と、いうニュースが先日流れてきて、SNS界隈をにぎわした。
・これは素晴らしい!応援したい・。
・でも実現しないんじゃないの?
・なんで?理解できない
など、感想は様々だ。
フィルムを使う、従来のカメラは今世紀の初めごろはふつうに売っていたが、2007年ごろになるとコンパクトデジカメでも1000万画素を超える製品が出始めて、2010年代に入るとスマホでみんな写真を撮るようになった。
2006年にはかつてカメラ、フィルムを製造していたコニカ、ミノルタ(合併してコニカミノルタになっていた)がカメラ、フィルム事業から撤退、京セラ(ヤシカ、コンタックス)もカメラ事業をやめた。
富士フィルムは今でもフィルムやチェキなどを作っている(デジタルカメラも)が、35mmフィルムを使うカメラは、たぶん2007年ごろまでに製造を中止していると思う。
ニコンは一眼レフのF6を2020年に製造終了した。Kenkoあたりが海外製造のカメラを出していたかもしれないが、今はないだろう。
一方、フィルムカメラは若い人たちの間でちょっとしたブームになっているらしい。そうした人たちがこれからフィルムカメラを楽しむために、今から新しいカメラをつくろう、という企画だという。
こういう、昔の規格や昔のものが流行るというのは、繰り返し話題になる。古い機械式カメラがブームというのは2000年前後にもあった。アナログレコードは本当に売れているし、カセットテープも。
レコードプレーヤーやラジカセは今でも量販店で普通に売っている。だが、フィルムカメラはない。
なので、ということらしい。
マニア系の方々が、このニュースになんか煮え切らない発言をしているのは、マニアあるあるで、いかにも、という気がする。
いわゆる「若者」はレコードを、(音は悪いが)素朴で温かみのある音がする、と喜んでいる。しかし、本物のマニアはあんな安物のプレーヤーで音出して、それがレコードの音だなんて、思ってほしくないと感じている。カセットだって、ほんの少し前(でもないか)にあったクローズドループ・ディユアルキャプスタンとか、キャリブレーション調整とか、メタルテープ対応とか、ドルビーSとか、知ってる?って「若者」に聞いてもきっと???となるはずだ。
それと同じ微妙さを、リコーのプロジェクトに感じているのかもしれない。
これはしかし、世の中そういうものなんだと思うしかない、と思うけどな。
保存運行しているSLだって、牽いている客車が変だとか、色んな事言ったらきりがなくなる。たしかにイギリスとか、海外にはもっとマニアックな保存の形をとっているところがあるが、日本は日本なりのやり方がある。
話がそれた。
リコーの企画が「若者」向けに考えられている、ということには意義がある。
中古のフィルムカメラは次第に希少になりつつあり、価格も高騰している。故障もとうぜん出やすくなっているが、修理はできなくなりつつある。
これもSNSで見かけたのだが、コンタックスT3という、2001年に発売されたカメラの中古価格が高騰しているらしい。
発売時の希望小売価格は98,000円だったが、中古で33万円ぐらいの値が付くこともあるのだとか。。
でね。
このT3を持っていたという話は、前どこかに書いたかもしれないんですけど、もってたんです。
1990年代の終わりごろに、高級コンパクトカメラのブームというのがあって、本機はその終わりごろに出てきた機種です。
あのころ(2001年~)の高級コンパクトというと、ミノルタTC-1(1996年)、リコーGRシリーズ、富士クラッセ(2001年)、そしてこのT3辺りが代表でしょうか。それぞれ少しずつ性格は違いますが、それゆえに選ぶ楽しさもけっこうあったものと思われます。
コンタックスはこの頃は京セラの1ブランドですが、ひじょうに根をつめたマニアよりは、ちょっと小金のある(大金でも良い)かめじいさんが、パ~ティなんかでちょこっと写真を撮るのに似合いそうなカメラを作っていました。
ほかにもいろいろあって、レンズ交換式のG1, G2なんか、実用性はともかくとってもかっこよかったです。あれは、仕組みはちがうけど、今のミラーレスのオリンパスペンとか富士X-Proとかの走りだな。。
T3はそうしたコンタックスカメラのなかでは、最も最後の頃に登場したものです。これの前のT2の方が売れたし、数も多かったと思うのですが、今はこちらのほうが流通しているのでしょうね。
革ケースいくらしたっけな。とても上質でした。
さっき書きましたが、定価は98,000円でした。
たしか大塚に安い店があって、かなり値引きした値段で売ってた記憶があります。
僕が買ったのは大手量販店のヨドバシカメラでした。たぶんポイントもってたからだと思います。73,200円でした。
本体を買うと左側に見える、ぴっちりした革ケースが付いてきます。
ボディはチタン合金製です。工作精度は高い感じですが、ボディの構成はモナカ方式(芯となるプラスチックのフレームの前後を金属の側材で挟み込む)でコンデジと同じです。
同時に買ったのは、レンズフィルターを付けるためのアダプタ(右)と、フィルター(径30.5mm)。それとキャップ。もともとコンデジと同じレンズバリア方式ですが、フィルターはカバーされないのでキャップが要るのです。
こういうアクセサリは、けっこうぼったくり的に高かった気はする。値段は忘れたけど。
はじめてフィルムを装填するの図です。
つまんないものを撮影記録しているわけです。
先ほどのフィルターを取り付けたの図。
後にPLフィルターを買って使ったりしましたね。
ちなみに所有中に2回故障で修理に出していますが、一つはこのアダプタが緩くて固定されない、だったかな。もう一つはレンズバリアが半端に残って、撮影した画像の隅に影が映るという故障でした。
T3の持病としては、フィルムに傷が入ってしまうというのが有名でした。
幸い、自分のT3はそういう症状はありませんでした。
なぜかフィルムの写真を撮っています。
右のダイナはリバーサル、左のゴールドはネガです。ダイナは500円、ゴールドは350円ですね。
おととしリバーサル(36枚)を買ったときは1,650円でした。今年はフィルムの供給不足で、店頭に在庫がない店が多いらしいですね。。
フィルムを装填して、最初に撮ったのがこれみたいです。
右に見える競馬場、じゃなかった一眼レフカメラはオリンパスOM-1、左はニコンのE4300(デジタル)です。
金曜の夜に買って、翌日自転車で撮影に出かけたわけです。
この写真で映りがどうだ、っていう説明にも何にもなりませんが、描写は確かにひじょうによかったです。
以来気に入って、一時はかなりこれで撮影しましたが、3年使って手放しました。その頃はすでに京セラがカメラ事業から撤退し、修理対応の期限もアナウンスした後でした。
気に入っていたけど売った理由ですが、簡単に言うとデジタルも併用していくうちに、このカメラでスナップやポートレートなどをガンガン撮っていることの、ランニングコストがだんだん負担に感じられるようになったからです。
フィルムで手軽に、しかも描写は良いのでついたくさん撮ってしまうのですが、デジタルに慣れてくるとどうも自分が無駄遣いしている気がぬぐえなくなって。。
このカメラの話はまだ語りつくせていませんが、とりあえず最初に思ってた結論に達したので、今回はここまでとします。
T2持ってました。売りましたけど、、GA645Zはまだ持ってます。
フィルム、一眼レフだとシュッと巻き取りますが、この手のコンパクトカメラだと、ち~っという感じで動いてましたね。。
いまだとメモリーカード装填といっても、別に記念に撮影なんて考えないと思いますが。。
T2は売れてましたよね。中判は手が出せなかったです。。