さいきん、結構参っている。閉塞感が強く、なかなか抜け出せない。
帰りに本屋に寄って、あてどなくぱらぱらと色々な本を眺めていたら、この本に出会った。新しい本ではない。発行日は5年ほど前だ。
昔は自動車が好きで、良く雑誌も買っていた。徳大寺氏の「間違いだらけ」も、毎年買っていたし、古本屋で過去の年度のものも買いそろえていた。別に車を買おうとしていたわけではないが、毎月熱心に読んでいた。
本書で徳大寺氏も取り上げているが、休刊したNAVIという雑誌は、自動車を文化論的に捉える、とても新鮮な雑誌だった。自動車という商品を肴に、ここまで語ることができるというのが今にして思うとちょっと不思議だ。自動車を、アートや小説を批評するように語り合っていたのだ。
土曜日の深夜に、友達とデニーズで待ち合わせて、朝まで車の話をする、なんてことも良くやっていた。今でも車好きの若者は、そんなことをしているのだろうか？
僕はある時期から車に乗らなくなってしまい、同時に車への興味も薄れてしまった。今ここに友人がいて、さあ現代の車の話をしようと言われても、ちょっと話せるだけの知識がないなあ。
でも、昔の車の話ならできるかも知れない。いちばん車に興味があったのは、本書冒頭で徳大寺氏が「日本車が最大瞬間風速を記録した」と言っている1989年頃だ。あの頃は本当に、毎月わくわくしていた。
そんな、普段忘れていたことを、本書は思い出させてくれた。
NAVIという雑誌休刊されていたんですね、知りませんでした。どうりで最近家の中で見ないはずでした。主人がずっと愛読していて私もたまにパラパラめくっては、「徳大時有恒ってすごい名前だけど本名なの？」とか「古いNAVI,資源ごみの日に出していい？」と聞いていらいらさせたり、、。でも主人もそれほど車には興味はないのだと思っていました。今22歳の娘が生まれた年に買ったホンダアコードインスパイアに、なんと去年まで21年間乗っていました。42歳の厄年に高速でぶつけられ、ドアも壊れたのに，修理して乗っていました(笑)
ホンダアコードといえば、大学生の頃、先輩が合宿に乗っていらして広い空地でちょっとだけハンドルを握らせて頂いた記憶があるのですが、、お父様のお車で小豆色のアコード。記憶違いでしょうか？
男性が車の雑誌を読む時は、車そのものに興味があるだけでなく、そこで語られる様々な事柄から何らかの哲学を得たりしていたんだな、と感じました。
小豆色のアコード、乗ってましたね。小さくて、乗りやすい車でした。みんなで来るまで出かけた時とか、みんなですこしずつ運転させてもらったり、してましたねえ。
NAVIがなくなったのは、僕も友人から聞いて初めて知りました。NAVIは創刊直後から90年代の初め位まで、良く買っていたのですが、今思うとこの雑誌で色々な勉強（車以外のことも）をしたと思います。
当時20代のサラリーマンにはかなり分不相応で親戚中に叱れましたが、21年間大切にしていたので最後には褒められました(笑)
小豆色のアコードのことも、、、記憶が間違ってなくてホッとしました。