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天気が回復したので墓参りに行き、そのあとどこかに行けないか考えた。が、もう午後も遅いし、まとまったことはできそうにない。
考えがまとまらないまま、とりあえず高速に乗ってみる。下り方向は混んでもおらず空いてもいないという状態。上りはそろそろ渋滞が始まっている。いつもの連休最後の日の風景だ。
適当なところで高速を降り、農産物直売所に寄ってみるが、棚は空きが目立ち、残った野菜もあまり新鮮な感じがしない。メロンパンやそばなどを売っている店は閉まっていた。
このまま渋滞の中を縫って走るのも飽きたし、久しぶりに下道を走って帰ることにする。大した距離ではない。昔は当たり前に下を通っていたものだ。それに、昔に比べれば道の改良も相当進んでいるはずだ。
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台風の影響で、この季節にしては風が暖かい。昼間は多少風が強かったが、今はそれも普通だ。
久しぶりに窓を開け、屋根も開けて走る。風を浴びて走るとちょうどいい感じだ。
屋根を開けていたら、どこかからコンビニのパンの空き袋が飛び込んできた。
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走っていると、色々なことを思い出す。
別にセンチメンタルな気持ちになったわけでもない。ただ思い出すだけだ。
昔家族旅行などに車で行くと、けっこうな距離を下道を走っていたものだ。
昔は高速があまりできていなかったから。
やはり高速よりは目に入ってくる情報量が多い。
地元のAMラジオ局を聞くことも多かったが、たいてい高校野球とかを聞いていた気もする。
全然関係ないことも思い出す。夏の初めのある土曜日、家族で祖母の家に行ったこと。ビニールのカエルの浮き輪?人形だったかな。池を泳ぐコイ。ポンプのモーター音。
そうかあれか。お彼岸だものな。
初夏に亡くなった、となりのおばさんのことも思い出した。
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暗くなると周囲に建物が少なくて、首都圏とは思えないほど田舎感がある。
時折見える灯りはコンビニ、ドラッグストア。家電店もベイシアなんて、あまり都内とかでは聞かない名前の店がけっこうある。
家のないところは暗闇だが、そこは虫の鳴き声がすごい。車の音がかき消されるほどだ。虫のほうが圧倒的多数派、人間はここでは脇役だ。
そういえば、日のあるうちはまだツクツクボウシがいたな。
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移動していると、心の中から何かが浮き上がってという、この感覚はなんといったらいいのだろう。
それにしても、今更ですが高速って便利だけどやっぱり味気ないですね。下道、というか田舎道をとことこ走るのって、今まで意識したことなかったけどかなり楽しいです。