「花壇の中の二人の女性」
たちもとみちこさんが沖縄を旅行した経験を絵本にした『ポヤップとリーナ沖縄へいく』を読みました。ポヤップとリーナという二人の主人公が沖縄に行って、沖縄の様々な動物、植物、特産物を現地の人に紹介してもらうというもの。
ここでもたちもとさん独特の色彩感覚が生かされて、沖縄のカラフルな植物・特産物・動物が鮮やかな色合いで表現されています。
僕は沖縄に行ったことがないけれど、その印象は、他の地域とちがってどこかゆったりとした時間軸が流れているというもの。この絵本では、そういう沖縄の印象が、たちもとさんの貼り絵のような絵によって表されて、どこか近いけれど異世界のような場所に行っている気にさせられます。
ポヤップとリーナが最初沖縄についた頃には、沖縄の色いろなものを現地の人や動物に教えてもらって、ポヤップとリーナはそのもの珍しさに驚いておおはしゃぎしているようです。
それがページが進むにつれ、カンムリワシに乗せられて西表島に行った頃から、どこかより異次元の世界にいるような雰囲気になります。平和だけれど、静かで、自然の神秘の世界に触れているようなのです。表面上は他の世界と変わらないようでも、何かより世界の奥に入っていっているような。このあたりから、絵本からもポヤップとリーナのはしゃぐ声は少なくなり、彼らも静かになって沖縄のより奥の世界でじっとおとなしくしている感じがします。
これはたちもとさんもそう感じたからかな。
ポヤップとリーナの旅えほん(1) ポヤップとリーナ沖縄へいくワニマガジン社このアイテムの詳細を見る |
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