CuniCoの徒然・・・岩下邦子の独り言

日々の暮らしの中で、立ち止まったり、すれ違ったり。私の中のアレコレを思いつくまま、気の向くまま。

偉業に泥を塗ってしまった・・・横綱の発言

2015-01-28 11:32:08 | お相撲(スポーツ)のこと
異国の地で、
しかも、日本の大相撲という世界で、生きること。
それは、私の想像をはるかに超えるものもあろう。
その中で、体を作って、稽古を重ね、強くなる。
いろいろな思いをのみ込んで、堪えて、とにかく、強くなる。
それしかない・・・そう思い稽古を積み、強くなった横綱。

心技体が揃った、品格のある横綱と言われている白鵬。
その白鵬が、33回目の優勝で、大鵬の記録を超えた。
まさしく前人未到の記録。素晴らしい。偉業と言うにふさわしい記録だ。

けれど、少し前から、私は横綱白鵬が、気に入らない、
そんな風に感じ始めたのは、いつ頃からだったろう。

勝負がついているのに、相手をさらに押す『駄目押し』
立ち合いに相手に真っ向から当たることをしない、私の嫌いな『張り差し』

この頃、白鵬の立ち合いは、張り差しが当たり前になってきている。
その度に、なんということだ・・・と、がっかりする。
今年の初場所は、来るところまで来た、どうした、白鵬!
そう思う取り組みが多かった。
1年くらい前から、相撲(力)が落ちてきていると感じていた。
それでも白鵬の反応の良さ、俊敏な身体能力、相撲勘の良さがそれを補っていた。
それに加えて周りが取りこぼすだらしなさもあり、白鵬時代は、まだまだ続きそうだ。

そんな風に感じていた。

そんな中で、歴代一位、33回目の優勝という偉業を達成する。

誰にもできないであろうその偉業を讃えない人は、いない。
日本中が、おしみない拍手をおくっている。

それなのに、なんということだ!

13日目、大関稀勢の里との一番。
軍配白鵬。
物言いがついた。
もつれた土俵際のリプレイを私も注視した。
差し違えかとも思ったが、横綱の足が返るのと大関の体が飛ぶのとほぼ同時。
取り直しは、妥当。さすが、審判部である。

ところが、あろうことか、「子どもでもわかること」という表現で、
白鵬は、自分が勝っていたという。なんと失礼な!
あなたの足が返っていること、
子どもは見逃すかもしれませんからね!
あなたが勝っていたと言ってくれるかもしれませんね!
お子様が観たら、そういう判定になったかもしれませんね!!

あ~ダメだ、腹が立つ!取り乱す!

「こっちは命をかけている」

あなただけでは、ありません!
稀勢の里も同じです!

勝負審判、ビデオ判定を行っていた錣山親方に対して、
失礼であることは多くの人がキチンと発言してくれている。

稀勢の里にも、たいへん失礼だ!
私が稀勢の里なら、はらわた煮えくり返って卒倒する。

取り直しの一番は、稀勢の里の完敗だった。
力が違いすぎると思わせる一番だった。
そうやって、勝てばいいんだ!
物言いをつけられない相撲をきっちり取って勝てばいいんだ。

白鵬の強さは、土俵の上できっちり見せればいいこと。
土俵下まで追いかけて駄目押ししたり、
立ち合いにしっかりぶつからず張って刺すような小細工をせずに
横綱たるその強さを示せばいいことだ。

「髷を結ってるんですから、そういう魂で土俵に上がってる」
いわずもがなです。みんなそうです。
碧山だって、髷を結って土俵に立ったいるんです。
異国の地へやってきて、大相撲界で精一杯生きてるんです。
千秋楽、あなたはその土俵をどうしましたか!
仕切りの間に入場していなければいけないのに
時間いっぱい、行事軍配が返り、相撲が始まっているその最中に
のこのこと、入場して来たではありませんか。
ありえない!
土下座して謝っても済むものではない!
私は、そう思う!!

土俵の上で、勝負するんです。
そして、ルールがあり、審判は、絶対です。
相撲の良いところは、白黒はっきりしていることです。

ボクシングの判定などは、釈然としないこともある。

物言いがつくような相撲を取ってしまった自分を恥じて、稽古あるのみです。

場所が終わって、こんなに気分が悪くなったのは、初めてです。
横綱白鵬のお陰であります。。。とんでもないことをしてくださったものです。

相撲界には、相撲界のしきたりもあり、外国人力士は、苦労も多いと思う。
慣れない異国の文化、さらに日本の相撲界です。
女性は土俵に上がれません。
それを差別だといって、いきり立つことは私はしません。
『しきたり』ですから。
ましてや、世界中どこのスポーツでも『審判』は絶対です。
柔道なんて、ホントに悔しい判定はたくさんあります。
ボクシングだって、納得できない判定があります。
相撲は、判定が付きがたい場合『取り直し』があります。

あのとき「もう一丁!もう一丁!」と会場からコールがあった。

白鵬さんよ、どっちが勝ったかわからない様な相撲で、
33回の優勝をきめて、それで良かったのですか?

取り直した相撲、33回の優勝というその横綱相撲に誰もが拍手を送った。
あの日、国技館にいた人たちが、掛け値なしに白鵬の強さに感動したと思う。

それなのに、なんということでしょう、
偉業に泥を塗ってしまいましたね、白鵬、あなた自身が。。。

審判部にしっかり謝ってほしい。
稀勢の里に詫びてほしい。
碧山に謝ってほしい。
そして、何よりも相撲ファンに謝ってほしい。
私たちは、モンゴルだ、グルジアだ、ロシアだと差別などしていません。
真摯に相撲に取り組む力士たちみんなにエールを送っています。

もちろん、豪栄道や稀勢の里、琴奨菊を応援しています。
日本人大関があまりに不甲斐無いから、頑張れ、頑張れと応援しています。
でも、もし阿夢露が大関たちと対戦するなら、私は阿夢露を応援します。
そんなの当たり前です。

そんな風に白鵬のファンの方たちも思っていただろうに。。。

今回の発言は、このままでは、終わらないですね。

私は、一人の相撲ファンとして、協会の毅然とした態度と
横綱白鵬が、それに対してどうするのか注目しています。



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