CuniCoの徒然・・・岩下邦子の独り言

日々の暮らしの中で、立ち止まったり、すれ違ったり。私の中のアレコレを思いつくまま、気の向くまま。

大関豪栄道のこと。。。

2020-01-30 11:16:57 | お相撲(スポーツ)のこと
大関豪栄道が引退した。
これからは、境川部屋の部屋付き、
武隈親方として後進の指導にあたるという。

いわゆる心技体を
大相撲の精神を
相撲道を体現した豪栄道。

言葉にはできない・・・
言葉では足りない・・・

豪栄道を見つめてきた人たちは、
今回の引退をじっと受け止めている。
そして、心の中で「ありがとう、豪栄道」といっている。

ここ数年、不愉快なことが多かった相撲界。
本場所の土俵でさえ、不愉快な取り組みが多く、
相撲はもう終わりだ!といいたくなったことも何度もあった。

それでも、そんな不愉快な気持ちになる私を相撲にとどめたのは、
先代阿武松親方の実直な在り方であり、
真摯に相撲と向き合い取り組む力士がいることを知っていたから。

稀勢の里や豪栄道の姿は、
土俵とは何なのか、大相撲とは何なのかを教えてくれた。
その背中をみて育った力士たちは、
これからの土俵をしっかり勤めなければならない。

国技館へ行き相撲観戦をする。
いい取組が続いた後、結びの横綱がすべてをぶち壊す・・・
なんとも、裏切られた気分を何度味わったことか。

白星黒星の世界。
勝ってナンボの世界。
強ければ何をやってもいいという世界。

そうではない。

番付社会なのでそう思う人もいるかもしれないが、そうではない。

どんな相撲を取ったか。
黒星の時どんな相撲を取ったか。
負けたとき、ちゃんと負けたか。
勝ったとき、どんな勝ち方だったのか。

負けた相撲を大切にして、勝った相撲に踊らない。
相手を敬い土俵を務める。

それが、相撲だ。

大関という地位での引退となった豪栄道は、私の中では横綱である。

私は、根っからの相撲好きだ。
今の職場で働くようになり、私の相撲好きが伝染して・・・
相撲まったくわからない・・・といっていた同僚が、相撲好きになり、
その同僚が惚れこんだのが、豪栄道だった。
昨年・・・彼女は難病になった。
かなり厳しい病気で、つらい日々が続いた。
そんなとき、たまたま阿武松部屋の千秋楽打ち上げパーティーに
埼玉栄の山田監督がいらしていて、先代のおかみさんにお願いし、
命にもかかわるかもしれない病気の彼女が、
豪栄道の土俵を見つめそれを励みに病気と闘っていることを伝えた。
山田監督の計らいで、豪栄道関から、色紙をいただくことになった。
入院中の彼女の元に、豪栄道関の色紙と阿武咲関の色紙を届けることができた。
彼女は今、元気に職場で仕事をしている。
良いドクターとも出会い、前向きに病気と向き合っている。
奇しくも、豪栄道の最後の相撲が阿武咲との一番となった。

彼女が前向きになれたのもひたむきに寡黙に相撲と向き合う豪栄道の姿があったから。

もちろん、彼女だけでなく、幾多の人々に豪栄道が生きる勇気を与えていることは確かだ。

大相撲とはそういう存在なのだ。

もう一度言おう、大関豪栄道、私の中では、横綱である。
番付社会、白星黒星で決まる世界・・・大関で引退。
それが、現実ではあるが、
大相撲とはどういうものなのか、
場所の土俵に立つとはどういうことなのか、
それを教えてくれた豪栄道。

心からの感謝とを伝えたい。
そして、これから、豪栄道のような、
いやそれを越える関取を育ててくれることを願っている。

ありがとう豪栄道!
いろいろ思いはあるが、とにもかくにも、
お疲れ様、そしてありがとう、豪栄道!!
それしかない・・・


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