍事機密に含まれる。そのため、よほどのことがない限り自分で居場所をさらすことはしない。専門家の分析によれば、今回の事件は日中両軍の間に異常な事態が発生した可能性がある。たとえば、日本側の挑発行為や長時間にわたる追跡などだ」と伝えた。

>中国・環球時報は記事の中で「日本はあまりにも身勝手な解釈をしている」と指摘。仮に中国がレーダーを照射したとしても、それは日本側が執拗に中国海軍の艦艇を追跡し、挑発したからだと伝えている。
【Record Chaina/2月6日(水)13時53分配信】



驚いた。

彼等中国人が「身勝手」と言う言葉を知っていた。


しかし、考えてみると中国人の歴史的行動パターンから思うに、自分達の意に沿わない他国の行為は、総て「身勝手」な事になる訳だ。

思わず納得してしまった。


隣人は選べない。

しかし、自分から引っ越して行く事は出来る。

しかし、隣の国からは逃げられない。

いやでも、13億人の彼等は隣に居る…。



▶日本は「挑発行動停止を」=中国(時事/見出し)

>中国外務省の華春瑩・副報道局長は5日の記者会見で、中国の海洋監視船が繰り返し沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)沖の日本領海に侵入していることについて問われ、「日本側が釣魚島海域に船舶や航空機を出動させる挑発行動をやめるのが急務だ」と反論した。

>華副局長は海洋監視船について「通常のパトロールであり、釣魚島海域で管轄権を行使する正常な公務活動だ」と改めて主張。日本側に「中国側と対話を通じて適切に問題を解決する有効な方法を見いだすべきだ」と要求した。 
【時事通信/2月5日(火)17時36分配信】



「日本は挑発行動停止を」求められて居りますよ。

安倍晋三さん。


それとも。

中国と、北朝鮮と、ロシアと、アメリカと、アル・カイーダとで、「自衛隊法改正」と改憲をさせる為に共同歩調を取っているのかしらん。




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2 コメント

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狡兎死して走狗烹らる (宗純)
2013-02-07 10:22:25
20年前の冷戦崩壊で欧州では軍備が大幅に縮小されているしアメリカでも戦略原潜などの第三次世界大戦用の兵器や兵員数が大幅に削減される。
9・11やアルカイダは危機に瀕した米軍にとっては組織防衛上是非とも残しておきたい大切な存在。
対ソ連用の我らが自衛隊も本来ならお役御免で、大幅なリストラ対照なのですが、・・・
まあ北朝鮮とか中国ですが、日本にとってこれらは米軍の救いの神のアルカイダですね。
対テロ支援で日本はインド洋で米軍など多国籍軍に無料給油していたんですが、
インド洋は嘘ではないが、本当の現場はホルムズ海峡内のペルシャ湾を含むアラビア海。
千葉県の外房に海水浴に行くのに近所には『太平洋に泳ぎに行ってくる』と言うようなのもで、聞いた方は豪華ハワイ観光旅行と勘違いする仕組みと同じインチキ。
この騒動ですが、実は一番大事な情報が完璧に抜けているのですよ。
日本の自衛隊でも無断で外国軍艦に三浦半島の相模湾の領海ギリギリの公海上に接近されたら、レダー照射すると思いますよ。
そもそも150mもある5000トン級の両船の間隔が3キロは異常事態ですよ。船舶にはブレーキがないのですぐには止まれない。
普通なら5キロに接近した時点で衝突防止の回避行動を取るために3キロの距離で睨み合う展開にはなりません。
宗純様。 (時々パリ)
2013-02-12 07:55:17
コメント有り難うございました。
中国、北朝鮮、ロシア、アメリカ、アル・カイーダが、結束して日本に自衛隊法の改正と国軍化の後押しをしてる様に感じてしまいます。
「インド洋給油」は勿論その通りで、それをごまかして報道する事も、その通りですね。
しかし照準レーダーのロック・オンは海自もやってるんではなかろうか、とはふと頭をよぎりました。
模擬演習で日航機を撃墜してしまった「米軍+自衛隊」としては、日頃から照射訓練してたとしても、不思議では無いですし。

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