風の谷通信

専業農家からの引退を画策する高齢者。ままならぬ世相を嘆きながらも、政治評論や文化・芸術・民俗などに関心を持っている。

7-032身勝手な言い分

2012-03-12 21:09:05 | 世相あれこれ

風の谷通信No.7-032

震災の丸一年ということでさまざまな記事が新聞紙上にも雑誌にもどんどん現れる。きょうも原発に関わって来たヒトの意見が寄稿されている。寄稿者は元日本原子力発電理事・北村俊郎という。曰く:

停止中の原子力発電所を再稼動させる動きが、進んでいる。(((まるで他人事みたいな書き出しであることよ。)))原発周辺の自治体は、国に徹底した安全確認を求めている。一方で、万一の際など、住民の避難体制など自治体の対策は改善したのだろうか。自らも住民を守る態勢をしっかりと整えてほしい。(((オイオイ、それを言う資格があるのか))) (中略)
福島での事故を通じて感じるのは、住民側にも油断があったことだ。いざというときの心構えに欠け、放射線の知識も不足していた。原発の周辺自治体は福島の反省を踏まえ、防災計画を実践的なものに改め、防災訓練に住民の参加をもっと求めるべきだ。(以下略)

原発を推進して来た側の人間からこんなことを言われる筋合いはない。実に腹立たしい。そもそも「安全神話」なるものを振りかざして住民を事故対策から遠ざけ、自らも訓練をしないで来たのだ。「訓練をすると反って住民が不安を持つ」という身勝手な論理がまかり通っていた。それは原発を推進した側の論理であり、基本的な姿勢であった。その理事の一人がまるで訓練をしなかった住民側や自治体側に今回の被災の責任があったと批判する発言が許されるのだろうか。

この度の原発の事故の責任はいつにかかって発電所を作り・動かした側にある。経済活動の維持や市民生活水準の維持や、さまざまな理由を並べ立てて再稼動を企んでいるが、言い訳は通らない。合わせてそれを推進してきた自民党、あとを継いだ民主党、空念仏しか唱えなかった左派政治家達の責任である。訓練をしなかった一般市民や自治体役所は全くの被害者なんだから。まぁ、こんなブログでボヤイテもヤツラには通じないし、かりに通じても所詮は蟷螂の斧であるが、それでも記録だけはしておきたい。


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