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風の谷通信

専業農家からの引退を画策する高齢者。ままならぬ世相を嘆きながらも、政治評論や文化・芸術・民俗などに関心を持っている。

10-127暗い国・二ホン

2015-10-31 20:36:28 | 世相あれこれ

風の谷通信No.10-127

またまた暗いハナシです。先日の「ジュンク堂展示」が圧力によって中止に追い込まれた事件に続く同類のハナシです。

日野市の(おそらくは公用の)封筒に印刷されていた文言『憲法の理念を守ろう』という言葉が『墨塗り』で消されました。地方自治体の公用文具から「現行憲法を尊重しよう」という呼びかけが抹消されたのです。

これは小さな出来事ではありません。大事件です。ある人が日野市役所に問い合わせましたら「単なるミスです」という返事でした。そこで新たに作り直した封筒に記載し直すのかと思いきや、新しい封筒からはこの文言そのものが消えているのです。つまりは不採用にした、ということです。なんじゃ??

この国の現行の根本法である憲法の理念を尊重しようという文言が抹消されるとはどういうことですか!?「イヤいままで載せていたことがよけいなことだったんです」というのかな?

憲法を尊重しようと言う思想が時代によって否定されているのであろうと思います。そもそも誰がそんな考えを拡げているのですか。だれがその風潮を先取りしているのですか。改憲されるまでは現行憲法を尊重すべきだし、改憲されればその新しい憲法を尊重するのが筋道であろうと思いますが、どんなですかね?

今このクニでは憲法を大切にしようという考えが否定されています。なんだかコワイ話です。憲法は単なる一例に過ぎないでしょう。辺野古・TPP・標的の村・フクシマ・薩摩川内・高浜・伊方等の国内問題、「イラク派兵」の裏で起きたこと、シリアの各勢力の陰でうごめく大国の思惑・シリアで行く方不明になった日本人のこと・などなどなど、なんだか我々大衆の眼には見えない陰の世界で恐ろしいことがどんどん進んでいるような気配が強くなる一方です。戦争を体験した人間が減って行くにつれて「二ホンは悪くはなかったなんだ」という声が高くなってゆきます。あんなに酷い目にあわされて310万人も死んだのに「このクニが悪くなかった」とは?その言葉の勢いも世相をますます暗くしています。恐ろしいですね。私の年代はもう死期が近づくだけですから関係が薄いとは言え、次の世代にとってどんな時代になるのかと暗澹たる気分になります。

今黙っている若い人達よ、それでいいのかな?


10-126雨の気配・暗い世相

2015-10-27 17:54:21 | 世相あれこれ

風の谷通信No.10-126

本当に暗い世の中になりましたナ。きのうの続きですが、ジュンク堂が店内で企画展示をやったら「偏向」批判があって、展示を中止した・・・という事件が起きました。なんでこんなことにまで干渉が入るのですかナ。きのうのタイトル「政権批判もできないのか」なんてよりも更に酷い世相ですナ。「民主主義」という言葉が入っただけで攻撃を受けるというのは異常ですナ。民主主義や法治主義や立憲主義などという言葉が入っただけで、書店の本棚も日記も放送談話も学生の論文も、まして子供の作文までも、干渉を受けると言うのでは息が詰まります。

その一方で、辺野古の工事を進めるために、菅官房長官が久辺3区に向って振興費提供を直接申し入れるという蛮行を進めています。稲嶺名護市市長を頭越しに飛び越えて、区長3人を官邸に呼びつけて話し合ったというのだから、政府が率先して地方自治を破壊している訳ですナ。アベ政権のしたい放題です。もはや民主主義も死語です。

 

この地元選出衆議院議員の松本元外相が民主党を離党することになりました。朝日新聞ではごくごく小さなベタ記事です。地元神戸新聞ではかなり大きな記事ですが当然でしょう。但し、松本議員の意図がよく判らない。今日のところは次の報道待ちということです。ひとつ、素人でも言えるのは、民主党の危機です。

その伝手で言えば、宮城県議員選挙で共産党が躍進しました。きょうのブログには多くの記事が見えます。共産党を褒めているだけの記事が多い中で興味を惹いたのは「社民党の票が共産党に流れただけではないか。自民党の減少は無所属の中に隠れている」というもの。成る程言えてるぞ。となると、民主党の劣勢が問題ですナ。共産党がアベ政権への戦いのために必至になって他の野党へ呼びかけているのに民主党がさっぱり煮え切らないでいる。このままでは時間切れになって野党が惨敗することは目に見えている。それでも民主党は動かない。主導権を採ろうとしない。

実は、共産党の今回の方針転換は私がかねてから望んでいたものに近い。「なんで自己主張に拘って、その結果わざわざ自民党を勝たせるんだ?」と考えて来たものです。敗けるのが判っている筈の立候補なんかやめとけ」「勝てそうな野党に相乗りせよ」と思ってきたものです。でも、共産党がどうなろうと知ったことじゃなし、で傍観してきました。民主党が反応すれば、次は少しくらい世相が変わるかもしれません。それにしても暗い世の中です。

原発反対テントの撤去に関する裁判で、裁判長が判決主文だけを読んで判決理由を読み上げずに退廷し、再度現れたら会場に残っていた人たちへ退廷を命じて、刑法系官吏の力づくで排除しました。外には警察車両が待機していたという体制だったそうです。これも暗い世相です。せめて明るくするために各戸に日の丸を掲げましょう。『白地に赤く日の丸染めてあア美しい日本の旗は』。あゝ、日本シリーズの放送が始まっているぞ。

 

 

 

 

 


10-125政権批判もできないのか

2015-10-26 17:58:15 | 世相あれこれ

風の谷通信No.10-125

世間が暗くなっています。誰かが暗くしています。奇妙な暗さが拡がっています。

 

政治の議論をしようとすると、主催者に対して大学が「会場を貸さない」。理由は政治的偏向。ほんとかいな?大学だろうが?大学がそんなことを言うか!?現行憲法を守ろう!という議論がダメなら、憲法を無視しよう!というのが良いのかね?それとも憲法を破壊しよう!というのが良いのかね?あろうことか大学がそれを言うのだ。

姫路の駅前辺りだったか、労働組合が集会を開くのに、政権批判の文言があったとの理由で市役所が使用許可を取り消した。これも変だ。政権応援ならば良くて、批判だとダメなのか。これは後に市役所の姿勢が間違いだったということで許可取り消しを「取り消した」。

放送大学で単位認定試験問題の中に政権批判の言葉があったということで、問題が削除されたとか(詳しくは、引用に間違いがあるかもしれません)。放送大学のエライさんにちょると、不偏不党、あるいは平等を是とする放送法に違反するからだ、とか。たかが試験問題ですぞ。議論でも批判でもないんだよ。

小学生の卒業記念文集に寄せた「将来の計画」の中で、ある児童が将来は政治家になって「これこれの様な活動をしたい」と書いたら、これが政権に批判的であるとの理由で掲載拒否され、書き直しを強制された。

安保関連法制について活動したLEADsの主導者に対して暗殺予告が送られ、暗殺対象が家族にまで及んでいる。

他愛もないような政治的希望を書いたツイートに対して、ネトウヨ的攻撃が集中し、中には個人的情報や姿写真まで掲載される。家族の写真までも掲載し、攻撃が示唆される。

安全関連法が成立し、防衛品移動の法律が出来たとたんに、経団連が「武器輸出を国策として推進しよう」と呼びかける。戦争を喜んでいるのだ。戦争をやめるにはどうしたらよかろうかという思想がまるで無い。経済人にはカネ儲けの欲望はあっても、人間としての哲学はないのですか。

ご覧の通り、情報が曖昧です。いちいち記録している訳ではありませんので、正確を期していません。それでも、世間の風や光を捉えることはできます。目の前に広がる世相は暗くで重いです。危険な臭いがします。一億総活躍社会とは何ですか?意味不明です。なのにいかにも判ったような姿勢でこの言葉を復唱しているのは誰ですか。なぜですか。政治家には、政治の哲学はないのですか。世の中をどんな方向へ導こうという哲学がないのですか。 『今だけ、カネだけ、自分だけ』が哲学ですか。それを旗印に多勢に与するのですか。

 


10-118アベさん内閣改造

2015-10-08 19:52:52 | 世相あれこれ

風の谷通信No.10-118

安倍内閣が改造されました。残念ながら良くは判らんけれど、この間の安保関連法採決の印象を打ち消すのが目的みたいですね。余りにも無茶をやったので、国民の眼を他へ振り向けるのが狙いでしょう。暫く経てば忘れるよ、国民は文句を言わなくなるよ、というその期間稼ぎのためでしょう。

アベさんの戦術が順調に成功し続けています。なかなかキャッチフレーズが上手ですね、女性が輝く社会とかね。だけど、女性大臣を作るよりも子育て支援の方が大切なんですよ。託児所がないのに、子育て世代の女性が社会で輝けますかね?安心して子供を産もうという気になりますかね?

それに一億総活躍社会なんてどんな事ですかね?その陰で、TPPが合意に達したそうでして、これもドサクサ紛れにやったと言うことでしょうかね。民主党政権の頃には自民党議員団がTPP参加を断固拒否するぞ!と息巻いていたのじゃないですかね。党利党略を離れて、真面目な話、このTPPは本当に売国政策ですぞ。

一方で、国会前デモに参加して(集団的自衛権反対を)大声で発言した石田純一さんが、圧力を受けていて、CMが一つもなくなり、番組出演が3つキャンセルされたそうです。正確にはしかるべきサイトを参照してほしいですが、まったく以てこれが民主主義の国かいな!?と思いますよ。民主主義の諸国では、著名な人達が自分の意見を言わないなんて考えられないのに。他の情報源によると、政権からもいろいろな方面に向けて圧力が掛けられているそうだし、総裁選でアベさんの向こうを張って出馬を考えた野田さんが所属する派閥はかたき討ちみたいに干されて、そこからは大臣が一人しか出なかったそうですしね。なんだか、雲行きがどんどん怪しくなっていますよ。民主主義から離れて遠くへさまよい出しているみたいですね。ビートたけしさんが言っている。そんなもの、議会の日よりも早く、選挙の日に決まってしまっているんだ。デモをやるのなら国会前ではなく、新橋の飲み屋街の前でやれ。おまえら何やってんだ、こんな処で飲んでいるときか。選挙に行け、投票に行け。。。と。イヤまたくの正論。サンケイの『正論』よりもたけしさんの方が正論ですな。

今日のニュースのついでに別情報源から入ったもうひとつ、ぜひとも拡散したいニュース。復興担当大臣(復興大臣というのですか?)は高木毅さん。彼の父は元敦賀市市長の高木孝一氏。この人、原発稼働に関して「いま大金をもらえるなら100年後、50年後に生まれてくる子供が全部カタワモンでも仕方がない」と言った人だそうです。凄いですなあ。自民党の原発政策を体現した復興大臣登用でして、感心、イヤ寒心します。

 


10-117原発再稼動:伊方とフクシマ

2015-10-07 17:24:43 | 世相あれこれ

風の谷通信No.10-117

久しぶりに、自分の記録を離れて原発問題について書きます。原発について書くと腹立たしいことばかり目立ちます。原発停止・廃止は右派であれ左派であれ、無条件に支持すべきだと思いますが、現実にはそうなりません。まことに残念なことです。

とにかく;

あの細い佐田岬の中ほどに設けた伊方原発の再稼動へと世間が動いています。中村県知事は政府の原子力防災会議に出席し、アベさんの発言(後記)を評価しました。愛媛県議会の特別委員会は県内の経済団体から出されていた早期再開を求める請願を賛成多数で採択しました。県議会本会議でも採択されるでしょう。伊方町議会本会議でも再稼動を求める陳情を採択しました。原子力規制委員会は既に7月に「原発の新基準を満たす」として四国電力の安全対策の基本方針を許可しています。

こうなると、県内の力を持つ者たちが一斉に再稼動へと動いています。反対勢力がこれに対抗できるかどうかきわめて疑問です。それは、偏に住民の意思の問題です。それにしても、あの危険な立地の原発を皆して支持するとは恐ろしいことです。安全です!と太鼓判を押されていたフクシマで事故が起きました。なのに、たった数年でそれを『無かったことにして』あるいは『イヤあれは大したことじゃなかったのだ』『ほんのちょっとしたミスだったんだ』なんて姿勢がこのクニを覆っています。

実際は『ほんのちょっとした偶然のためにクニ中が助かったんだ』『その偶然がなかったらクニ中が壊滅していたんだ』という認識が全くないんです。本当に、危機感というものが全くない、のんびりした平和な社会ですね。問題をい予知していながら無策に放置するというのがこのクニの政治です。

話を戻して、中村県知事にとって頼りはアベさんの言葉です。安倍首相は会議で、国の関係機関と地方自治体などで作る協議会の伊方原発住民避難計画について『具体的かつ合理的だとの報告を受けて了承した』と言った。またさらに原発事故時の責任について「国民の生命、身体や財産を守ることは政府の重大な責務であり、責任をもって対処する」と述べた。中村県知事はこの発言を高く評価しているのです。

 

それにしても、アベさんよ、あんたはよくもまあシレ―として、こんなことを言えるねえ。原子力規制委員会は『安全である』とは言わないんですよ。規制条件に合致した、と評価しただけですよ。あなた自身は『避難計画が具体的かつ合理的だとの報告を受けて了承した』のであって、その内容を認識してはいないんですよ。『国民の生命や身体や財産を守るのは政府の責務である』というけど、現にフクシマでは復帰できない住民が、保護されずに、苦しんでいます。「責任を持って対処する」と言うけど何も対処していないじゃありませんか。周辺には汚染土壌の袋が山と積まれ、帰還すべき土地の汚染はクニが定める年間被曝限度(0.23μ㏜)を越え、周辺ではガンの発生率が上昇しています。そこへ元住民を帰還させようとしているのですよ。帰還させると宣言することによって借り上げ住宅制度は廃止となり帰還への支援は打ち切られます。年間20ミリ㏜という高濃度でもって「避難指示」を解除します。チェルノブイリでならば強制移住区域じゃないですか?確認してみて下さいよ。そして地区住民への慰謝料支払いはここで終わります。フクシマの現場では破壊跡の片づけのために労務者や技術者が放射能汚染覚悟で作業しています。あなたはあの現場写真を見て平気でいられますか。

すべては東電保護政策であり、国民の生命・財産・身体を守るなんて発想はありません。なんで東電を廃業させなかったんですか。原発を全面停止しなかったんですか。そんなにプルトニウムを作ることが大切ですか。捨て場のない核ゴミを作り続けてどうするのですか。いつになったら、処理技術が開発されるのですか?永遠に不可能ではありませんか。少なくともあなたが生きているうちに解決する可能性はないでしょう。あなたの責任ですよ。将来の国民の生命・財産・身体を危険に曝してしるのですよ。