「コート・ダジュールは山国だった」続編で、再び「鷹の巣の様に」山頂にへばりつく村を訪れよう。
前回は、殆ど観光客が訪れない、本物の「生きた村」をご紹介した。
今回は、「世界のリゾート」コート・ダジュールならではの、有名観光地に挙げられる村々を、ご紹介する。
ニースから「断崖道路(コーニッシュ)」の中段を東に20分も走れば到着する『エズ・ヴィラージュ村』。
「サン・ジャン・キャップ・フェラ岬」を背後に望む『エズ村』
切り立った断崖の真下の「プティット・コーニッシュ(下段道路)」には、『エズ・ボー・ド・メール(海浜のエズ)村』がある。
『エズ村』と『海浜のエズ村』とを共に見下ろす
「モワイヤン・コーニッシュ(中段道路)」の、村の入り口に駐車場があり、そこからそのまま上り坂。
ジグザグに登ると、小さく鍵型に曲がった「城門」がある。
村の中は、階段だらけ。
この村に、二軒の高級ホテルがある。
何件もの家が、それぞれ客室になっている。
ホテル『シャトー・エザ』の看板
この写真の左下、暗く陰になっているアーチの奥も、この小径の先も、ホテルの客室。
小径の途中左の小さな黒いドアは、客室の一つ
レストランは、一番外側の断崖に向かって、テラスがせり出す様に作ってある。
どの客室も、意匠が異なり古い石組みむき出しの壁が、歴史と情緒をタップリ感じさせてくれる。
階段でなければ、狭い小径がうねる。
山頂は城跡。
その「城址公園」のような頂上部だけは入場料が必要となる。
そこは「シャボテン公園」になっている。
この村には、ニーチェが滞在した。
断崖絶壁を縫う様に、下の「海浜のエズ村」まで、岩だらけで草薮だらけの小径が、急坂となって続く。
彼が「思索」に耽りながら上り下りしたと言う事で、『哲学の道』と呼ばれているらしい。
地中海が眼下に広がり、正に絶景である。
次にニースを挟んで反対側、西側に言ってみよう。
ニースを西に抜けて、カーニュ村当たりから山側に入って行くと、45分程でもう一つの有名な村に至る。
『サン・ポール・ド・ヴァンス村』である。
『サン・ポール・ド・ヴァンス村』
この村も、周囲は城壁に囲まれて居り、入り口は大砲用の狭間が開いた城門で防御されていた。
鍵型に曲がる城門へのアクセス
城門は、単なるドアではなく頑丈な建造物であり、壁面にタイル製の村の遠望図と、見取り図とが掲げられている。
城門の内壁に掲げられた見取り図の遠望図
この村は、世界中の観光客に大人気で、城門から中に入ると細長い村の中央を通る「背骨」の様な<メイン・ストリート>には、アート・ギャラリーやハンド・クラフトの店がずらりと並んでいる。
中央の通りを先まで抜けると、反対側の城門に至る。
反対側の城門
この城門を出ても、街道には至らない。
引き返す形で、城壁に沿って城壁の外側の道を、入り口の城門に引き返す様になっている。
そして、その城門の外に「墓地」がある。
「サン・ポール・ド・ヴァンス村」の墓地
この墓地に葬られている、最重要人物は『マルク・シャガール』であろうか。
彼は、最晩年この村で余生を過ごし、この墓地に眠っている。
『マルク・シャガール』の墓
墓地を後にして、再び城門をくぐって、中央の通りに平行する外側の道を引き返す。
お花に飾られた、非常に美しい階段状の玄関を持つ民家が有った。
左の階段の上に、もう一つ上の階の住居の玄関も有る
途中の家の壁面に、繰り込みの壁龕が有って、聖人の像が祀られていた。
聖者様の両肩に、鳩が留って寒さを避けていたのが、とても印象的であった。
大司教笏を手にしているので、この村出身の古の大司教様ででも有るのだろう。
聖人と鳩
今週ご紹介した「鷹の巣村」は、観光的で住民の生活感覚は感じ取れない。
前回の『ペイユ』と『ペイヨン』の」様な、一握りの住人達が昔ながらの暮らしを未だに守っている「生きた村」の静けさの方が、観光的で賑やかな「見せ物の村」よりは、ずっと魅力が有る事は語るを待たないと、改めて思った。
前回は、殆ど観光客が訪れない、本物の「生きた村」をご紹介した。
今回は、「世界のリゾート」コート・ダジュールならではの、有名観光地に挙げられる村々を、ご紹介する。
ニースから「断崖道路(コーニッシュ)」の中段を東に20分も走れば到着する『エズ・ヴィラージュ村』。
「サン・ジャン・キャップ・フェラ岬」を背後に望む『エズ村』
切り立った断崖の真下の「プティット・コーニッシュ(下段道路)」には、『エズ・ボー・ド・メール(海浜のエズ)村』がある。
『エズ村』と『海浜のエズ村』とを共に見下ろす
「モワイヤン・コーニッシュ(中段道路)」の、村の入り口に駐車場があり、そこからそのまま上り坂。
ジグザグに登ると、小さく鍵型に曲がった「城門」がある。
村の中は、階段だらけ。
この村に、二軒の高級ホテルがある。
何件もの家が、それぞれ客室になっている。
ホテル『シャトー・エザ』の看板
この写真の左下、暗く陰になっているアーチの奥も、この小径の先も、ホテルの客室。
小径の途中左の小さな黒いドアは、客室の一つ
レストランは、一番外側の断崖に向かって、テラスがせり出す様に作ってある。
どの客室も、意匠が異なり古い石組みむき出しの壁が、歴史と情緒をタップリ感じさせてくれる。
階段でなければ、狭い小径がうねる。
山頂は城跡。
その「城址公園」のような頂上部だけは入場料が必要となる。
そこは「シャボテン公園」になっている。
この村には、ニーチェが滞在した。
断崖絶壁を縫う様に、下の「海浜のエズ村」まで、岩だらけで草薮だらけの小径が、急坂となって続く。
彼が「思索」に耽りながら上り下りしたと言う事で、『哲学の道』と呼ばれているらしい。
地中海が眼下に広がり、正に絶景である。
次にニースを挟んで反対側、西側に言ってみよう。
ニースを西に抜けて、カーニュ村当たりから山側に入って行くと、45分程でもう一つの有名な村に至る。
『サン・ポール・ド・ヴァンス村』である。
『サン・ポール・ド・ヴァンス村』
この村も、周囲は城壁に囲まれて居り、入り口は大砲用の狭間が開いた城門で防御されていた。
鍵型に曲がる城門へのアクセス
城門は、単なるドアではなく頑丈な建造物であり、壁面にタイル製の村の遠望図と、見取り図とが掲げられている。
城門の内壁に掲げられた見取り図の遠望図
この村は、世界中の観光客に大人気で、城門から中に入ると細長い村の中央を通る「背骨」の様な<メイン・ストリート>には、アート・ギャラリーやハンド・クラフトの店がずらりと並んでいる。
中央の通りを先まで抜けると、反対側の城門に至る。
反対側の城門
この城門を出ても、街道には至らない。
引き返す形で、城壁に沿って城壁の外側の道を、入り口の城門に引き返す様になっている。
そして、その城門の外に「墓地」がある。
「サン・ポール・ド・ヴァンス村」の墓地
この墓地に葬られている、最重要人物は『マルク・シャガール』であろうか。
彼は、最晩年この村で余生を過ごし、この墓地に眠っている。
『マルク・シャガール』の墓
墓地を後にして、再び城門をくぐって、中央の通りに平行する外側の道を引き返す。
お花に飾られた、非常に美しい階段状の玄関を持つ民家が有った。
左の階段の上に、もう一つ上の階の住居の玄関も有る
途中の家の壁面に、繰り込みの壁龕が有って、聖人の像が祀られていた。
聖者様の両肩に、鳩が留って寒さを避けていたのが、とても印象的であった。
大司教笏を手にしているので、この村出身の古の大司教様ででも有るのだろう。
聖人と鳩
今週ご紹介した「鷹の巣村」は、観光的で住民の生活感覚は感じ取れない。
前回の『ペイユ』と『ペイヨン』の」様な、一握りの住人達が昔ながらの暮らしを未だに守っている「生きた村」の静けさの方が、観光的で賑やかな「見せ物の村」よりは、ずっと魅力が有る事は語るを待たないと、改めて思った。
『天涯付きベッド」と閻魔様とは、あまりにに合わない(爆)
サン・ポール・ド・ヴァンスのホテル『サン・ポール』だったら、15年程前に新規開店した「高級」ホテルが、今でもありますが。
とってもセンスの良いホテルですよ。
真ん中の道の右側に。
それが新規開店以前にあそこに同名のホテルが有ったかどうか、定かでは無いです。
いまは観光化されすぎたエズも40年まえは乗合バスでよく遊びにいったもんです。そのころはほんとにひなびたムラって感じでした。しかし絶景だけはむかしのままですけど。
ヴァンスではサンポールというホテルがお手頃価格で雰囲気があります。ありました?かな。
行かれましたか。
それは良かった。
それに付けても、私が不満に思う事は、日本は「古いもの」を平気で捨て去る事です。
「古い」と言う言葉が否定的に使われる有様。
新しいピカピカで豪華な華麗な物は、お金をかければ出来ますし、手に入ります。
時間が購って来た物は、お金では手に入らない。
人間だって、若者は大人には敵わない筈なのに、日本の町には大人の居場所が無い。
総てに於いて、お子チャマ社会であることが、とっても不満です。
ええっ、もしかしてHimさまは、常にピンヒールなのですか!?
数百年タイムスリップする様な村を歩くときは、草鞋でしょ!!(*^_^*)
ザルツブルクも素敵ですが、何しろここにはあくまで青い空と、輝く太陽と、紺碧の海が同時に楽しめます。
今週も楽しませて頂きました。
階段、石畳、歩くのも大変ですし、ピンヒールの靴など、ヘタするとヒールの後ろの皮が剥ける事がありますが、私とても、好きなのです。
この国で一番好きな町が、ザルツブルクなのですが、小路、路地、正にこの様な感じです。落ち着きますね。石畳も、どんどん少なくなって来ておりますね、時代でしょうか・・・。
今週もありがとうございました。世の中虚しい事ばかり、偶にはこの様な所で、心を洗いたいものです。