joy - a day of my life -

日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

Fear of having everything you deserve

2007年03月21日 | reflexion

             白い光の差す歩道


心理トレーナーのチャック・スペザーノさんの本を読んでいて印象に残ったことの一つは、

「競争して他人に勝つことはできない」

   や

「勝とうとするとき、意識の奥底では負けることを前提している」

といった彼の言葉でした。


「他人に勝つことはできない」という命題は、ちょっとわたし(たち)をシュンとさせます。その言葉は、いかにわたし(たち)が勝ち負けにこだわって生きているかを思い出させるからです。

「勝つことはできない」という言葉は、そのように意識の底で着々と練っていた策略が無効であると宣告されたようで、悔しさと恥ずかしさでいっぱいにさせられます。

「勝つこと」の反対は「負けること」ですが、「負けること」とは言い換えれば「恥をかくこと」と言ってもいいかもしれません。「勝つことはできない」と言われると、勝とうとして策略を練っていたのにそれが全部無駄だと分かり、つまり負けを宣告されたような感じになり、人前で恥をかかされたような気持ちになります。

ただ、逆に言えば、「人に勝つことはできない」ということは、私たちは「人に負けることもできない」ということを意味しています。

「人に負けることはできない」ともし言われたら、それもまたわたし(たち)は居心地が悪くなります。「決して人に負けることはできない」という命題もまた、わたし(たち)はすぐには受け入れることはできません。

おそらくそれは、つねに人に勝とうとしていたわたし(たち)が、じつは意識の奥底では「自分は負ける」と思い込んでいるからだと思います。「自分は絶対に負ける」と思い込んでいるのに、神様に「人に負けることはできない」なんて言われても、「いやいやわたしは絶対に負けて恥をかきますよ」と言い返したくなる自分がいます。

「人に負けることはできない」ということは、とても素晴らしいことです。それは、いついいかなる時でも、わたしたちのなかには誰にも否定することができない素晴らしいものがあることを教えてくれるからです。でもわたし(たち)は、そういった素晴らしい事実を前にして、「いえいえ」と尻込みする自分がいます。

このことは、素晴らしいものを受け入れることを人はいかに怖がっているかを教えてくれます。

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